悪質ブリーダーの特徴とは?優良な子犬ブリーダーとの見分け方も解説します!

ブリーダーから子犬を迎える際、信頼できる優良ブリーダーを選ぶことは非常に重要です。
多くのブリーダーは犬と真剣に向き合い、愛情を持って育てています。
しかし一部には事件にもなるような、不適切な育成や環境で犬を扱う悪質なブリーダーも存在します。ブリーダー選びに不安を感じる方も少なくないでしょう。
そこで今回は、悪質ブリーダーの特徴、優良ブリーダーとの見分け方を詳しく解説します。
そもそも犬のブリーダーってどんな仕事?

犬のブリーダーは、親犬を交配し、健康で強い子犬を育てることを専門に行う職業です。この仕事の目的は、特定の犬種の素晴らしい特徴や性質を保ちながら、新しい命を育むことにあり、単なる繁殖の枠を越えています。ブリーダーは犬の健康状態や遺伝的特性を十分に把握し、責任を持って適切な交配計画を立てる能力を求められます。これにより、質の高い子犬が誕生し、その犬種が未来にわたり守られていくことが可能となります。
さらに、犬は感情を持つ生き物であり、単なる”商品”として扱うべきではありません。そのため、ブリーダーには犬たちの生活環境を整えるだけでなく、愛情をもって大切に育てる姿勢が必要とされています。適切な栄養管理、衛生的な住環境の維持、病気の予防、そして子犬が安心して成長できる社会化プロセスへの配慮が求められます。
加えて、犬の福祉を守ることもブリーダーの重要な使命です。これは単なる繁殖を超えて、犬たちが生涯を幸せに過ごす基盤を育むための責任を担うことを意味します。信頼できるブリーダーは、健康面だけでなく精神的・社会的な側面も含めて犬たちの幸せを第一に考え、多方面にわたる知識と経験を駆使してその役割を果たします。
ブリーダーとペットショップの違い
犬を迎える際、ブリーダーとペットショップには明確な違いがあります。ブリーダーは犬の繁殖と育成に特化した専門家であり、犬の健康や性格に対する深い理解があります。対照的に、ペットショップは育成背景が不透明で、犬種に関する知識はあっても個体ごとの知識や情報は充分でないことがほとんどです。
ブリーダーから直接迎えることで、犬の成育環境や親犬の情報を確認できるため、安心して家族に迎えることが可能です。
悪質ブリーダーの特徴は?

悪質ブリーダーの特徴はいくつか挙げられます。どれも命を預かる仕事に携わる人間として当然のことができていない場合がほとんどです。
わが子の様に愛情を注ぎ立派に育ててくれる優良なブリーダーがほとんどですが、残念ながら全てのブリーダーがそのような思いというわけではありません。これからご紹介する要素を注意深く観察することで、信頼できるブリーダーを選ぶ助けにもなるでしょう。
登録や販売許可なく営業をしている
登録や販売許可がないブリーダーによる営業は、動物愛護管理法に従っていない可能性が非常に高く、注意が必要です。そのような状況では、犬たちの健康や安全が十分に守られないリスクが高まります。また、許可を持たないブリーダーは、繁殖に必要な知識や技術が不足している可能性があり、それが適切なケアの欠如や、犬にとっての将来的な問題に繋がることも懸念されます。
特に、近年はニュースでも取り上げられるケースもあり、無許可で営業を行う悪質なブリーダーの存在が社会問題となっています。このような業者から犬を購入すると、結果的に悪質なブリーダーの活動を助長することになります。
そのため、犬や猫を迎え入れる際は、販売許可番号(第一種動物取扱業の登録番号)を必ず確認することが重要です。販売許可を有するブリーダーは、動物愛護管理法に基づいて活動しており、透明性と誠実さを持って運営しています。
さらに、信頼性の確認には実際にブリーダーを訪問し、飼育環境や犬たちの状態を直接確認することも欠かせません。これは、良質なペットライフを共に過ごすための最初の一歩です。購入者として適切な判断をすることで、悪質な業者の排除にも繋がり、犬たちの未来を守ることができます。
無理な繁殖を行っている
無理な繁殖を行うブリーダーは、犬たちの健康に深刻な影響を及ぼす問題を引き起こします。繁殖の回数が多すぎると、母犬の負担が大きくなり命の危険にもつながります。
数が増えすぎると多頭飼育崩壊となり管理が行き届かず、健康を維持するために必要な食事や看護が不十分になる可能性もあります。
このような状況では、母親だけでなく、子犬にも遺伝的な問題や健康面でのトラブルが生じることが多く、健全な成育が困難になる場合があります。
また、無計画で過度な繁殖を行うブリーダーは、動物の健康や福祉よりも利益を優先していることがあり、こうした行為は倫理的な観点からも大きな問題です。
このような行為を行っている悪質なブリーダーから犬を購入することは避けるべきです。
飼育環境の衛生管理が行き届いていない
飼育環境の衛生管理が行き届いていないのは、悪質なブリーダーの大きな特徴の一つです。犬が生活するスペースが清潔でないと、ストレスがかかるだけでなく、病気や感染症のリスクが高まります。特に、免疫力が弱い子犬の場合は影響を強く受けるため、飼育環境の衛生管理は欠かせません。
さらに、ブリーダー自身の服装や身だしなみといった清潔さも見落としてはなりません。ブリーダーの衛生意識が、飼育環境全体の管理状態に反映されると言っても過言ではありません。
衛生面以外にも、犬が快適に過ごせる十分なスペースがあるか、適切な運動の場が提供されているか飼育環境自体を確認することが重要です。
狭い空間は犬にストレスを与え、健康や行動に悪影響を及ぼすことがあります。温度や湿度の管理が適切であるかどうかもチェックしてください。
悪質なブリーダーの見分け方|優良ブリーダーとの違いは?

優秀なブリーダーと悪質なブリーダーを見分けるためには、見分けるポイントや質問する内容を少し工夫する必要があります。
ここでは3つのポイントに分けて、悪質ブリーダーと優良ブリーダーの見分け方をご紹介します。
① 犬舎見学の際に犬たちの生活スペースを見せてもらう
動物愛護管理法により、犬舎見学は義務づけられています。購入希望者は必ず対面で子犬と会い、説明を受ける必要があります。
悪質なブリーダーは低評価を避けるため、見学時に見られてもいい所だけきれいに整えている可能性があります。
対処法としておすすめなのが、犬たちの生活スペース(飼育環境)の見学です。
生活スペースの環境にどれだけ気を使っているかで、ブリーダーという仕事に対する思いや姿勢が確認でき、良し悪しを判断できるでしょう。
狭い空間にゲージがたくさん並べられていたり、掃除が行き届いていなかったり、犬たちに元気がなかったり、温度や湿度の管理が適当だったり、不衛生でストレスがかかるような生活スペースだと、悪質なブリーダーの可能性が高いです。
食事の管理についてもチェックが必要です。餌の種類や量が適切か、そして水の供給が十分で定期的に行われているかを確認することで、犬の健康を維持するための基本的な対策が取られているかチェックできます。
悪質なブリーダーは実態を隠すために、犬舎見学時に生活スペースは見せてくれなかったり、見学を渋ったりするかもしれません。
※ただし、妊娠中の母犬がいる時期は、ストレスをかけないように生活スペースの見学を制限している可能性もあります。生活スペースの見学は、当日お願いすることのないよう、事前に確認を取りましょう。
【参考記事】
犬を飼う前に知っておくべき法律や条例に関する基礎知識
犬舎見学での子犬の選び方について
犬舎見学時のマナーについて
② 犬の血統書や登録証を確認したり、血統や遺伝的な特徴を質問する
血統書は、犬の血統を証明するだけでなく、ブリーダーがどれほど真剣に犬種の繁殖に向き合っているかを示す書類にもなるでしょう。
このほか、ワクチン接種の証明書やマイクロチップ登録証、健康診断の結果も確認することが必須です。法律や条例で定められたことをきちんと守っているか確かめてください。
また、犬の血統や遺伝的特徴について質問することも非常に重要です。正しい知識を持つブリーダーであれば、犬の先祖、健康状態、性格や特徴などの詳細な情報を明確かつ丁寧に説明してくれるでしょう。さらに、親犬の健康状態やこれまでの繁殖歴についても質問し、明確な回答が得られることも確認してみてください。
犬についての情報をきちんと説明で来て隠し事がないブリーダーは、責任感があり信頼できる優良ブリーダーと判断できます。
反対に、証明書や必要な書類をみせてくれない、または詳しい説明を避けるブリーダーは悪質な可能性があります。
③ 審査基準を設けたブリーダーマッチングサイトで確認する
ブリーダーを探す際には、登録基準を設けたブリーダーマッチングサイトを利用するのがおすすめです。
これらのサイトでは、ブリーダーが登録される際に、動物愛護法の遵守や飼育環境、適切なブリーディングに関するチェックを実施しています。今はSNSなどで気軽にブリーダーと繋がれるかもしれませんが、飼育環境や運営形態などの情報が少ないブリーダーと交渉することはリスクがあります。
ブリーダーサイトであれば、登録基準やブリーダーの素性がサイトで確認できるため、信頼できる情報を基に子犬を探せます。
ブリーダーサイトの場合は、過去の利用者による口コミや体験談も参考にできるため、サイト内で提供される総合的な情報を活用して比較検討できる点もメリットです。
大事な家族の一員になるので、信頼できる優良ブリーダーが愛情深く育てた子犬を迎えたいものです。審査基準を設けたブリーダーマッチングサイトを利用することで、円満かつスムーズに話が進むでしょう。
「愛犬ブリーダー」が行っている取り組みについて
「愛犬ブリーダー」では、子犬を迎えたい方々に優良ブリーダーとの出会いを安心して提供するため、独自の登録基準に基づいた厳格な取り組みを行っています。
これからブリーダーを通じて子犬を迎えたい方は、ぜひ私たちの取り組みをチェックしてみてください。
【参考記事】
「愛犬ブリーダー」の掲載基準について
まとめ
悪質なブリーダーから犬を迎えることは、飼い主にとっても犬にとっても良くないことです。さらに、真面目にお仕事をしている優良ブリーダーへの風評被害にもつながりかねません。
わが子の様に愛情を向けて育ててくれる優秀なブリーダーが飼育している子犬を「愛犬ブリーダー」で見つけて、ぜひ家族の一員としてお迎えしてください。