寒さに強い犬種ランキングTOP16|理由・特徴・冬の飼い方や防寒対策は?
公開日:2025年11月11日
更新日:2025年11月11日

寒さに強い犬種は、寒冷地が原産であったり、厚い被毛や体格など寒さに適した体の特徴を持つ犬が多く存在します。冬でも元気に過ごせる犬をペットとして迎えたい方のために、本記事では寒さに強い犬種の特徴や理由、冬の飼育ポイントや寒さ対策について詳しく解説します。
北海道や東北など日本国内の寒い地域でも、気温が下がる冬場でも、安心して犬を飼うためにぜひ最後までご覧ください。
[目次]
冬も安心!寒さに強い犬種の特徴とメリット
犬は一般的に人間より寒さに強いといわれます。その理由は、体温が高く全身が被毛で覆われていることにあります。ここでは、冬でも元気に過ごせる寒さへの耐性が強い犬種の特徴や、そうした犬種を飼うメリットを解説します。
寒さに強い犬種ならではの特徴6点!
寒さに強い犬種にはいくつかの共通した特徴があります。これらの特徴は、彼らが厳しい寒さの環境で生き抜くために進化の過程で獲得したもので、ここでは6つご紹介します。
- ダブルコート(2層構造の被毛)
- 大型犬・中型犬が多い
- 被毛が厚いと小型犬でも寒さに強い傾向
- 寒冷地原産の犬種である
- 体脂肪率や筋肉量が高い
- 冬季に活発で運動量が確保できる性格
寒さに強い犬種の大きな特徴の一つが「ダブルコート」と呼ばれる二重構造の被毛です。ダブルコートは、硬くて太いオーバーコート(上毛)と、密生した柔らかいアンダーコート(下毛)の2層で構成されています。
寒冷地が原産の多くの犬種や一部のペット犬種がこのダブルコートを持っており、特に冬場はアンダーコートの量が増えることで保温効果が高まります。
さらに、寒さに強い犬種には、大型犬や中型犬が多くみられます。これは、体内で多くの熱を生み出しやすく、体温が外に逃げにいためです。加えて筋肉量や体脂肪率が高い犬種も、熱を効率よく保持できます。また、冬でも活発に運動できる性格をもつ犬種は、小型犬であっても寒さに強い傾向があるでしょう。
寒さに強い犬種を飼うメリットは?
寒さに強い犬種を飼育するメリットは、厚い被毛や体格をもっているため、冬でも元気に活動できることです。
- 冬でも元気に屋外で遊べる
- 冬の散歩や運動がしやすい
- 寒い時期の体調管理に手がかからない
- 寒冷地でも安心して飼育できる
寒さに強い犬種は、特に寒冷地や冬場の長時間外出が必要な家庭でも適応しやすく、健康管理や体調管理の面でもメリットが大きいでしょう。
【TOP15】寒さに強い犬種ランキング徹底解説!
では、寒さに強いといえるのは、具体的にどんな犬種なのでしょうか。ここでは、寒さに強いとされる16種類の犬種をランキング形式でご紹介します。
- 【第1位】サモエド
- 【第2位】シベリアンハスキー
- 【第3位】アラスカンマラミュート
- 【第4位】セントバーナード
- 【第5位】グレートピレニーズ
- 【第6位】ニューファンドランド
- 【第7位】バーニーズマウンテンドッグ
- 【第8位】秋田犬
- 【第9位】北海道犬
- 【第10位】アイスランドシープドッグ
- 【第11位】ラブラドールレトリバー
- 【第12位】ゴールデンレトリーバー
- 【第13位】ジャーマンシェパードドッグ
- 【第14位】柴犬
- 【第15位】ポメラニアン
- 【第16位】ジャックラッセルテリア
※ランキングは当社が独自の調査をもとにまとめたものです。あくまで参考程度にご覧ください。
【第1位】サモエド

サモエドは、ロシアの極寒地帯であるシベリアを原産とする大型犬です。常に笑っているように見える口元から「サモエドスマイル」と呼ばれ、多くの人々を魅了しています。
元々は遊牧民と共にソリを引いたり、トナカイの番をしたりと、寒冷地での過酷な作業をこなしてきた歴史があります。
厚く密生したダブルコートを持っており、これが極めて高い保温性を発揮し厳しい寒さから身を守っています。そのため寒さには非常に強いですが、暑さには極めて弱い犬種です。
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【第2位】シベリアンハスキー

シベリアンハスキーは、その名の通りロシアのシベリア地方が原産の大型犬です。極寒の環境でソリ犬として活躍していた歴史を持ち、寒さに対して非常に高い耐性を持っています。
その最大の理由は厚く密生したダブルコートの被毛です。体温をしっかりと保持し、雪や風から体を守る優れた断熱効果を発揮します。
その力強く美しい外見も人気です。フレンドリーで社交的な性格の犬が多いとされています。運動能力も非常に高く、寒い環境での長時間の運動にも耐えられます。
【第3位】アラスカンマラミュート

アラスカンマラミュートは、アメリカのアラスカ州が原産の犬種です。北極圏でそり犬として活躍していたため寒さに非常に強く、体力・持久力ともに非常に優れています。ルーツは先住民族であるマラミュート族が飼育していた犬にあり、人間との協力関係の中で進化してきました。
性格は穏やかで愛情深く、社交的です。一方で独立心も強いため、初心者にはやや扱いにくい面もあります。そのため、しっかりとしたしつけと十分な運動が必要です。また、暑さには弱いため、日本などの温暖な地域では夏場の温度管理が欠かせません。
【第4位】セントバーナード

セントバーナードは、スイス原産の寒さに強い大型犬です。アルプスの山岳地帯で救助犬として活躍しており、厚い被毛と大きな体格が特徴で、体力と持久力に優れています。
性格は穏やかで辛抱強く、子どもや他の動物にも優しく接することができるため、家庭犬としても人気があります。
ただし、その大きな体から運動スペースが多く必要になる点、暑さに弱い点には注意が必要です。よだれが多い傾向があるため、衛生面での配慮も必要です。
【第5位】グレートピレニーズ

グレートピレニーズは、フランスとスペインの国境であるピレネー山脈が原産の寒さに強い犬種です。雪山で牧羊犬として活躍しており、厚い被毛と力強い体格が寒冷地での生活に適しています。
性格は家族に対しては非常に忠実で優しく、落ち着いていて忍耐強いため、小さな子どもや他の動物とも比較的うまくやっていける傾向があります。ただし、しっかりとしたしつけと運動量の確保は不可欠です。
【第6位】ニューファンドランド

ニューファンドランドは、カナダのニューファンドランド島が原産の寒さに強い大型犬です。短くて厚い被毛は防水性があり、かつては漁師のパートナーとして、網の引き上げや落水者の救助などの水上作業を担っていたことから、優れた泳力と強靭な体力を持ち合わせています。
足には水かきがあり、水中での推進力を高める構造になっているのも特徴です。性格は穏やかで優しく家族に献身的で、家庭犬としても高い人気があります。
【第7位】バーニーズマウンテンドッグ

スイス原産のバーニーズマウンテンドッグは、雪深い地域で牧畜や荷物運搬に用いられてきた大型犬です。、厚いダブルコートと筋肉質な体により寒さに強く、穏やかで社交的な性格を持ち、家族との時間を好みます。暑さには弱いため、夏場の温度管理が重要です。
【第8位】秋田犬

秋田犬は、日本の東北地方を原産とする大型犬です。古くから雪深い秋田の地で猟犬として活躍しており、寒さに対して非常に強い耐性を持っています。
密生したダブルコートの被毛と、がっしりとした体格が寒さをしのぐ上で有利に働きます。特に冬場の被毛は非常に厚くなり、厳しい寒さからも身を守ります。
忠実で勇敢な性格を持ち、飼い主には深い愛情を示しますが、見知らぬ人や他の犬に対しては警戒心が強い傾向が見られます。
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【第9位】北海道犬
北海道原産の北海道犬は、厳しい冬の環境で猟犬として育成されてきた中型犬です。厚い被毛と体格により寒さに強く、忠実で活発な性格が特徴です。屋外活動にも適応でき、寒冷地での飼育に向いています。
【第10位】アイスランドシープドッグ

アイスランド原産のシープドッグであるこの犬種は、寒冷地での牧羊犬として活躍してきました。厚い被毛と小型~中型の体格で寒さに耐え、活発で賢い性格を持ちます。家族とのコミュニケーションを好む犬種です。
【第11位】ラブラドールレトリバー

ラブラドールは、カナダのラブラドール半島ではなく、ニューファンドランド島が原産の大型犬です。寒冷な海での漁を手伝っていた歴史があり、寒さや水に対して比較的強い耐性を持っています。ただし、極端な寒さの中で長時間過ごす場合は注意が必要です。
密生した短いダブルコートの被毛を持っており、これが体温を保持し、水を弾く役割を果たします。賢く友好的な性格で、家庭犬として非常に人気が高い犬種です。盲導犬や介助犬としても多く活躍しています。
【第12位】ゴールデンレトリーバー

ゴールデンレトリバーはイギリスが原産の大型犬です。ご紹介してきたサモエドやシベリアンハスキーほど極端な寒さに特化しているわけではありませんが、水鳥猟で活躍していた歴史があり、寒さや水に対する耐性を持っています。
密生したダブルコートの被毛を持っており、特にアンダーコートが豊富で保温性が高いです。賢く温厚な性格で、家庭犬として世界中で愛されています。
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【第13位】ジャーマンシェパードドッグ

ドイツ原産のジャーマンシェパードドッグは、警察犬や軍用犬としても活躍してきた大型犬です。厚い被毛と筋肉質な体格で寒さに強く、賢く従順な性格が特徴です。しっかりした運動と訓練が必要ですが、家庭犬としても適応します。
【第14位】柴犬

柴犬は日本原産の日本犬で、古くから猟犬として山野を駆け巡っていました。近年では室内で飼育されることも増えていますが、寒さへの耐性は備わっています。特に冬場はアンダーコートが豊富になり、寒さから体を守ります。
勇敢で独立心が強い性格をしていますが、飼い主には忠実です。子犬の頃からしっかりと社会化としつけを行うことで、素晴らしいパートナーとなるでしょう。
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【第15位】ポメラニアン

ドイツ・ポメラニア地方原産の小型犬で、厚いふわふわの被毛とコンパクトな体格により、小型犬のなかでは比較的寒さに強い犬種です。活発で社交的な性格を持ち、室内飼育でも元気に過ごせます。寒冷地でも適応できますが、極端な寒さには注意が必要です。
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【第16位】ジャックラッセルテリア

イギリス原産のジャックラッセルテリアは、小型犬ながら活発で寒さにも比較的強い犬種です。狩猟犬としての歴史があり、運動能力が高く、寒冷地でも短時間であれば屋外活動に耐えられます。非常に活発で運動や遊びが大好きな性格のため、体温を維持しやすい特徴があります。
【FAQ】寒さに強い犬種の飼育ポイントや注意点は?
寒さに強い犬種でも、冬場の飼育には注意が必要です。運動量や被毛の手入れ、夏との温度差への対応などを怠ると健康に影響します。ここでは、寒さに強い犬を安全に飼うためのポイントや、子犬・老犬の注意点について簡単に解説します。
Q1.寒さに強い犬種は夏の暑さに弱い?
A1.寒さに強い犬種は、密生した被毛や体格ゆえに暑さに弱い傾向があります。特にダブルコートを持つ犬種は、厚いアンダーコートが体の熱を閉じ込めてしまうため、体温調節が難しく、熱中症になりやすい傾向があります。
暑い時期には、エアコンの利用や涼しい場所の提供、散歩時間の工夫など、徹底した暑さ対策が不可欠です。
屋外で飼育している場合は、日陰と十分な水分が確保できる場所を用意し、可能であれば気温の高い日中は室内に入れるなどの配慮が必要です。
Q2.寒さに強い犬の被毛は毛玉ができやすい?
A2.特にダブルコートで被毛が豊富な犬は、毛玉ができやすい傾向があります。密生したアンダーコートは毛が絡みやすく、ブラッシングを怠るとすぐに毛玉になってしまいます。毛玉は皮膚の通気性を悪くし、皮膚病の原因になったり、ノミやダニが繁殖しやすくなったりします。
また、毛玉が大きいと犬が引っ張って痛がったり、皮膚を傷つけてしまうこともあります。換毛期には特に抜け毛が増えるため、毎日の丁寧なブラッシングが欠かせません。定期的なトリミングや、必要に応じてプロのトリマーに手入れをお願いすることも、毛玉を防ぎ皮膚を健康に保つために重要です。
Q3.冬の散歩や運動量の目安はどれくらい?
A3.寒さに強い犬でも、寒い日に屋外で長時間の運動をする際は、慎重な判断が必要です。大型犬は1日1~2回、30~60分程度の散歩が目安ですが、体調や年齢に応じて調整しましょう。寒冷地では短時間の運動を複数回に分けると安全です。
Q4.子犬や老犬は寒さに弱い?
A4.子犬や高齢犬は体温調節が未熟・低下しているため、寒さに対する耐性が低くなります。寒さに強い犬種だからといって、寒さに対して完全に無敵であるわけではありません。
また、普段から暖かい室内で過ごしている犬は本来寒さに強い犬種であっても、寒さへの耐性が弱まっていることがあります。急激な温度変化は犬の体に負担をかけるため、寒い日に突然長時間屋外に出したりすることは避けましょう。
愛犬の様子をよく観察し、震えている、体を丸めている、動きが鈍いなど、寒がっているサインが見られた場合は、すぐに暖かい場所に移動させるなどの対応が必要です。
【犬の寒さ対策】愛犬の健康を守るためにできること
寒さに強い犬種であっても、冬場の室内環境を快適に整えることは愛犬の健康維持のために重要です。愛犬のためにできる寒さ対策は以下のとおりです。
暖かく安心できる寝床の整備
保温性の高い毛布やクッション性のあるマットを使用し、体温を保持できる寝床を用意しましょう。ペット用ホットカーペットや電気毛布(低温設定)を活用する際は、低温やけどに注意し、直接肌に触れないよう工夫します。ケージを使用している場合は、断熱性のあるカバーで隙間風を防ぐと効果的です。
室温の適切な管理
犬が快適に過ごせる室温は一般的に20〜25℃程度が目安ですが、犬種や年齢、健康状態によって異なります。獣医師の指導のもと、個体に合った温度管理を心がけましょう。
暖房器具の安全な使用
暖房器具の温風が直接犬に当たらないよう、配置を工夫します。過度な乾燥は皮膚トラブルの原因となるため、加湿器の併用も有効ですストーブやヒーターの周囲には柵を設け、火傷や事故を防止しましょう。
床からの冷え対策
冷たい床は体温を奪いやすいため、断熱性のあるマットや厚手のカーペットを敷いて冷気を遮断します。特にフローリングの場合は、滑り止め機能付きのペット用ラグなどが安全面でもおすすめです。
外で散歩するときは衣服着用
短毛種や寒がりな犬には、保温性のある犬用ウェアを着用させることで体温低下を防げます。衣服は通気性と動きやすさを考慮し、サイズが合ったものを選びましょう。
おまけ:冬に注意!寒さに弱い犬の特徴とは
寒さに強い犬種がいる一方で、寒さに弱い犬種も存在します。ここでは2つの特徴をご紹介します。
①シングルコート
寒さに弱い犬種の特徴の一つに「シングルコート」と呼ばれる被毛の構造があります。
シングルコートは、オーバーコートのみで構成されており、寒さから体を守るためのアンダーコートがほとんどありません。
そのため外気温の影響を直接受けやすく、体温が奪われやすい構造となっています。
該当する犬種は、主に暖かい地域を原産とするか、室内での飼育を目的として品種改良されてきた歴史があります。
そのため日本の冬の寒さに対しては十分な備えがなく、寒さを感じやすい傾向が見られます。
寒い時期には服を着せるなどの防寒対策が必要になります。
②体が小さい小型犬
寒さに弱い犬種には、小型犬が多く含まれます。
チワワやトイプードルといった小型犬は、体が小さいわりに皮膚の表面が多くなるため、体の中で作られた熱が逃げやすい傾向があります。
さらに、小型犬は大型犬に比べて一般的に筋肉量が少なく、体内で作り出せる熱の量も限られます。
また、体が地面に近いため、冷たい地面からの冷気を感じやすいことも寒さに弱い要因の一つです。
これらの理由から、小型犬は寒冷な環境では体温を維持することが難しく、寒さを感じて震えるなどのサインを見せることがあります。
まとめ│寒さに強い犬種でも冬の寒さ対策は必要!
寒さに強い犬は、その土地や役割に適応してきた歴史的背景を持ち、雪や低温にも負けない頼もしさがあります。
寒冷地での飼育はもちろん、都市部や室内でもその特性を理解し、快適な環境を整えてあげることが大切です。個体差や年齢にも配慮しながら、健康で快適に過ごせるよう心がけましょう。
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