吠えない犬種9選!吠えないようにすることはできる?特徴や育て方もご紹介

犬を家族として迎える際「吠えない犬種」を選びたいと考える人は多いでしょう。
吠える犬の場合、近隣との距離が近い住環境やマンション暮らしでは、犬の吠え声が原因でトラブルになるケースも少なくありません。そのため、静かで落ち着いた吠えない犬は、マンション暮らしや静かな環境を求める方々に人気があります。
この記事では、吠えにくいと言われている犬種や特徴、育て方までご紹介します。
【目次】
- 吠えない犬の特徴とは
- 吠えにくい犬種9選
- 吠えない犬への育て方
- 子犬のしつけで気を付けたいこと
- まとめ
吠えない犬の特徴とは
吠えることは犬にとって自分の感情や状況を伝えるための重要な手段であり、人間には無駄吠えに見える場合でも、犬にとっては理由があって行っている行動です。そのため全く吠えない犬は存在せず、吠え方や頻度は犬種やその育ってきた環境に左右されます。
今回は、その中でもあまり吠えない犬の特徴を4点ご紹介します。
①警戒心が強くない
警戒心が強くない犬は見知らぬ人や動物に対してもフレンドリーであり、恐怖や警戒心から吠える頻度が少なくなる傾向にあります。
犬が本能的に持ち合わせる「危険を知らせる」「他者を遠ざける」といった行動が抑制されやすいため、人懐っこい性格の犬は無駄吠えが少ない場合が多いといえます。
②穏やかでマイペース
性格が穏やかでマイペースな犬も、周囲の変化や刺激に過剰に反応しないため比較的吠えにくい傾向にあります。
犬によっては頑固な一面を持ち、一度興奮するとしつこく吠えることもあるため、飼い主が適切に対応することが重要です。
③愛玩犬として育てられた
愛玩犬として育てられた犬種も比較的吠えにくい傾向があります。
これらの犬は人間に愛されることを目的として選択的に育種されてきたため、穏やかで人懐っこい性格を持っていることが多く、牧羊犬や狩猟犬のように吠えることで仕事を行う能力を重視されてきた犬種に比べて、声を上げる場面が少ないのが特徴です。
④短頭種である
フレンチブルドッグやパグなどの短頭種に属する犬は、一般的に吠えにくい傾向があります。
これは、短い顔立ちや特殊な呼吸器官が影響していると考えられており、鳴き声が自然と低く控えめな印象を与えることができます。
短頭種は愛らしい性格でも知られており、飼い主との心のつながりも深まりやすいです。
静かな家庭環境を求める人々にとって大きな利点となり、その落ち着いた性格や見た目の可愛らしさも相まって引き続き人気を集めています。
吠えにくい犬種9選
吠えにくい犬種を選ぶことは、静かな生活を望む飼い主にとって重要なポイントです。
ここでは代表的な9種をご紹介します。
①フレンチブルドッグ
フレンチブルドッグは、親しみやすくて穏やかな性格が魅力の一つです。他人ともフレンドリーに接することができるため、初めて犬を飼う方にも人気のある犬種です。
吠えにくい犬種としても知られており、無駄吠えが少ないのが特徴です。まれに要求吠えをする場合がありますが、しつけ次第で改善が見込めます。そのため、都市部のマンションやアパート暮らしにも適している犬種と言えるでしょう。
②キャバリアキングチャールズスパニエル
キャバリアキングチャールズスパニエルは、その優雅な外見と穏やかな性格で多くの人々に愛されています。
家族だけでなく他のペットにも愛情深く接する姿勢が特徴的で、吠えにくい犬種として知られています。そのため、初めて犬を飼う方や静かな環境を求める方にもおすすめの犬種といえるでしょう。
遊び好きな一面があり、飼い主とのふれあいの時間をとても大切にします。コミュニケーションを楽しむ飼い主との相性も抜群です。
③ゴールデンレトリーバー
ゴールデンレトリーバーは、大型犬の中でも特にフレンドリーで優しい性格の犬種です。無駄吠えが少なく、家庭での飼育に適した犬種です。
非常に賢いため飼いやすく、しつけもしやすいことが特徴です。その賢さから、家庭内だけでなく、他の犬や子供とも良好な関係を築くことができます。
落ち着いて過ごせるスペースを用意してあげると、飼い主との生活をより穏やかに楽しむことができるでしょう。
④シーズー
シーズーは、その愛らしい外見とおおらかな性格で知られる小型犬で、吠えにくい犬種としても人気があります。
静かで無駄吠えが少ないと言われているため、犬を初めて飼う人にも非常に適しています。
また、飼い主との信頼関係を築くことが非常に重要で、適切な社会化を促進することで、さらに良好な関係性を築くことができるでしょう。
⑤狆(チン)
狆は、非常に穏やかで人懐っこい性格の持ち主であり、小型犬の中でも特に愛らしい存在です。
この犬種は「吠えない犬種」として知られ、無駄吠えが少ないため、室内犬として非常に適しています。
特に家族に対して強い愛着を示すため、家庭での生活にもよく馴染みます。愛情深い接し方をすることで、より良い絆を築いていくことができるでしょう。
⑥パグ
パグは、独特な顔つきと愛嬌ある性格が人気の犬種です。
比較的穏やかでフレンドリーな性格を持ち、吠えにくい傾向があります。そのため、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいと言われています。
特に人に対して忠実なため、しつけをしっかりと行い愛情を持った接し方を心掛けることで、パグとの信頼関係を深め、楽しい生活を築くことができるでしょう。
⑦バセンジー
バセンジーは、吠えない中型犬として広く知られており、通常の犬のような「ワン」という鳴き声を出さない代わりに、特徴的な声を発することで知られています。このユニークな特性から、多くの家庭で人気を集めています。
また、バセンジーはその起源がエジプトにあるとされ、古代から人々と密接な関わりを持ってきた歴史深い犬種です。
独立心が強く、刺激に敏感な面があるものの、適切なしつけを通じて飼い主と深い信頼関係を築くことができます。
⑧ボストンテリア
ボストンテリアは、コンパクトな体形と愛らしい性格が特徴の犬種です。
吠えにくい性質を持っているため、落ち着いた環境にしっかり適応し、楽しく穏やかに過ごすことができます。無駄吠えが少ない点から、犬を初めて飼う方々にも人気があります。
飼い主との生活をより楽しむためには、適切なトレーニングを行うことが重要です。しっかりとしたしつけと愛情を込めることで、より豊かで楽しいものとなるでしょう。
⑨ペキニーズ
ペキニーズは、特有の体形と穏やかな性格を持つ犬です。
比較的無駄吠えが少なく、家庭内での穏やかな生活を楽しむことができる犬種といえます。時には頑固になることもありますが、穏やかな接し方で信頼関係を築くことで、より良い関係を楽しむことができるでしょう。
吠えない犬への育て方
比較的吠えない犬に育てる方法には、適切なしつけと環境作りが欠かせません。
ここでは重要な4つのポイントをご紹介します。
①吠えの理由を知る
犬が吠える理由は様々です。
外的な刺激に反応して吠える場合もあれば、飼い主とのコミュニケーションを求めるために吠えることもあります。また、お留守番中や孤独感を感じるときに吠えることも一般的です。
なぜ犬が吠えるのかを知るためには、いつ、どのような状況で吠えるのかを注意深く観察することが重要です。その観察を通じて根本的な理由を特定することができれば、対策を講じやすくなります。
まずはその原因を明確にすることが、犬とのより良い関係を築くための第一歩と言えるでしょう。
②安心感を与えるしつけ
犬に安心感を与えることは、安全で快適な環境を作るための基本です。飼い主が一緒に過ごす時間を大切にし、愛情を持って接することで犬も心を開きやすくなります。
しつけ方としては、ポジティブな強化を利用することが効果的です。犬が良い行動をした際にはおやつや褒め言葉を与えることで、安心感を感じさせると同時に信頼関係を築くことができます。
また、生活の中でルールを明確に設定し、それを一貫して守る姿勢を見せることも重要です。一貫性のある態度と安定した生活リズムを提供することで、犬は飼い主に安心感を抱き、より健やかに暮らすことができるようになるでしょう。
③要求吠えへの対処方法
要求吠えは、飼い主の注目を引くための行動です。
たとえば食事や散歩を早く求める際に、吠えることで要求を伝えようとする場合が多く見られます。この行動に対してすぐに応じたり強いリアクションを取ったりすると、犬はその方法が有効だと学び、その結果さらに吠える行動が強化されてしまいます。
要求吠えを改善するための一番の方法は、犬が吠えるたびに無視を徹底することです。吠えても結果が得られない、と理解させることが目的です。
無視をする際も、感情的になったりストレスを感じさせたりせず、穏やかに対応しましょう。
さらに、犬は驚くほど賢い動物ですので、新しいルールを受け入れるまでには少し時間がかかりますが、飼い主の根気強い訓練が効果を発揮します。
また、吠えずに落ち着いて待つ行動を促すためには、吠えた後ではなく吠えずに静かにしている瞬間に褒めたり報酬を与えたりするのも有効です。
要求吠えが改善されることで、犬にとっても飼い主にとってもストレスが軽減され、より良い信頼関係を築くことができます。穏やかで継続的な努力で、犬との生活をより快適で楽しいものにしていきましょう。
④適度な運動や遊びでストレス発散を
犬にとってストレスは、問題行動の原因となることがあります。そのため、ストレスを軽減させるために、定期的な運動や遊びを取り入れることが重要です。
散歩やボール遊びなどで体を動かす機会を提供することで、犬のエネルギーを効率よく発散させることが可能になります。運動不足はストレスを増幅させる要因となるため、日常生活に適度な運動を加え、犬が心身ともにリラックスできるよう環境を整えてあげることが大切です。
適切な運動量を確保することで、犬はより穏やかで落ち着いた状態を維持しやすくなり、健やかな生活を送ることができます。
子犬のしつけで気を付けたいこと
子犬を飼い始める際、しつけは非常に重要な要素となります。吠えないように育てるには、子犬の段階から適切なしつけが行われ、しっかりした基盤を築くことが将来的な問題行動を防ぐ鍵となります。
ここではしつけの際の重要なポイントを3つご紹介します。
①信頼関係の築き方
信頼関係を築くには、まず愛情を持って接することが基本です。
子犬は、飼い主が自分に対してしっかりと受け入れてくれていることを感じることで、安心感を得ます。そのため、日々のスキンシップを欠かさず行い、遊びを通じて楽しいコミュニケーションを深めることが重要です。
このような時間を通じて、子犬に対する適切なしつけ方を自然に取り入れることができます。
また、良い行動をした際にはタイミングよく褒めることで、ポジティブな体験を与えるようにしましょう。褒めることは信頼関係を強化するだけでなく、「良い行動」を学びやすくする鍵となります。
これらの積み重ねが、飼い主との信頼関係をより深め、子犬のしつけを成功に導く基盤を作り上げます。
②生活リズムを整える
子犬にとって、生活リズムを整えることは非常に重要です。
食事、散歩、遊びやトイレの時間をある程度決め、それを守ることが望ましいです。これにより、子犬は自分が何を期待できるのかを理解しやすくなり、安心感を得られます。
また、生活リズムと同様に、決まった時間に行うトレーニングや遊びを日課とすることで子犬は楽しみながら学習を進めることができます。成長段階にある子犬にとって、毎日の習慣はトレーニングやしつけの効果を高める鍵となります。
規則正しい生活は子犬の心と体の健康を支えるだけでなく、楽しい共生生活の基盤を築く大切なステップといえるでしょう。
③サポートツールの活用
しつけを進める際には、サポートツールの活用も効果的です。
例えば、しつけ用のクリッカーやおやつなどの報酬を使うことで学習効果を高めることができます。特に、クリッカーは音が唯一の報酬となり、正しい行動をより強調して学ぶ助けになります。
さらに、最近ではしつけに役立つアプリが登場しており、アプリを活用することで、より効率的にペットの行動を管理し進捗を記録することが可能です。
また、子犬には良い行動を強化するためのおもちゃやトレーニンググッズも役立ちます。こうしたツールは、ペットショップなどで幅広い選択肢が揃っており、しつけを始める飼い主にとって便利です。
適切なツールを選び、ポジティブな体験を通じて信頼関係を築くことが重要になります。効果的で分かりやすいツールを取り入れることで、しつけのスムーズさが一層向上するでしょう。
まとめ
これまで紹介した犬種は温厚な性格や愛玩犬の特徴を持ち、無駄な吠えが少なく、特に飼いやすいと評価されています。
ただ、吠えにくいとされている特徴を持つ犬たちであっても、それぞれの性格や状況によっては吠えることもあります。
飼い主が愛犬の個性を理解し、穏やかな生活環境を提供することが吠える頻度を抑える鍵となるでしょう。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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