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ヨークシャー・テリア
ヨークシャーテリアの特徴|ヨークシャーテリアってどんな犬?
1800年代、イギリス北部のヨークシャー郡でネズミを捕えるための小型犬が必要とされ誕生したのがヨークシャーテリアだと言われています。当時は今よりも大きな体格でしたが、交配を進め犬種として安定していくにしたがって、現在のような美しい被毛を持つ愛らしい小型犬へと固定化していきました。
ドッグショーでは「動く宝石」と称されるほどの可憐な姿で人々の心を虜にし、貴族の愛玩犬として人気を集めたのです。日本にヨークシャーテリアが紹介されたのは、第2次世界大戦後の1950年代と言われています。
その他の呼ばれ方 |
ヨーキー |
大きさ | 体高:約18~23cm 体重:約1.5~3.2kg |
毛色 | ダークスチールブルー&タン |
性格 | ・勇敢で頑固、自己主張が強い ・陽気で好奇心旺盛 ・タフで遊び好き |
価格 | 約20~50万円 |
寿命 | 約13~16歳 |
原産国 | イギリス |
ヨークシャーテリアの性格|勇敢で好奇心旺盛!
ヨークシャーテリアは素早く動くネズミを執念深く追い回す猟犬としての仕事を担っていたため、勇敢で頑固、自分よりも大きな相手にもひるまず向かっていくというテリア気質を持ち合わせています。
宝石のように美しく小さく可憐ですが、タフで遊び好き、陽気で好奇心旺盛という特徴も持っているため、確固とした信念を持って一貫したしつけを行い、楽しく一緒に遊ぶ時間もたっぷりと提供してあげる必要があります。ヨークシャーテリアにとって尊敬でき、楽しく遊んでくれる飼い主と認められることで、お互いの深い信頼関係を築くことができるでしょう。
ヨークシャーテリアの子犬はどこから迎える?値段は?
ヨークシャーテリアは人気なため、ペットショップで出会える確率も高い犬種です。他の犬種とヨークシャーテリアを迷っている場合には、比較できるペットショップへ訪問してみるのも良いでしょう。
ヨークシャーテリアをお迎えすることが決まっていて、さらに血統や毛色の特徴など具体的な希望がある場合は、知識豊富なブリーダーに相談してみることをおすすめします。希望の特徴を持ったヨークシャーテリアがいなくても、希望に沿った子犬が産まれたときに優先してくれるなどの配慮がある場合もあります。事前にブリーダーのシステムをしっかりと確認することも重要です。
ヨークシャーテリアの平均価格は30万円程度です。血統や毛色によっては高価格なヨークシャーテリアも存在します。
白いヨークシャーテリアはいる?
ヨークシャーテリアの毛色のスタンダードはスチールブルー&タンですが、まれに白っぽい毛色の子犬が生まれることがあります。
また、生まれたときは他の子犬と同じ毛色であっても、成長するにしたがって濃い色が消え、シルバーあるいは白に近い色に変化する個体もいるようです。
ヨークシャーテリアに大きさや外見が良く似たウエストハイランドホワイトテリア (ウェスティ)と見間違い、白いヨークシャーテリアだと誤認されることもあるようです。
ヨークシャーテリアのカットや毛色、毛質は?
ヨークシャーテリアは全身の被毛が伸び続けるため、定期的なトリミングが必須となります。長く伸ばすフルコートスタイルはもちろんのこと、短めにカットするスタイルでも、被毛の絡まりや毛玉を防ぐために毎日のお手入れは欠かせません。
プロのトリマーにカットを依頼する際は、実績があり信頼できるトリマーに写真を見せながらカットスタイルを伝えるなど、希望が確実に伝わるよう工夫することをおすすめします。
ヨーキーはさまざまなカットスタイルが楽しめる
ヨークシャーテリアは、多様な可愛らしいカットスタイルが楽しめます。
耳から顔の輪郭を丸く繋げ、口回りを立体的にしたテディベアカットは、まるでぬいぐるみのような愛らしさで人気があります。
女の子のヨーキーにおすすめなのが頭部の毛を伸ばしてリボンで結ぶトップノットです。被毛が長く伸びるヨーキーならではのスタイルで、瞳もぱっちりと大きく見え、キュートな可愛らしさが惹き立ちます。
ヨーキーの毛色は何種類?
ヨーキーはさまざまな毛色が存在するかのように個体ごとに毛色が異なりますが、実際はヨーキーの毛色はダークスチールブルー&タン1色のみなのです。
幼い子犬はブラック&タンですが、成長するに従いヨーキー本来のダークスチールブルーに変化していきます。中にはブラック×ゴールドや、スチールブルー×ゴールドに変化していくこともあります。このような個性的な毛色はダークスチールブルーが変化したバリエーションと捉えて良いでしょう。
ヨーキーの毛質・被毛の特徴
ヨーキーの絹糸のように細く滑らかな被毛はシングルコートで、換毛期等の抜け毛の心配はあまり必要ないでしょう。
足元まで被毛を伸ばしたフルコートスタイルは、ヨーキーならではの美しい魅力を引き立てますが、長い被毛が絡まったり毛玉ができたりするので、維持するにはていねいな管理が必要となります。
被毛を短くカットしたトリミングスタイルはお手入れも楽ですが、被毛が伸びてくるため、月に1回程度のトリミングは欠かせません。
ヨークシャーテリアの寿命とかかりやすい病気
ヨークシャーテリアのかかりやすい病気の1つは、先天性門脈体静脈短絡(門脈シャント)です。
シャント血管により毒素が肝臓で代謝されないことによりさまざまな健康被害が現れます。1歳未満での発症が多く、外科手術による回復が期待できます。高齢の小型犬に多く発症する僧帽弁閉鎖不全症にも注意が必要です。加齢に伴い、呼吸や咳、心雑音に注意しましょう。
小型犬に多い膝蓋骨脱臼(パテラ)にも注意が必要です。滑らない床材にする、適度な運動による筋力増強、ジャンプなどの上下運動を制限するなど膝関節を守る工夫をしましょう。
ヨークシャーテリアは13~16歳程度まで長生きしてくれる犬種です。健康管理に気を付けて多くの時間を共に過ごしましょう。
ヨークシャーテリアのミックス犬
可憐で気品があるヨークシャーテリアと他の純血種をかけ合わせたミックス犬も見た目がとても可愛いので人気が高まっています。
ここからは、人気犬種同士のかけ合わせを3つ紹介します。どんな子でもきちんとしつけを行い、たくさんの愛情をかけて育てれば、誰からも愛されるかけがえのないパートナーになってくれることでしょう。
ヨークシャーテリアとチワワ|ヨーチー
ヨークシャーテリアとチワワのミックス犬がヨーチーです。
超小型犬同士をかけ合わせた犬なのでサイズは小さめになることが多いですが、毛質や毛色についてはどちらの特徴が強く出るか、個体差が大きいようです。チワワはダブルコートですので、チワワ寄りの毛質になると抜け毛が多くなるでしょう。
両犬種とも自己主張が強めなので、小さくてもしつけはしっかりと行いましょう。
ヨークシャーテリアとマルチーズ|マルーキー
ヨークシャーテリアとマルチーズ、人気犬種同士のミックス犬がマル―キーです。
両犬種ともとても可愛らしい顔立ちをしているので、どちらに似てもキュートな外見に成長するでしょう。また、両犬種ともシングルコートなので、マルーキーも換毛期の抜け毛対策に悩まされることは少ないと考えて良いですが、暑さや寒さには比較的耐性が低いので生活する上で注意が必要です。
ヨークシャーテリアとトイプードル|ヨープー
ヨープーはヨークシャーテリアとトイプードルを掛け合わせて誕生しました。
純血のヨークシャーテリアより脚が長めでスラリとしていることが多いようです。両犬種とも猟犬のルーツを持っていますので意欲的で活発な性質を持つ個体が多いでしょう。しつけをしっかりとし、適切な運動量を確保してあげましょう。
膝蓋骨脱臼を予防するなど、膝関節の健康には充分に注意してあげる必要があります。
ヨークシャーテリアの飼い方やしつけで気を付けたいこと
ヨークシャーテリアを飼育する上で気を付けるべき大きな2つのポイントがあります。
1つ目は最大の特徴である美しい被毛のお手入れです。長く伸ばすのであればラッピングするなど、ていねいな管理をしなければなりませんし、短くカットするにしても定期的なトリミングや毎日のブラッシングは欠かせません。
2つ目は身体は小さくても自己主張の強いテリアですので、パピー時から一貫したしつけを行い、信頼関係を構築することが大切です。
その他にも飛び降りや滑りやすい床の影響などによる骨折や関節の不調、食べムラが多い傾向があるので、適切な栄養が摂取でき、かつ嗜好性の高いフードを数種類用意しておくなどの配慮が必要です。
ヨークシャーテリアをお探しの方へ|おすすめする理由
小さく愛らしく、美しい被毛が輝く気品漂う姿ですが、確固たる「テリア気質」を持ち、勇敢で頑固、自己主張の強いヨークシャーテリアは、どのようなタイプの人と相性が良いのでしょうか。
- トリミングやブラッシングなど、細くしなやかな被毛のお手入れを適切に行う
- パピー時から一貫したしつけを行い、信頼関係を構築することができる
- 骨折を防ぎ関節を守るために飼育環境を整えることができる
- 被毛のお手入れを適切に行う
可憐な見た目と雰囲気とは裏腹に明るく活発でタフな精神力を持つヨークシャーテリアを良く理解し、超小型犬だからといって可愛がるだけではなく、運動や手入れ、しつけなどを適切に行い、相互に信頼関係を築き、唯一無二のパートナーとして充実した生活を送りましょう。