小さくて細い犬といえば?ミニチュアピンシャーの特徴や性格、価格相場から飼いやすさまでをご紹介

外を歩いていると、小さくて細い犬を見かけて「何の犬種だろう?」と思ったことはありませんか?
「小さいドーベルマン」にみえることもあるその犬は、ミニチュアピンシャーです。
ミニチュアピンシャーをもっと知りたいという方や、これから家族に迎えたいと考えている方はぜひ最後までお読みください。
【目次】
- ミニチュアピンシャーってどんな犬?
- ミニチュアピンシャーの性格
- ミニチュアピンシャーの寿命
- ミニチュアピンシャーの価格相場
- ミニチュアピンシャーの飼い方のポイント
- 足への注意が必要な理由
- ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気やケガ
- ミニチュアピンシャーに似た犬種
- ミニチュアピンシャーが飼いやすい犬種かどうか
- まとめ|ミニチュアピンシャーは細くても元気いっぱい!十分な運動としつけが大切!
ミニチュアピンシャーってどんな犬?
「ミニピン」の愛称でも親しまれているミニチュアピンシャーはドイツ原産の小型犬で、都市部のアパートやマンションでも飼いやすいとして人気があります。
ここでは、そんなミニチュアピンシャーの見た目の特徴や体の大きさ、毛色のバリエーションについて詳しくご紹介します。
ミニチュアピンシャーの見た目の特徴
ミニチュアピンシャーは、体高は小さく細い手足をもちながら、引き締まった筋肉質の体つきが特徴的です。
顔立ちはシャープですが、大きくてクリクリした瞳からは明るく生き生きとした表情がうかがえ、とても愛らしい印象を与えます。
ピンと立った耳やツヤのある短い毛も目を引き、小さい体ながら存在感のある見た目が魅力です。
体型は、体長(胸からお尻までの長さ)と体高がほぼ同じで四角い形にみえることから「スクエアタイプ」に分類されます。
大きさについて
ミニチュアピンシャーは小型犬で、成犬のサイズは体高約25~30cmとコンパクトです。
平均体重は4~6kgほどで扱いやすいサイズ感が特徴です。
男女で大きさの差はほとんどなく、一生を通じてバランスの良いサイズを保ちます。小型でありながら活動的なため、適度な運動が健康維持に役立ちます。
毛色のバリエーション
ミニチュアピンシャーの毛色は大きく分けて次の4種類に分類されます。
- ブラック系(ブラック&タン)
- ブラウン系(チョコレート&タン)
- レッド系
- グレー系(希少)
「小さいドーベルマン」といわれるミニチュアピンシャーはブラック&タンの毛色で、このカラーは略して「ブラタン」とも呼ばれています。
また、レッド系にはディアーレッド、レディッシュ・ブラウン、ダークレッドブラウンという3種類の毛色が存在します。暗めの赤茶色であるダークレッドブラウンは「レバー」と呼ばれることもあります。
バリエーション豊かな色合いから、好みや個性に合わせて理想の愛犬を探すことができます。
ミニチュアピンシャーの性格
ミニチュアピンシャーは明るく活発で、好奇心が強くエネルギッシュな性格をしています。
飼い主には愛情深くべったりと甘える子も多い中、自己主張がはっきりしており自立した行動を好む一面も持ちあわせています。
警戒心が強いため慣れない環境や知らない人には攻撃的な態度を取ることも珍しくありません。
小さいころからさまざまな環境や人に慣れさせ、安心させてあげると問題行動が減り信頼できるパートナーになります。
ミニチュアピンシャーの寿命
アニコム損保が公表する『アニコム 家庭どうぶつ白書2024』データによると、ミニチュアピンシャーの寿命は14.3歳といわれています。
犬全体の平均寿命が14.2歳ということから、平均的な寿命であるとわかります。
ミニチュアピンシャーの価格相場
ミニチュアピンシャーの価格は、一般的に20万円から30万円程度が相場となっています。
性別でやや価格の違いがあり、女の子(メス)のミニチュアピンシャーは少し高く設定される場合があります。
血統や毛色、成長段階など様々な要因によって変動します。
子犬を迎える場合、生活環境や親犬、きょうだい犬が見学できることが多い信頼できるブリーダーから迎える方法も視野に入れ準備をしましょう。
ミニチュアピンシャーの飼い方のポイント
ミニチュアピンシャーを健康に育てるためには、しつけや毎日の運動、こまめなお手入れ、そして寒さ対策が欠かせません。
活発で賢い性格のため、しっかりと向き合えば初心者でも飼いやすい犬種です。
ここでは飼育のコツや注意点について詳しくご紹介します。
しつけのコツ
ミニチュアピンシャーは自立心が強く、ときには頑固な性格がみられる犬種です。
そのため、ミニチュアピンシャーのしつけでは一貫した態度と根気強さが重要となります。ほめて伸ばすポジティブなトレーニング方法を取り入れることで、やる気をうまく引き出せるでしょう。
社会性を身につけるために、子犬の頃から他の犬やさまざまな人とふれあう機会を積極的に与えることが問題行動の未然防止につながります。
吠え癖や噛み癖といった行動も、愛犬が無理なく楽しく取り組めるトレーニングによって早い段階で改善を目指すことが大切です。
運動と散歩について
筋肉質で活発なミニチュアピンシャーは、健康を維持するために十分な運動が必要です。
ミニチュアピンシャーの散歩は最低でも1日2回、それぞれ30分以上行うことが理想的とされています。
運動不足はイライラや無駄吠え、破壊行動などの問題行動の原因となるため、毎日必ず運動や散歩を習慣づけることで健康と信頼関係の構築に結びつきます。
室内でのおもちゃを使った遊びも効果的ですが、屋外の広い場所で思いきり走る時間を設けたり、ボール遊びなどのアクティブな運動を取り入れることがストレス発散やエネルギーの消費に役立ちます。
お手入れ方法
ミニチュアピンシャーは短毛のシングルコートのため、お手入れは比較的簡単です。
毎日のブラッシングで抜け毛を取り除き、被毛につやを与えます。フケが出やすい犬種なので、定期的に保湿効果のあるブラッシングスプレーや専用ローションをスペシャルケアとして取り入れると良いでしょう。
シャンプーは月に一度程度が目安ですが、乾燥やフケ、汚れ具合、季節に合わせて頻度を調節してください。
また、小型犬は歯周病のリスクが高いため、歯磨きを習慣にし口腔ケアを怠らないようにしましょう。
寒さ対策の重要性
ミニチュアピンシャーは被毛が短いため寒さに弱く寒がりな犬種のため、冷え込む季節には特に注意が必要です。
外出時には暖かい洋服を着させるなど、冷えによる体調不良を防ぐ意識をもちましょう。
室内でも保温効果のある寝床やベッドを用意し、体温調節がしやすい環境を整えることで、寒い季節でも安心して過ごせます。
足への注意が必要な理由
ミニチュアピンシャーは、細くて華奢な足を持つため特に注意が必要です。
足の骨や関節は負担に弱く、無理なジャンプや激しい運動で故障や炎症を起こす恐れがあります。
床が滑りやすいと膝や関節に悪影響を及ぼし状態を悪化させるため、フローリングにはカーペットをひくなど滑り止め対策が大切です。
また、足裏の毛が伸びすぎても滑りやすくなり骨折などのリスクが高まります。バリカンで整える程度であれば自宅でもお手入れできる場合があります。
ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気やケガ
ミニチュアピンシャーは活発な反面、関節や皮膚、目に関するトラブルが起きやすい犬種です。
特に関節疾患には注意が必要で、日々の運動や生活環境にも気を配ることが大切です。
ここでは、代表的な病気やケガの傾向と予防のポイントを紹介します。
関節疾患
関節疾患はミニチュアピンシャーが注意すべき病気(ケガ)のひとつです。
小さい体に筋肉はついているものの、関節部分は非常に繊細なため膝蓋骨脱臼(パテラ)になりやすいといわれています。
ジャンプや激しい運動の繰り返しは関節に負担をかけ、炎症や痛みを引き起こす恐れが高まります。さらに、肥満になると体重の増加によって関節にかかる負担が増し、疾患の発症リスクが一層高まります。
そのため、過度な運動は避けバランスのよい食事を心がけることで、関節を丈夫に保つとともに肥満予防にも努めることが大切です。
万が一歩き方に異常がみられる、痛みを訴えるなどの変化があった場合は、早めに獣医師に相談し適切な処置を受けましょう。
また、関節ケアサプリメントの利用も効果的といわれており、獣医師と相談のうえで取り入れることがおすすめです。
皮膚疾患
ミニチュアピンシャーは皮膚が薄くデリケートなため、皮膚疾患が起こりやすい傾向があります。
乾燥やかゆみ、湿疹といった症状が現れやすく、アレルギー体質の犬も多いです。
皮膚疾患の予防には、定期的なブラッシングと適切なシャンプー選びがポイントです。特に足先は汚れやすく傷つきやすいため、散歩後の足のチェックや洗浄も心がけましょう。また、栄養バランスの整った食事で皮膚の状態を内側からサポートすると良いでしょう。
眼疾患
大きな瞳が印象的なミニチュアピンシャーは、眼疾患にもかかりやすい犬種として知られています。
ほこりやゴミの刺激から炎症を起こしやすいため、角膜炎や結膜炎のほか、白内障などの問題がみられます。
目の赤みや涙目、異常なまばたきなどに気づいたら早めに受診することが勧められます。
日頃から目を優しく拭き取り、清潔に保つ習慣が大切です。
ミニチュアピンシャーに似た犬種
ミニチュアピンシャーに似た犬としては、「イタグレ」と略されるイタリアングレーハウンドがよく挙げられます。
どちらも細身でスタイリッシュですが、体格や毛色に明確な違いがあります。
イタグレはミニチュアピンシャーよりも足が長い分体高が高く、よりスマートな印象を受けます。
毛色は灰色に近い「ブルー」や「イザベラ」と呼ばれる毛色がイタグレのスタンダードで、ミニチュアピンシャーには少ない希少なカラーとされています。
また、ドーベルマンもピンシャーにとてもよく似ていますが、ドーベルマンは大型犬に分類されるため体格が大きな違いとなります。
ミニチュアピンシャーが飼いやすい犬種かどうか
ミニチュアピンシャーは小型犬のなかでも活発で非常にタフな犬種です。
十分な散歩や遊び時間を確保できる環境であればストレスなく健康的に暮らすことができます。基本的に賢く順応性もあるため、一度ルールを理解すればしっかりと応えてくれる犬種です。
また、短毛なため日常的なお手入れはそれほど負担になりません。
警戒心が強く吠えやすい傾向もみられるため、しつけやトレーニングを一緒に楽しめる人にはおすすめといえます。
飼育環境や飼い主の生活スタイルによって飼いやすさが大きく変わってくるため、特徴をよく理解し適切に接することができれば、家庭犬としても魅力的で飼いやすい犬種として迎えられるでしょう。
まとめ|ミニチュアピンシャーは細くても元気いっぱい!十分な運動としつけが大切!
ミニチュアピンシャーは、細いながらも筋肉質でエネルギッシュな小型犬です。
活発な性格のため、毎日の運動や遊びは欠かせません。
好奇心旺盛で頭も良いため、しつけを楽しんで行える人にとってぴったりなパートナーになります。
ケガの予防や寒さ対策にも配慮しながら、愛情をもって接することが大切です。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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