モップみたいな犬の正体はコモンドール?毛がすごい大型犬の種類と飼い方
公開日:2026年6月23日
更新日:2026年6月23日
まるで歩くモップのような犬を見かけて、その正体が気になったことはありませんか。
そのモップみたいな犬種の代表格が「コモンドール」です。
この犬は、その見た目のとおりすごい毛を持つ大型犬で、大きい体と縄状の被毛が最大の特徴です。
この記事では、コモンドールをはじめとする珍しい毛を持つ犬の種類や、そのユニークな毛の秘密、性格、そして日本で飼う場合の注意点などを詳しく解説します。
大型の犬種から小さい種まで、個性的な毛を持つ犬の世界を紹介します。
[目次]
「モップ犬」の代表格!特徴的な3犬種を紹介
「モップ犬」や「ドレッドヘアの犬」として知られる犬種は、そのユニークな被毛で一度見たら忘れられないほどのインパクトがあります。
ここでは、その代表格とされる3犬種、コモンドール、プーリー、そしてベルガマスコ・シープドッグの特徴をそれぞれ紹介します。
これらの犬種は、見た目だけでなく、その歴史や役割も非常に興味深いものです。
コモンドール│白い巨大なモップそっくり
コモンドールは、ハンガリー原産の牧羊犬で、「モップ犬」の代名詞ともいえる存在です。
その最大の特徴は、地面に届くほど長く伸びる、純白の縄状の被毛です。この白い被毛は、家畜の群れに紛れてオオカミなどの外敵を欺く保護色の役割を果たしていました。
成犬になると体重が40〜60kgにも達する大型犬で、その堂々とした姿とモップそっくりの見た目から「生きたモップ」とも呼ばれています。
プーリー│黒いドレッドヘアが特徴的
プーリーもコモンドールと同じくハンガリーを原産とする牧羊犬ですが、コモンドールよりも一回り小さい中型犬です。
最も一般的な毛色は黒で、その黒い被毛がドレッドヘアのように縄状になっているのが特徴です。黒以外にもホワイトやグレー、フォーンなどの毛色が存在します。
非常に活発で運動能力が高く、賢いため、古くから家畜の群れを誘導する役割を担ってきました。その敏捷な動きとユニークな見た目が魅力です。
ベルガマスコ・シープドッグ│フェルト状の被毛
ベルガマスコ・シープドッグは、イタリアのアルプス地方が原産の牧羊犬です。
コモンドールやプーリーの毛が縄状であるのに対し、ベルガマスコの被毛は幅の広いフェルト状になるのが大きな違いです。
硬い上毛と柔らかい下毛が絡み合って、独特の平たい束を形成します。この被毛は、厳しい山の天候から身を守るための優れた断熱材の役割を果たしていました。
知的で忍耐強い性格も特徴です。
なぜ毛がモップ状に?犬の「コーデッド・コート」の秘密
コモンドールやプーリーが持つ縄状の毛は、「コーデッド・コート」と呼ばれます。
この特殊な被毛は、単に見た目がユニークなだけでなく、犬たちが生きてきた厳しい環境に適応するための重要な機能を持っていました。
ここでは、このコーデッド・コートが持つ役割と、それがどのようにして形成されるのかという秘密について解説します。
厳しい自然から身を守る鎧の役割を持つ被毛
コーデッド・コートは、犬の体を守る天然の鎧のような役割を果たします。厚く密集した毛の束は、オオカミなどの捕食者の牙や爪から皮膚を守るための防御壁となりました。さらに、優れた防水性と断熱性を備えており、雨や雪、厳しい寒さや夏の強い日差しからも犬の体を保護します。
このように、モップ状の被毛は、彼らが牧羊犬として過酷な自然環境で生き抜くために不可欠な機能を持っていました。
縄状の毛はどうやって作られる?その形成プロセス
これらの犬は、生まれたときから毛が縄状になっているわけではありません。
子犬のころは柔らかくウェーブした毛をしていますが、成長するにつれて硬いトップコート(上毛)と、羊毛のように柔らかいアンダーコート(下毛)が自然に絡み合い始めます。この絡まりが、縄状の毛束(コード)の元となります。
完全にコードが形成されるには2年ほどの歳月が必要です。
飼い主が定期的に毛の束を根元から手で丁寧に分けてあげないと、一枚のフェルト状に固まってしまうため、適切な手入れが欠かせません。
見た目とギャップあり?モップ犬たちの性格的特徴
その独特な見た目から、のんびりとした性格を想像されるかもしれませんが、コモンドールなどの「モップ犬」は、元々が牧羊犬や番犬として活躍してきた歴史を持ちます。
そのため、見た目とは少しギャップのある、賢く忠実でありながら、警戒心も強いという二面性を持っています。ここでは、彼らの性格的な特徴について詳しく見ていきましょう。
飼い主家族には愛情深い!忠実で賢い一面
コモンドールやプーリーは、家畜の群れを守るという仕事をしてきた歴史から、自分が認めた家族に対しては非常に深い愛情と忠誠心を示します。
状況判断能力に長けており、飼い主の指示をよく理解する賢さも持ち合わせています。
家族と一緒にいることを好み、特に子どもたちの良い遊び相手になることもあります。
信頼関係を築いた家族にとっては、これ以上ないほど頼もしく、愛情深いパートナーとなるでしょう。
牧羊犬・番犬由来の警戒心の強さと独立心
家族には愛情深い一方で、そのルーツから番犬としての気質も色濃く残っています。
見知らぬ人やほか の動物に対しては強い警戒心を示すことがあり、縄張り意識も強い傾向があります。
また、牧羊犬として自ら判断して行動してきた歴史から、独立心が強く、頑固な一面をみ せることもあります。
そのため、子犬のころからの社会化トレーニングと、一貫性のあるしつけが非常に重要になります。
日本での飼育は可能?モップ犬を家族に迎えるための基礎知識
その魅力的な姿から、日本で家族に迎えたいと考える人もいるかもしれません。しかし、コモンドールのような特殊な被毛を持つ犬種を日本で飼育するには、特有の課題がいくつか存在します。
お手入れの大備さや日本の気候への適応、そして入手自体の難しさなど、事前に知っておくべき基礎知識を解説します。
最大の課題!縄状の毛を清潔に保つためのお手入れ方法
コーデッド・コートの維持は、飼育における最大の課題です。一般的な犬のようにブラッシングはしませんが、その代わりに毛の束が固まらないように、定期的に根元から手で丁寧に裂いてあげる必要があります。
また、縄状の毛は落ち葉やゴミが絡まりやすく、散歩のたびに付着物を取り除く手間がかかります。皮膚の通気性を保ち、衛生状態を良好に維持するための、根気強いケアが日常的に求められます。
シャンプーは一日がかり!乾かす際の注意点
シャンプーは一大作業となります。毛束の芯まで水分を浸透させて洗い、洗剤が残らないようにすすぐだけでも数時間かかります。しかし、最も大変なのは乾燥です。
タオルドライだけでは不十分で、完全に乾かすのに24時間以上かかることもあります。
生乾きの状態が続くと、雑菌が繁殖して皮膚病や悪臭の原因となるため、大型の業務用送風機などを使って徹底的に乾かす必要があります。
この作業はまさに一日がかりの重労働です。
日本の気候で必須となる夏の暑さ対策
原産地であるヨーロッパの冷涼な気候とは異なり、日本の夏は高温多湿です。
分厚い被毛に覆われたコモンドールたちにとって、日本の夏は非常に過酷な環境であり、熱中症のリスクが極めて高くなります。
そのため、夏場は24時間エアコンの効いた室内で過ごさせることが絶対条件です。
散歩も涼しい早朝や夜間に行い、クールマットや冷却ベストを活用するなど、万全の暑さ対策が必須となります。
国内での入手は困難?希少性とブリーダーの探し方
コモンドールやベルガマスコは世界的に見ても希少な犬種であり、日本国内でのブリーダーは極めて少ない、あるいは存在しないのが現状です。
そのため、国内で入手することは非常に困難です。
もし本気で家族に迎えたいと考えるのであれば、海外の信頼できるブリーダーを探し、輸入するというのが主な方法になります。
しかし、それには高額な費用と複雑な手続き、そして長い待ち時間が必要になることを覚悟しなければなりません。
コモンドール以外にもいる!個性的な巻き毛の犬種たち
モップみたいなコーデッド・コートを持つ犬は非常に珍しいですが、コモンドールのようなやつではないけれど、ほかにも個性的な巻き毛が魅力の犬種はたくさんいます。
クルクルとした被毛は、抜け毛が少ないという利点を持つこともあり、家庭犬として人気が高い種類も少なくありません。
ここでは、コモンドールとはまた違った魅力を持つ、特徴的な巻き毛のテリア種などの犬たちを紹介します。
ふわふわな巻き毛が人気のトイプードル
日本で絶大な人気を誇るトイプードルは、ふわふわとした巻き毛が特徴の小型犬です。このカールした被毛は、抜け毛が非常に少ないシングルコートであるため、アレルギーを持つ人でも比較的飼いやすいとされています。
賢く、人懐っこい性格で、小さい体ながらも活発です。さまざまなカットスタイルを楽しめるのも、この小型犬種の大きな魅力の一つとなっています。
日本では珍しい水辺の作業犬スパニッシュ・ウォーター・ドッグ
スパニッシュ・ウォーター・ドッグは、その名のとおりスペイン原産の、水辺での作業を得意としてきた犬種です。
クルクルとカールしたウーリーコートを持ち、自然に縄状になることもあります。
非常に賢く、運動能力が高い中型の犬種で、家族に対しては忠実です。
日本ではまだあまり知られていない珍しい犬種ですが、その素朴な見た目と多才な能力が魅力です。
ブルーグレーの被毛が美しいケリー・ブルー・テリア
ケリー・ブルー・テリアは、アイルランド原産のテリア犬種です。
生まれたときは黒い毛をしていますが、成長するにつれて独特の美しいブルーグレーの被毛へと変化していきます。その被毛は柔らかく、波打つようなウェーブがかっているのが特徴です。
テリアらしく活発で遊び好き、そして少し頑固な一面も持ち合わせていますが、家族には愛情深く接します。その美しい被毛と気品ある姿が魅力です。
モップみたいな犬種に関するよくある質問
ここでは、コモンドールのような「モップ犬」に関して、多くの人が抱く疑問についてお答えします。飼育費用や衛生面、被毛のケアなど、具体的な質問に簡潔に解説します。
モップ犬を飼う場合、価格はどのくらいですか?
日本国内にブリーダーがほとんどいないため、決まった価格はありません。
海外からの輸入が主な入手方法となり、その場合、子犬の価格に加えて空輸費用や検疫、諸手続きの費用がかさみ、総額で100万円を超えることも珍しくありません。
入手は極めて困難で高額になります。
縄状の毛は臭くなりやすいですか?衛生面の注意点は?
適切なお手入れを怠ると、非常に臭くなりやすいです。
縄状の毛は汚れや湿気を内部に溜め込みやすく、雑菌が繁殖する原因となります。
シャンプー後は完全に乾燥させることが最も重要です。
また、定期的に毛束をほぐして風通しを良くし、皮膚の状態をチェックする衛生管理が欠かせません。
暑さ対策で毛を短くカットしても問題ありませんか?
健康管理の観点からは、カットしても問題ありません。日本の高温多湿な夏を乗り切るために、毛を短くカットすることは有効な暑さ対策です。
お手入れも格段に楽になります。
ただし、被毛には皮膚を紫外線から守る役割もあるため、短くした場合は直射日光に注意が必要です。
まとめ
「モップみたいな犬」の正体は、主にハンガリー原産のコモンドールやプーリーといった、コーデッド・コートを持つ犬種です。
この特徴的な被毛は、彼らが牧羊犬として厳しい自然環境を生き抜くための鎧の役割を果たしてきました。
そのユニークな見た目とは裏腹に、家族には愛情深く忠実な性格を持つ一方で、番犬としての警戒心も持ち合わせています。
日本での飼育は、特殊なお手入れ、夏の暑さ対策、そして入手自体の困難さなど、多くの課題を伴います。
彼らを家族として迎えるには、その特性を深く理解し、生涯にわたってケアし続ける覚悟が必要です。
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