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パピヨン
パピヨンの特徴|パピヨンってどんな犬?
パピヨンとはフランス語で「蝶」を意味しており、羽を広げた蝶のような優美な飾り毛のある立ち耳と尻尾が特徴の小型犬です。15世紀以降ヨーロッパの貴族たちに大変可愛がられ、マリーアントワネットの愛犬だった犬種としても有名です。
想像を超える愛らしさと身体能力を秘めていることに驚かされるのがパピヨンの魅力だといえそうです。
ジャパンケンネルクラブの登録頭数ランキングでは10年以上20位以内をキープしている人気犬種ですが、度々「人気がない」といわれることもあるようです。
理由としては、柴犬やフレンチブルドッグなど、ペットブームの中で少し癖のある犬種の人気が上昇し続けていることが考えられます。
大きさ | 体高:28cm以下 体重:3~5kg |
毛色 |
・ホワイト&セーブル |
性格 | ・明るく、活発 ・飼い主や家族に愛情深く振舞う ・学習能力、運動能力が共に高い |
価格 | 約20~40万円 |
寿命 | 約13~15歳 |
原産国 | フランス、ベルギー |
パピヨンの性格|小型犬の中でもっとも賢い!?
人を癒す愛玩犬らしく、その性格は明るく活発で運動好き、人や他の動物に友好的に振舞い、飼い主やその家族に対して愛情深く接します。イギリスの研究機関の報告によると、パピヨンは全小型犬の中でもっとも学習能力および人間などの指示に対する順応能力が高いという結果が出たこともあるそうです。
とても賢いのでしつけもしやすい反面、一貫した態度で接することを怠るとパピヨンから信頼されず、指示を聞いてくれなくなる可能性もあるかもしれません。
パピヨンの子犬|パピヨンはどこから迎える?値段は?
パピヨンをお迎えすることが決まっていて、血統や毛色、大きさなど、具体的な希望がある場合は、パピヨンについての知識が豊富で子犬の親犬を見ることもできるブリーダーからのお迎えをおすすめします。
希望のパピヨンが生まれるまで待つ必要があるなど、時間はかかるかもしれませんが希望に沿ったパピヨンをお迎えできる可能性が大きくなります。パピヨンのミックスを希望している場合も、どんな見た目の子が飼いたいのかブリーダーに相談してみるのが良いでしょう。
一方、他の犬種とパピヨンを比較して検討したい場合はペットショップに行ってみるのも良いでしょう。
パピヨンの値段相場は、現在20万円~40万円ほどの金額が一般的です。血統や毛色によってもっと高価格なパピヨンもいます。
パピヨンの寿命とかかりやすい病気
一般的に小型犬は遺伝性疾患が多い傾向がありますが、パピヨンは祖先が小型で長い年月を経てゆっくりと現在の姿に改良されてきた背景があるので、小型犬の中でも遺伝性疾患が少なく、犬種特有の疾患は特にありません。
パピヨンの平均寿命は13~15歳です。健康に気を付けて上手に飼育すれば長生きしてくれるでしょう。そのためには、小型犬が罹りやすい以下の病気や怪我に気を付けましょう。
- パテラ(膝蓋骨脱臼)や骨折など、骨・関節系の病気
- 緑内障や結膜炎などの眼の病気、逆さまつ毛
特にパテラ(膝蓋骨脱臼)は、華奢な骨格をもつパピヨンが要注意すべき病です。床の素材を変更するなどの生活環境の整備に加え、重すぎる体重は膝関節の負担が増加しますので、食餌や運動量を適切に管理して体重をコントロールする必要もあります。
パピヨンの飼い方やしつけで気を付けたいこと
パピヨンを飼う際には、犬種特有の注意すべき点がいくつかあります。ポイントは、知的な犬に対するしつけ、活発に動き回るわりには華奢な関節をどう守るか、ロングコートの被毛のお手入れなどです。
滑らない床にする工夫を
パピヨンは華奢な骨格ですが、エネルギッシュで高い運動能力を持っています。そのため自宅室内でも走り回ったり、ソファなどに飛び乗ったりと活発に動き回ります。
床が滑りやすいフローリングだとパピヨンの弱点である関節に大きな負担がかかり、パテラ(膝蓋骨脱臼)や骨折のリスクが高まります。生活スペースにはクッション性のあるマットなど、踏ん張りの効く床材を選びましょう。
賢いからこそ、早めのしつけを
知的で賢いパピヨンは人間観察や空気読みが得意です。上手に立ち回って人間を自分のペースに巻き込もうとしますのでパピー時から適切にしつけをし、飼い主やその家族との良好な関係性の構築を目指しましょう。
しつけのポイントは、褒めや遊び、おやつなどのご褒美をたくさん取り入れて楽しく行うこと。いきなり難しい要求をするのではなく、簡単なことからスモールステップで進めることです。犬への指示語は家族間で統一し、一貫性を持たせることも重要です。
お手入れで美しい被毛をキープしよう
パピヨンは絹糸のように細く柔らかくしなやかなロングコートです。
耳、胸、脚、尻尾にはさらに長い飾り毛があり、優美な雰囲気を醸し出しています。この被毛はとても絡まりやすいので、毛玉になるのを防ぐためにも2~3日ごとのブラッシングは欠かせません。コームで被毛の絡まりを解きほぐし、さらにピンブラシなどを使って丁寧にブラッシングしてあげましょう。
パピヨンの多くはシングルコートなのでロングコートのわりには抜け毛が少ないですが、稀に存在するダブルコートのパピヨンはより小まめなブラッシングが必要です。お手入れは日常的に必要ですので、ストレス回避のためパピー時からおやつを使うなどしてブラッシングされることに慣らしておく必要があります。
パピヨンの毛色|
パピヨンの毛色はホワイトが基調となっており、それに1色を加えた2色のパーティカラー、3色のトライカラーがあります。
胴体や脚はホワイトが多いことが理想とされていて、顔にはホワイトのブレーズがあります。パーティカラーはホワイトとブラックあるいはホワイトとブラウンのグラデーションによる色で構成される2色です。
ブラウンの濃淡によって、濃いほうからブラウン、レッド、セーブルと区別されます。トライカラーはホワイトを貴重とし、ブラックとセーブルが配置された3色となります。
ホワイト&セーブル
ホワイトと、ベージュ寄りの明るい茶色であるセーブルの2色のパピヨンは全身が明るい印象でとても華やかです。
セーブルの中でも特に明るい茶色の「レモンカラー」のパピヨンが現れることもあります。パピー時にセーブルが現れることは意外と少なく、ブラウンやレッド、トライカラーだったパピヨンが成長とともにホワイト&セーブルに変化することも多いのです。
ホワイト&レッド
茶色のグラデーションにおいてセーブルとブラウンの中間とも言えるレッドと、基本色であるホワイトの組み合わせのパピヨンです。
一般的に最も馴染みがあり、良く見かける毛色です。ホワイト&セーブル同様成長と共にレッドがセーブル寄りに退色してくることもあります。
ホワイト&ブラウン
ホワイト&ブラウンはパピヨンの毛色としては歴史があり古くから親しまれています。
パピヨンのブラウンは茶色のグラデーションの中では最も濃い、焦げ茶色に近い暗めのブラウンなので、レッドやセーブルに比べて落ち着いた雰囲気が感じられます。
トライカラー
ホワイト、ブラック、ブラウン(濃淡の違いはある)の3色で構成されるトライカラーにもクラシックトライとハウンドトライの2種類があります。
現在日本で多く存在するパピヨンのクラシックトライは目の上にまるで眉毛のようなブラウンが配色されていて、少し古風で知的な印象を与えます。ハウンドトライはブラウンというよりセーブルが多めで、より明るめな印象の毛色です。
他にも、パーティーカラーやホワイト&ブラックと呼ばれる毛色もあります。
パピヨンをお探しの方へ|おすすめする理由
人間に対して愛情深く、指示を聞く耳を持ち、美しく優雅な風貌を持つパピヨンは小型愛玩犬として飼い主や家族を癒す役割を担う存在となることでしょう。
とても賢いパピヨンですが、手がかからないというわけではありません。パピヨンと共に暮らすのに向いているのは以下のような考えや生活スタイルを持っている人です。
- パピー時からしっかりとしつけができる
- 散歩や運動のための時間を確保できる
- 関節を守るために飼育環境を整えることができる
- 被毛のお手入れを適切に行う
家族の雰囲気を察し、空気を読んで賢く行動できる知的な犬種です。活発なのでアジリティーや訓練競技などのドッグスポーツを楽しみたい人にも向いています。
パピヨンの特性を理解した上でお迎えし、愛犬との素晴らしい生活を送ってください。