珍しい犬種13選!小型犬から大型犬まで、日本でレアな犬種の歴史や特徴をご紹介

近年、個性的な見た目や性格を持つ珍しい犬種に注目が集まっています。
特に海外原産のレアな犬種は日本では見かけることが少なく、その姿は多くの人の目を引きます。
この記事ではそんなレアな犬種たちについて詳しく紹介します。
【目次】
- 珍しい犬にはどこで出会える?
- 珍しい小型犬種4選
- 珍しい中型犬種4選
- 珍しい大型犬種5選
- 珍しい犬を迎える場合の注意点
- まとめ
珍しい犬にはどこで出会える?
珍しい犬種と出会う一番の近道は、子犬販売サイトで自分が迎えたい犬種を検索することです。
日本の一般的なペットショップでは人気の犬種が中心となる傾向が強く、珍しい犬種やレアな犬種に偶然出会える機会はごくわずかです。一方で、多くのブリーダーが登録している子犬販売サイトは珍しい犬種との出会いをより現実的なものにしてくれます。
ブリーダーから直接迎えることで犬種特有の背景や血統、健康状態に関する詳細な説明を受けられるので安心です。
実際にブリーダーとやり取りすることで、より深い知識を得たり、飼育時の注意点を教えてもらえることも多いでしょう。アフターサービスがしっかりしているブリーダーを選べると尚良いでしょう。
さらに、イベントや愛好家が集まる交流会に参加するのもおすすめです。
直接珍しい犬種と触れ合う機会を得て、実際の飼育イメージをつかむことが可能です。
珍しい犬種に興味がある方は情報収集を続けることで、理想のレアな犬と出会える可能性が広がります。
珍しい小型犬種4選
珍しい小型犬種は、その独特な外見や個性的な性格で多くの愛犬家を魅了しています。
ここでは4種類の犬種をご紹介します。
①ブリュッセルグリフォン
ブリュッセルグリフォンはベルギー原産の小型犬で、愛らしい顔立ちとしっかりした骨格が特徴的な犬種です。
鼻ぺちゃの顔をひげのように長い被毛が覆い、チャーミングで可愛い表情が印象的です。15世紀の絵画に描かれているほか、マリーアントワネットが飼っていたことでも知られています。映画『スター・ウォーズ』のチューバッカのモデルになったともいわれています。
丸く大きな目と短い鼻、豊かな表情が魅力で、人懐こく遊び好きな性格です。明朗快活で元気いっぱいな一方、飼い主には非常に忠実で、好奇心旺盛で社交的な性格を持っています。
初対面にはやや警戒心を持つこともありますが、慣れると家族や他のペットとも良い関係を築けます。被毛は、長毛で粗いラフコートと短毛のスムースコートがあり、どちらも定期的なブラッシングが必要です。
都市部でも飼いやすく室内飼育にも向いていますが、適度な運動は健康維持には欠かせません。
②ベドリントンテリア
ベドリントンテリアは、イギリスのベドリントン市周辺で炭鉱労働者たちのペットとして親しまれてきた犬種で、小型犬に分類されます。
ふわふわとした柔らかな被毛が特徴的で、毛色にはブルーやレバー、サンディなどがあり、独特の子羊のようなシルエットを作り出します。
見た目はとても愛らしく温和なおっとりした雰囲気がありますが、もともとは狩猟犬として活躍してきたため、テリアならではの活発さと勇敢な性格をあわせ持っています。
時に興奮すると攻撃的になることもあるため、社会性を育てるための適切なしつけが大切です。被毛は定期的なトリミングや手入れが必要で、ブラッシングを怠ると被毛が絡まりやすくなるため、日々のケアを欠かさないようにしましょう。
また、運動不足にならないよう毎日の散歩や遊びの時間をしっかり取り入れることが健康維持のために重要です。
③チャイニーズクレステッドドッグ
チャイニーズクレステッドドッグは中国原産の小型犬で、頭、足先、しっぽにだけ長い毛が生えている個性的な外見が大きな特徴です。
毛のないヘアレスタイプと、全身に柔らかい毛があるパウダーパフタイプの2種が存在し、多彩な毛色も魅力といえます。
名前の由来は、頭部の被毛が中国伝説の麒麟のたてがみに似ていることから「麒麟狗(チィリンコウ)」とも呼ばれていました。チワワの祖先とも考えられており、陽気で活発、飼い主にはとても甘えん坊な性格を持っています。家庭でも人懐っこさが発揮され、子どもや他の犬との共同生活にもなじみやすい傾向があります。
被毛が少ない犬種であるため皮膚はデリケートで、日焼けや乾燥対策が不可欠です。体温調節が苦手なため、気温の変化に合わせて適切な服の着用や保湿ケアを心掛けることが大切です。
④コトンドテュレアール
コトンドテュレアールはマダガスカル原産の小型犬で、平均寿命が14~16年と比較的長く、家庭で長く一緒に過ごせる犬種として人気があります。
名前の通り、綿のようにふんわりとした柔らかい被毛が大きな魅力で、見た目にも非常に愛らしい印象を与えます。性格は穏やかで親しみやすく、人懐っこく社交的なため、子どもや他のペットとも仲良く暮らすことができます。 被毛は絡まりやすい傾向があるため、定期的なブラッシングやお手入れが欠かせません。
小型犬ながらも健康を維持するためには適度な運動が大切です。小型犬特有の繊細さも持ち合わせているので、日常的なケアと清潔な飼育環境を心がけることが快適な暮らしのポイントとなります。
珍しい中型犬種4選
中型犬の中でも珍しい犬種は、その独特な外観や性格、歴史的背景から多くの人を惹きつけます。
ここでは4種類の犬種をご紹介します。
①プチバセットグリフォンバンデーン
プチバセットグリフォンバンデーンは、フランス原産の中型犬で、平均寿命は12~14年と比較的長寿な犬種です。
独特のザラザラとした被毛や短い脚が魅力的で、活発で好奇心旺盛な性格が特徴です。
中型犬ならではのエネルギッシュさがあり、狩猟犬として培った鋭い嗅覚と勇敢な一面も持ち合わせています。
人懐っこく、家族や子ども、他のペットとも比較的良好な関係を築きやすいため、家庭犬としても人気があります。
適度な運動量が必要なので、毎日の散歩や遊びを通じてストレスをうまく発散できる環境が大切です。また、被毛のお手入れは定期的に行うことで健康的で美しい状態を保つことができます。
活発で楽しい中型犬を探している方におすすめの犬種です。
②チベタンテリア
チベタンテリアは中国のチベット地方原産の中型犬で、平均寿命は12~15年とされ、家庭の一員として長く過ごすことができます。
伝統的には地元の僧院で番犬として活躍し、賢さや忠誠心にあふれています。穏やかでありながらも活発な性格を持ち、飼い主との強い絆を築くことで、落ち着いたパートナーとなる中型犬です。
独特なふさふさとした長い被毛は寒冷地での保護に優れており、健康な被毛を保つためには定期的なブラッシングなどの丁寧なケアが必要です。
室内飼育に適していますが、健康維持のためには適度な屋外での運動もバランス良く行うことが重要です。
③シャーペイ
シャーペイは中国原産の中型犬種で、中国語で「垂れ下がった皮膚」という意味があり、そのユニークなしわだらけの皮膚が最大の特徴です。
古代犬の血統を持つとされ、南シナ海沿岸の地域で古くから家畜の見張りや狩猟犬として活躍してきました。世界的にも飼育頭数が非常に少なく、希少な犬種として知られています。
頑丈な体つきと健康的なイメージに加えて、毛色はブラックをはじめさまざまなバリエーションが存在し、個体ごとに個性が光ります。
冷静沈着で賢く、独立心も強い傾向がありますが、信頼できる飼い主には深い忠誠心を見せ、家族を守る頼もしい一面も持ち合わせています。
運動量は中程度で、十分な散歩や遊びの時間が必要ですが過度な運動は必要ありません。しわの多い皮膚は汚れやすいため、健康のためにも定期的な専門的ケアが不可欠です。
④チルネコデルエトナ
チルネコデルエトナは、イタリアのシチリア島エトナ山周辺が原産の中型犬です。
古くからこの地域で飼育されており、山岳地帯の厳しい環境に適応した筋肉質で敏捷な体が大きな特徴です。
猟犬として高い能力を発揮し、野生動物の追跡や狩猟に用いられてきました。中型犬としてはスリムで引き締まった体型をしています。
勇敢で飼い主に非常に忠実な性格をもち、警戒心もあるため番犬にも適しています。
その一方で、活発で体力もあるため、十分な運動量を確保できる広いスペースやアウトドアでの活動が理想的です。しつけには根気が求められますが、信頼関係を築くことで家族に深い愛情を示すようになります。
珍しい大型犬種5選
大型犬の中でも珍しい犬種は、迫力ある体格だけでなく、他の犬種にはない独特の歴史や個性的な性格を持っていることが特徴です。
ここでは5種類の犬種をご紹介します。
①サルーキ
サルーキは、エジプト文明の遺跡にもその姿が描かれていることから世界最古の犬種のひとつとして知られています。
何千年もの歴史を持ち、中東地域を中心に狩猟犬として活躍してきました。そのため抜群のスピードとスタミナを誇り、しなやかでスリムな体型、長い被毛が特徴的です。
毛色には代表的なフォーンやグリズルなどがあり、どの毛色もエレガントで美しい印象を与えてくれます。サルーキは運動量が多いため、日々の十分な散歩や運動が欠かせません。外では猟犬らしく活発に走り回る一方、家の中では穏やかで静かに過ごすことができ、集合住宅でも飼育しやすい犬種といわれています。
警戒心は強いですが、飼い主には忠実で深い愛情を注ぎます。独立心があり賢いので、しつけにおいては一貫性が大切ですが、家庭に慣れれば優しく心強い家族の一員になってくれるでしょう。
②ニューファンドランド
ニューファンドランドは、その熊のような大きく柔和な表情と、愛らしさで知られる人気の犬種です。
カナダ東部のニューファンドランド島に土着していた犬と、1100年以降にヨーロッパの海賊によって持ち込まれた黒い大型犬を祖先に持ち、さらにさまざまな犬種との交配を経て誕生しました。
体重が50キログラムを超えることもある力強い体格が特徴的です。
もともと漁業の現場で活躍していた犬種で、水中での救助活動に非常に優れており、現在でもカナダでは水難救助犬として活躍しています。泳ぎが得意な「水の番犬」としても親しまれており、家族や子ども、ほかの犬や動物とも仲良くなりやすい温和でフレンドリーな犬種です。
温厚な性格と落ち着きのある振る舞いから、適切な環境としつけがあれば家庭犬としても良好な関係を築くことができます。
ただし、長く厚い被毛を持つため定期的なブラッシングなどのお手入れが必要です。大型犬ならではの飼育スペースも重要で、広い環境で十分に運動できることが理想的です。
③レオンベルガー
レオンベルガーは、ドイツ・レオンベルグ州の紋章に描かれた「ライオン」のような犬を目指して作出された大型犬種です。
威厳を感じさせる豊かな被毛と立派な体格ながら、穏やかで優しい表情、温和な性格が特徴で、かつては作業犬や番犬としても活躍していました。
その外見の美しさと堂々とした佇まいは、かつてヨーロッパの王室でも高く評価され愛されてきました。
第二次世界大戦後にはレオンベルガーの頭数が世界的に激減し、わずか8頭まで減少した苦難の歴史もありますが、愛好家たちの熱心な繁殖活動により今では世界中で広く親しまれる犬種となりました。日本でも近年人気が高まり、穏やかで無駄吠えをしない性格や家族への愛情深さから多くのファンが存在します。
また、運動量が多い犬種のため、毎日の十分な散歩や広い場所での遊びが欠かせません。被毛は抜け毛が多めなので、定期的なグルーミングやお手入れが必要です。
④ドゴアルヘンティーノ
ドゴアルヘンティーノは、南米アルゼンチン原産の珍しい犬種であり、世界的にも数が少ない大型犬です。
グレートデーンやブルテリア、ポインターといった複数の犬種が掛け合わされて誕生し、元々は闘犬として育種されましたが、20世紀以降はイノシシやピューマなど大型獣の狩猟犬や護衛犬としても活躍してきました。
筋肉質で力強い体つきをしており、非常に存在感のある大型犬です。
被毛は短毛で、毛色は純白のみという独特の特徴があります。
性格面では、とても勇敢かつ大胆でありながら、主人に対しては忠誠心が高く守護欲も強いと言われています。警戒心を持ちつつも、本来は素直で友好的な性格をしていますが、しつけや訓練を怠ると攻撃的な一面が現れることもあるため豊富な運動と一貫したトレーニングが重要です。
大型の体格や高い体力、強い闘争本能を持つため、飼育の際には特に責任と注意が求められる犬種です。
⑤イングリッシュポインター
イングリッシュポインターはイギリス原産の大型犬で、主に鳥猟犬として育成されてきました。
獲物を発見すると、独特な「ポイント」と呼ばれる姿勢をとることで有名です。
しっかりとした体つきを持つ大型の犬種で、筋肉質で引き締まったスタイルが特徴的です。
平均寿命は12~17年と比較的長寿な点も魅力です。
明るく活発、そして社交的な性格を持ち合わせており、飼い主や家族に深い愛情を示します。しつけがしやすい性格で、人とのコミュニケーションを楽しむ賢さも備えているため、家族と共に充実した共同生活を送ることができます。
運動量が非常に多いため、日々しっかりとした散歩や運動が必須です。アウトドアが好きな方や時間をしっかりと犬の運動に割ける家庭に適しているでしょう。
珍しい犬を迎える場合の注意点
レアな犬種は、見た目や性格が個性的で魅力的ですが、その個性ゆえに飼育の際には注意すべき点が多く存在します。
レアな犬種を迎える際は、無理なく快適に暮らせる環境と健康的な生活を支えるための知識と配慮を心がけましょう。
犬種ごとに適した飼育環境
レアな犬種は、一般的な犬種と比較すると環境や生活リズムの管理方法が異なる場合があるため、犬種ごとに適した飼育環境づくりが不可欠です。
大型犬は広いスペースや十分な運動量が必要ですが、小型犬は室内でも飼いやすい反面、繊細なケアが求められます。さらに、被毛の種類や体質に応じた適切なお手入れや、気候への対応も飼育環境の中で考慮すべきポイントです。
加えて、性格や運動欲求に合わせたコミュニケーションの取り方やトレーニング環境も、犬が健康で快適に過ごすうえで欠かせません。また、犬種特有の健康課題やしつけの方法についても十分な理解が求められます。これらについて十分な情報を集めないまま迎えてしまうと、犬と飼い主双方に不要なストレスやトラブルが生じやすくなります。
事前に犬種ごとの特徴や必要なケアについてしっかり調べ、適切な準備を整えることが重要です。
情報や専門家が少ない
珍しい犬種は、飼育経験者や専門家がまだ多くないため十分な情報を得ることが難しい場合があります。
特に、しつけ方や健康管理、適切な運動方法については、一般的によく知られている犬種と異なるケースも多く、誤った知識によってトラブルが生じるリスクがあります。獣医師やドッグトレーナーの中にも珍しい犬種の取り扱い経験がない場合があるため、体調管理やしつけに関しては自分で調べて工夫する姿勢も求められます。
また、インターネットやSNSを活用すると、同じ犬種を飼っている飼い主の体験談や最新情報を得ることができ、交流や情報交換が役立つことがあります。その際には出所の確かな情報を選ぶよう心掛けましょう。
飼育に必要な情報収集を積極的に行い、日々の生活に活かしていくことによって、愛犬との暮らしがより安全で快適なものになるでしょう。
まとめ
日本での知名度が低いレアな犬種は、それぞれ独特な魅力や長い歴史を持っています。
飼育が難しい場合もあるものの、こだわって選ぶ過程や日々のケアを通じて特別なパートナーシップや深い絆を育むことができます。
しっかりと犬種について理解し配慮することで、憧れの愛犬との素晴らしい日々が実現できるでしょう。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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