耳が長い犬種10選!特徴や注意したい病気などもご紹介

耳の長い犬はその愛らしい見た目だけでなく、豊かな個性や特性を持つことで多くの人々に愛されています。
この記事では、長い耳を持つ犬種の紹介から飼育時の注意点までご紹介します。
【目次】
- 耳の形と進化の背景
- 耳が長い大型犬4選
- 耳が長い中型犬3選
- 耳が長い小型犬4選
- 耳の長い犬に多い病気とその対策
- まとめ
耳の形と進化の背景
犬の耳の形は、何世代にもわたる進化の結果として形成されてきました。
先祖である狼は全て立ち耳でしたが、育種の過程で垂れ耳の犬種が生まれました。
狼から受け継がれた立ち耳は音を広範囲に捉えることができ、高い警戒心や感知能力を必要とする状況に適応する特性を持っています。
一方で、垂れ耳の犬は耳が顔に沿った形状になることで、周囲の音に集中しやすくなり感知力を高める役割を果たします。また、耳が垂れていることで銃声などの大きな音から守る役割を果たし、猟犬としての働きを最適化するために進化したと考えられています。
このように、立ち耳と垂れ耳という異なる耳の形状には、それぞれ独自の進化の過程と実用的な理由が存在し、犬の生活や役割に深く関わっています。
耳が長い大型犬4選
耳の長い大型犬は、その存在感と愛らしさから多くの人々に愛されています。
ここでは代表的な4種類の犬種をご紹介します。
大型犬①ゴールデンレトリーバー
ゴールデンレトリーバーは、非常に人気のある犬種として知られています。
愛らしい表情と長い耳、その穏やかでフレンドリーな性格が特徴的で、家庭犬として理想的な存在と言えるでしょう。元々鳥猟犬として活躍していた歴史を持つため水を好む性質があり、泳ぎが得意という特長があります。
また、知能が高くしつけがしやすいため、初心者の飼い主にもおすすめの犬種です。この高い知能と適応力から、介助犬や救助犬としての能力も発揮している犬種です。
大型犬②ブラッドハウンド
ブラッドハウンドは、その卓越した嗅覚から、アメリカの警察や救助活動などでも捜索犬として高い評価を受けています。
長く垂れ下がった耳やたるんだ皮膚が特徴的で、特に耳は首元まで届くほどの長さを持つ個体も存在します。
その力強い体格や筋肉質な身体からは、見る人にしっかりとした存在感を与えますが、その体重や骨格の関係で俊敏さには欠け、動きはどちらかというとゆっくりとしています。
性格は非常に穏やかで愛情深く、人懐っこい一面を持つ犬種です。他の動物や子供にも友好的で、多頭飼いにも適しています。
ただし、しつけが大切な犬種であり、特にオス同士で力関係が発生するとトラブルになりやすい点には注意が必要です。飼い主としては早い時期から適切なしつけを行い、関係性を築くことが求められます。
大型犬③グレートデーン
グレートデーンは、その巨体と存在感で数々の人々を魅了してきた大型犬の一種です。
特にその体高は圧倒的で、堂々とした風格が人々の目を引きます。長い耳を持つその外見は非常に特徴的で、優雅さをさらに引き立てています。
温和な性格もこの犬種の大きな魅力であり、家族に対して非常に愛情深く接するため、家庭の一員として理想的な存在です。ただし、彼らの穏やかな気質を引き出すためには、しっかりとしたしつけを行うことが求められます。
また、運動能力が高いグレートデーンには定期的な運動が欠かせません。運動不足に注意しながら、健康的な生活を維持することが重要です。
大型犬④ワイマラナー
ワイマラナーは、滑らかな体つきと洗練された顔立ちが目を引きます。
その際立つ特徴的な耳の毛は柔らかく長く垂れており、外見に優雅さをさらに引き立てています。このような美しい毛並みや耳の形状は、しっかりとお手入れを行うことでその魅力を最高の状態で保つことができます。
また、ワイマラナーは見た目の美しさだけでなく性格も穏やかで、特に小さな子供や他の動物とも良好な関係を築ける素晴らしい特性を持っています。
猟犬として活躍してきた歴史があるため、定期的な運動は欠かせません。アウトドアや運動を日常的に楽しむ家庭に適した犬種と言えるでしょう。
耳が長い中型犬3選
耳の長い中型犬は、家庭内での生活に適応しやすい性格や、飼い主や他のペットとの良好な関係を築く能力があります。
ここでは代表的な3種類の犬種をご紹介します。
中型犬①ビーグル
ビーグルは、非常に優れた嗅覚を持った中型犬です。
活発な性格で遊び好きな一面があり、日常的に運動を楽しむことが求められます。筋肉質な体形でありながらもコンパクトな体格が特徴で、全体的にバランスの取れた外見が魅力的です。
この犬種は人懐っこく、家庭で育てやすい存在となります。特に、他のペットや小さな子供とも良好な関係を築くことが得意で、家庭内での調和を保つことが期待できます。
耳の毛や全身のケアを定期的に行うことで、健康だけでなく親密な関係性も深まります。定期的な散歩や遊びを通じて、ストレスの軽減と体力の維持に努めることが重要です。
中型犬②アメリカンコッカースパニエル
アメリカンコッカースパニエルは、ウェーブのかかった美しい被毛と愛らしい表情が特徴です。
ディズニー映画「わんわん物語」にも登場したことで一躍有名になり、現在でも世界中で高い人気を誇る犬種です。
猟犬をルーツに持つため、活発で運動量を多く必要とします。
性格は明るく社交的で、家族や子供と楽しく遊ぶことが大好きです。遊び心が満点で、家庭内での理想的なパートナーになる一方、過保護に育てるとわがままな性格に育ちやすい側面もあるため、適切なしつけを行うことが重要です。
定期的な耳のケアはもちろん、被毛のお手入れも大切です。
毛が長く伸びる犬種のため、もつれや汚れを防ぐために定期的なブラッシングとトリミングが必要です。特に耳周りの被毛は放置するとさらに長くなり、健康管理が難しくなる場合があるので、注意が必要です。
中型犬③バセットハウンド
バセットハウンドは、その短い足と長い胴、そしてたるんだ顔が特徴です。
イギリスではアレクサンドラ王妃にも愛されたほど、由緒ある犬として知られています。
持久力に優れており、猟犬としても活躍していた犬種です。
性格は穏やかで無邪気な一方、飼い主に対して非常に従順で、しっかりとしつけを行えば信頼できるパートナーとなります。また、凶暴さもないため、家庭での飼育に適した犬種といえるでしょう。ただし、バセットハウンドは肥満になりやすい体質を持つため、適切な食事管理と運動が求められます。
特徴的な長い耳は顎の下に達するほどで、座ると地面に触れてしまうこともあります。そのため、汚れがつきやすく、しっかりとしたケアが必要です。耳を清潔に保ち、健康管理を徹底してあげましょう。
耳が長い小型犬4選
耳の長い小型犬は、コンパクトな体格をしており、家庭での生活にも適していることから人気があります。
ここでは代表的な4種類の犬種をご紹介します。
小型犬①トイプードル
トイプードルは、ふわふわの被毛が特徴的な小型犬で、そのかわいらしい見た目と愛らしい性格から非常に人気の高い犬種です。
見た目だけではなく知能が高いことでも知られています。そのため、しつけやトレーニングがしやすく、ドッグスポーツやアクティビティにも積極的に挑戦できます。
性格は非常に社交的で明るく、子供や他の動物とも良好な関係を築くことが得意です。
定期的な耳のケアはもちろん、ブラッシングなどの被毛のお手入れも大切です。トリミングでは様々なカットスタイルを楽しむこともできるため、日々のケアを怠らないようにしましょう。
小型犬②マルチーズ
マルチーズは、真っ白な被毛が美しい小型犬の代表格です。
その上品な外見と柔らかい毛並みは、見る人々を魅了し、愛犬家にとって高い人気を誇ります。
温和な性格で、家族とのコミュニケーションを楽しむのが得意です。家族と安定した信頼関係を築きやすいことから、初めて犬を飼う方にもおすすめです。
真っ白な被毛を健康に保つためには、こまめなお手入れが必要です。耳の毛のケアにも注意を払い、定期的なブラッシングやシャンプーを行うことで、抜け毛やもつれを防ぎましょう。長い被毛は絡まりやすいため、こまめなケアによって美しい状態を維持するだけでなく、皮膚の健康も守ることができます。
小型犬③ミニチュアダックスフンド
ミニチュアダックスフンドは、耳の長い小型犬として知られ、その独特な体形と愛くるしい表情で多くの人々を魅了しています。ミニチュアダックスよりも小柄なカニンヘンダックスも存在しています。
性格は元気でお茶目な部分があり、社交的で人懐っこい性格をしているため、他のペットや子供とも友好的な関係を築くことができます。
遊び好きな一面もあるため、適度な運動は欠かせません。背骨への負担を考慮しながら、適切なコミュニケーションを取ってあげましょう。
小型犬④キャバリアキングチャールズスパニエル
キャバリアキングチャールズスパニエルは、その優雅な姿がとても印象的です。長い耳と美しい被毛を持ち、愛らしい顔立ちが特徴です。
性格は穏やかで人懐っこく、特に家族との時間を楽しむ傾向があります。遊ぶことが好きで、社交的なため他の犬とも上手に接することができます。
また、穏やかな性格の割には活発な一面もあり、日常的な運動が必要です。適度な散歩や遊びを通じて、健康的な生活を支えることが重要です。
耳の長い犬に多い病気とその対策
耳の長い犬は、その耳の構造から特定の健康問題にかかりやすい傾向があります。
ここではかかりやすい病気と対策について見ていきましょう。
外耳炎・中耳炎
耳が長い犬種は、特に外耳炎や中耳炎にかかりやすい傾向があります。
外耳炎は、耳の外側に炎症が生じる症状で、かゆみや臭いを伴うことがあります。
中耳炎は耳の奥に炎症が発生し、痛みや聴力の低下を引き起こすこともあります。これらの病気は、適切なケアを行わない限り悪化する可能性が高いのです。
耳が垂れている犬種は、湿気がこもりやすく細菌や真菌感染のリスクが高まることに加え、耳の毛が多いことで通気性が低下します。耳内の環境を悪化させることが多いので十分な注意が必要です。
定期的に耳の状態をチェックし、耳の毛や皮膚の清潔を保つよう努めましょう。
定期的なケアが必要な理由
耳の長い犬にとって、定期的なケアは健康を維持するために欠かせません。
特に耳の毛が多い犬種や垂れ耳の犬は、耳の中に湿気や汚れがたまりやすく、これが感染症を引き起こす原因となることがあります。
また、耳道が真っ直ぐではないため、汚れが蓄積しやすく掃除がしづらい傾向にあるため、飼い主が意識してケアを行う必要があります。
定期的に耳の状態のチェックや掃除をし、耳の毛や皮膚の清潔を保つよう努めましょう。かゆそうにしている、赤みがある、または異臭がするなどの異常を感じた際には早めに獣医師に相談しましょう。
耳の清潔を保つための具体的な方法
耳の清潔を保つためには、いくつか方法があります。
まず、専用の耳掃除用液を使って耳の内部をやさしく清掃します。強くこすりすぎないように注意し、優しく動かしながら汚れを取り除くことが大切です。犬の耳は皮膚が薄いため、過剰なケアは避けるようにしましょう。
特に耳の毛がある部分は、汚れや湿気が溜まりやすいため、重点的にケアを行うと良いでしょう。必要に応じて耳の毛を適切にカットすることも、清潔さを保つ上で役立ちます。
また、清掃後は耳を十分に乾燥させることも重要です。湿った状態は細菌や真菌が繁殖しやすくなるため、必ず乾燥させることを心掛けましょう。
耳の毛が多い場合は特に乾燥に気を配ると同時に、清掃中に毛が絡まないよう注意することも重要です。
このような丁寧な手入れや観察を行うことで、耳の健康をしっかりと守ることが可能です。
まとめ
耳の長い犬種は愛らしい見た目と魅力的な性格を持っています。
愛犬との生活は互いに豊かな体験をもたらすものですので、日々のケアやコミュニケーションを楽しみながら過ごすことが重要です。
犬の個性を理解し愛情をもって接することで、より良い関係を築くことができるでしょう。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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