トイプードルは特徴的な巻き毛が最大の魅力です。被毛は密でカールが強く、シングルコートで抜け毛が比較的少ないため室内飼育に向いています。体型は小柄でバランスが取れており、顔立ちは丸みを帯びた愛らしい印象です。

歴史的に水鳥猟やサーカスで活躍した系統のため、運動能力と柔軟性もあります。ボーダーコリーに次いで、2番目に賢い犬種ともいわれています。

トイプードルは非常に賢く学習能力が高いため、しつけしやすい犬種です。人懐こく甘えん坊な性格で、家族との絆を深めやすく、飼い主以外にも比較的フレンドリーです。

活発で遊ぶのが好きですが、大きなスペースを必要としないため、室内中心の生活でも飼いやすいでしょう。ブリーダーからお迎えすれば、健康状態や性格の特徴を確認できるため、子どもがいる家庭やシニア世帯、一人暮らしの方でも安心して飼うことができます。

国内のブリーダー販売におけるトイプードルの価格は、一般的に20万〜40万円が中心的な相場です。ブリーダー直販サイトや販売一覧を見ると、多くは20万円台〜30万円台で紹介されています。

価格は毛色や血統、サイズによって変動します。たとえば、レッドやアプリコットなど人気の毛色は高めに設定されやすく、チャンピオン直系の血統や極小のタイニー・ティーカップ系は特に高額です。逆に極端に安価な個体は、健康面や飼育環境の確認をする必要があるでしょう。

トイプードルをブリーダーから迎えるなら、まず親犬の健康管理がしっかりされているかを確認しましょう。健康診断や遺伝疾患のチェックを行っているか、親犬の様子がよく見られるかは重要です。

また、飼育環境が清潔か、子犬が育つスペースが適切か、そして見学を受け入れてくれるかを確認しましょう。加えて、きちんと日常管理やケアがされているのか、お迎え後のアフターケアの有無もチェックしたいポイントです。こうした点をクリアしている“信頼できる優良ブリーダー”を選ぶことが、健やかなトイプードルとの暮らしにつながります。

成犬時のトイプードルは、おおよそ体高24〜30cm、体重約2.5〜4kgほどが目安です。個体差はあるものの、小柄で室内でも扱いやすいサイズです。

トイプードルの毛色のバリエーションは豊富で、代表的なのはレッド、アプリコット、ブラック、ホワイト、シルバー、グレー、ブラウンなど。

最近は「テディベアカット」「ベアカット」と呼ばれるぬいぐるみ風のカットが人気で、巻き毛とふんわりした毛質を活かしたスタイルが多く選ばれています。色やカットによって雰囲気が大きく変わるのも、トイプードルの魅力のひとつです。

トイプードルの平均寿命は、おおむね12歳から15歳程度が目安で、小型犬の中では比較的長寿な犬種といえます。ただし、健康管理が重要で、かかりやすい病気としては「膝蓋骨脱臼（パテラ）」「進行性網膜萎縮（PRA）」「歯・口腔の問題」などがあげられます。

特に関節や目、歯の健康には注意が必要で、定期的な獣医師チェックや適切な食事・体重管理、日々のケアが、長寿と快適な生活の鍵となります。

トイプードルは活発で遊ぶのが好きな犬種です。毎日朝夕それぞれ15分〜20分ほどの散歩を基本とし、部屋の中で軽く遊ぶ時間も確保しましょう。

また、抜け毛は少ないものの被毛が伸びやすく、毛玉や皮膚トラブルを防ぐために毎日のブラッシングが理想的。月に1度のトリミングも必要なので、時間・費用面の余裕があると安心です。

さらに、関節への負担を避けるためフローリングでは滑りにくい床材を用意する、高所から飛び降りさせない、など住環境にも配慮しましょう。

トイプードルの起源はヨーロッパですが、原産国は一般的にドイツが有力とされています。ただし、犬種として確立されたのはフランスであるため、原産国はフランスといわれることもあります。名前の「プードル（Poodle = 狩猟用水犬の意）」も、ドイツ語の「Pudel（水をはねる）」に由来します。

もともとは水鳥猟のためのウォータードッグとして活躍していたプードルは、知能の高さと優雅な見た目からフランス貴族の間で愛されました。19世紀以降、小型化が進み現在も世界中で人気の高い犬種です。