柴犬の全種類まとめ!犬種や毛色、顔タイプ、ミックスの特徴を紹介!
「柴犬って種類はあるの?」
柴犬を飼おうか検討しているとき、どんな種類があるのか気になりますよね?
実は柴犬の歴史は長く、毛色や体格など種類が豊富です。
例えば、柴犬には地柴という犬種がいたり、豆柴よりも小さなサイズが存在したりします。
この記事では、さまざまな柴犬の種類について解説していますので、これから柴犬を迎えようと考えている方はぜひご覧ください。
柴犬の種類:読み方は「シバイヌ」と「シバケン」どっち?
柴犬の読み方は「シバイヌ」と「シバケン」どちらが正しいの?
このように疑問に思う方もいますよね?
結論からいうと、正式な呼び方は「シバイヌ」とされています。
2通りの呼び方が生まれたのは、漢字の音読みと訓読みの組み合わせの違いからです。
したがって「シバケン」があながち間違いとは言えません。
住んでいる地域や子供のころから育ってきた記憶から「シバケン」と呼ぶ方も少なくないでしょう。
柴犬の種類:現存する4種類の柴犬の特徴
柴犬には「地柴(じしば)」という犬種があることをご存知ですか?
地域によって顔つきや体格など特徴を持った、下記の種類の柴犬がいます。
- 信州柴犬
- 美濃柴犬
- 山陰柴犬
- 縄文柴犬
地柴は現在、滅多に姿をみることが出来ない柴犬ですが、種類ごとに保存会などにより保持されています。
それぞれどんな特徴をもった柴犬なのか、詳しく見ていきましょう。
信州柴犬の特徴
まずは「信州柴犬」です。
信州柴犬は、元々群馬や長野周辺で狩猟犬として活躍していた柴犬です。
柴犬のルーツと言われており、日本で飼われている柴犬のほとんどが信州系と言われています。
見た目の特徴は、タヌキ顔で丸いフォルムをしており、身体は筋肉質です。
美濃柴犬の特徴
美濃柴犬は、岐阜県で狩猟犬として活躍していた柴犬です。
特徴は「緋赤」と呼ばれる赤毛で、顔立ちはタヌキ顔で丸い体型をしています。
美濃柴犬は、戦争中食用として捕獲され絶滅危機までさらされましたが、保存会や愛好家の活動によって、現在約200頭ほどまで個体数を回復した犬種です。
山陰柴犬の特徴
山陰柴犬は、弥生時代に朝鮮半島から連れてきた「弥生犬」が先祖と考えられている柴犬です。見た目の特徴は「太刀尾」と呼ばれる巻きあげないしっぽで、スリムな体形をしています。性格は、無駄吠えが少なくおとなしい性格です。
戦後、絶滅寸前まで激減してしまいましたが、愛好家などの努力により徐々に個体数を回復。
現在は天然記念物に指定されています。
縄文柴犬の特徴
最後に紹介するのは「縄文柴犬」です。
日本犬の先祖と言われており、縄文時代に狩猟犬や番犬として飼われていました。
見た目の特徴は、足が長く顔は面長で「キツネ顔」でスマートな体型をしています。
近年、本来の縄文柴犬を復活させようという動きもあるようです。
柴犬の種類:豆柴や小豆柴、極小豆柴は犬種ではない?
「柴犬の種類は?」と聞かれると、豆柴を思い浮かべる方もいますよね?
実は、豆柴は犬種登録団体から認定されていない種類ですので、柴犬に該当します。
現在、豆柴のような犬種に認定されていない小型サイズの柴犬は下記の3種類です。
- 豆柴
- 極小豆柴
- 小豆柴
それぞれの特徴をみていきましょう。
豆柴の特徴
体高 | ♂:32㎝♀:31㎝ |
体重 | ♂ 5~6♀ 4~5㎏ |
特徴 | ・小さめな柴犬を掛け合わせて作られた ・成犬になっても小柄な柴犬 |
性格 | ・柴犬と同じ性格 ・自立心が強い ・服従心学習能力が高い ・警戒心が強い ・明るい ・活発 |
豆柴は、小さめな柴犬同士を掛け合わせて生まれた種類です。
中型犬の柴犬よりも小さく、室内飼育でも飼いやすいことから人気があります。
性格は、柴犬と同じで自立心が強く、縄張り意識が強いので家族以外の人に対して警戒し吠える場合があります。
極小豆柴の特徴
体高 | ♂:28~29㎝♀:26~27㎝ |
体重 | ♂:4~5㎏♀:3~4㎏ |
特徴 | ・豆柴よりもさらに小さい |
性格 | ・豆柴と同じ |
豆柴よりもさらに小さいサイズが「極小豆柴」です。
ブリーダーの富士野荘が最初に誕生させ名前をつけたと言われており、まだ歴史が浅い種類です。柴犬の遺伝子を引き継いでいるので、性格は豆柴と同じです。
色は、赤・黒・白・胡麻があります。
価格は、ブリーダーやペットショップで基準がかわりますが、豆柴よりも高めに設定されていることが多い傾向です。
小豆柴の特徴
体高 | ♂:26~27㎝♀:24~25㎝ |
体重 | ♂:3~4㎏♀:2~3㎏ |
特徴 | ・極小豆柴よりもさらに小さい柴犬 ・豆柴の半分ほどの大きさ |
性格 | ・豆柴と同じ |
極小豆柴よりもさらに小さい柴犬が「小豆柴」です。
世界最小の柴犬と言われ、豆柴の半分ほどの大きさです。
極小豆柴から改良されて作られた「小豆柴」もブリーダーの富士野荘が名前をつけたと言われています。特徴は、なんといっても小さいこと、成犬になっても子犬程なので、力の弱いお年寄りや子供がいる家庭では飼いやすい犬種といえます。
柴犬の種類:毛色は大きく分けて4種類ある!
「柴犬の毛色は何色があるの?毛色によって性格は違う?」
このように疑問に思う方もいますよね?
毛色は大きく分けて下記の4種類があります
- 赤毛
- 黒毛
- 白毛
- 胡麻毛
柴犬は、毛色に関係なく基本的には同じ性格で、子犬時期の育て方や飼育環境によって性格が変わります。
それでは、毛色について見て詳しく見ていきましょう。
赤毛:赤柴
レア度 | ★ |
特徴 | ・明るい茶色 ・柴犬のうち約80%を占めている |
価格相場 | ・5~20万円 |
赤毛の赤柴は、明るい茶色で柴犬全体の約80%を占めてるスタンダードな色です。
特徴は、体全体が茶色で、胸やお腹など体の内側は白い毛で覆われています。
また、目や頬の周りが白く表情豊かに見えるのが魅力です。
赤柴は、生まれたときは濃い茶色をしていますが、成長とともに徐々に色が薄くなる傾向があります。
黒毛:黒柴
レア度 | ★★★ |
特徴 | ・体ぜんたいが黒一色 ・目の上に白茶の「マロ眉」 |
価格相場 | ・10~20万円 |
黒毛の黒柴は、全体の約10%程度しかしません。
特徴は、体全体は黒い毛で覆われていて、顔の頬や目の周りには白色の毛が生えています。
目の上に眉毛のような斑点模様があり「マロ眉」という愛称で呼ばれています。
また赤柴と同様に、胸とお腹は白色または薄茶色の毛で覆われている子が多いのが特徴です。
白毛:白柴
レア度 | ★★★★ |
特徴 | ・白毛 ・JKCに認定されていない毛色 |
価格相場 | ・13~20万円 |
白柴は、さらに珍しい毛色で全体の5〜10%程度しかいません。
理由は、JKCで公認されていないので、ブリーダーも少ないとも言われています。
白柴は、赤柴同志、黒柴同志という組み合わせで交配させると段々色の薄い子が生まれ、白い柴犬が生まれるようになります。また、子犬のときは若干赤毛が混じっていますが、成犬になるにつれ白くなっていくのが白柴の特徴です。
胡麻毛:胡麻柴
レア度 | ★★★★★ |
特徴 | ・赤、黒、白の混ざりあった毛色 |
価格相場 | ・10~20万円 |
最後に紹介するのは、胡麻毛の胡麻柴です。
胡麻柴は、生まれる確率が低く滅多に、お目にかかることはありません。
毛色は、赤、黒、白が混ざりあっていて、赤色が多い場合は赤胡麻、黒色が多い場合は黒胡麻のように更に細かい種類に分けられます。
成長するにつれ、毛色が変化し赤柴に近づくこともあるのが胡麻柴の特徴です。
また、胡麻柴は、色が混ざりあっているので、野生的な印象を与えるでしょう。
柴犬の種類:顔のタイプは「キツネ顔」と「タヌキ顔」の2種類ある!
柴犬には「キツネ顔」と「タヌキ顔」の2種類があることをご存知ですか?
柴犬の「キツネ顔」と「タヌキ顔」は前述で紹介した各地域固有の地柴が関係しています。それぞれ地柴が混ざりあって生まれたのが柴犬ですが、各特徴の影響の受け方によって見た目の印象が変わってきます。
それでは、2種類の顔の特徴について見ていきましょう。
キツネ顔の特徴
まずは「キツネ顔」の特徴を紹介します。
キツネ顔は、縄文時代の遺跡から発見された縄文柴の骨格を受け継いでいるタイプです。
見た目は、長いマズル(鼻先)でシュッとした面長の顔立ちで、身体も細身でキツネやオオカミに近い雰囲気をしています。また、大きな歯も特徴的です。
「キツネ顔」の性格は、見た目でクールな印象がありますが、子犬時期の育て方や飼育環境によって性格が変わります。
タヌキ顔の特徴
「タヌキ顔」は、縄文柴と朝鮮半島から連れてきた弥生犬を受け継ぐ種類だと言われています。別名「新柴犬」や「弥生柴犬」とも呼ばれています。
見た目の特徴は、顔全体が丸みを帯び、目と鼻が丸く可愛らしいい顔立ちです。
身体は、首が短く筋肉質で骨格もしっかりしています。
「タヌキ顔」と「キツネ顔」を子犬のときに見分ける方法は難しく、親犬を見てブリーダーと相談して決めるとよいでしょう。
柴犬の種類:柴犬のミックス人気5選!
ここでは、可愛らしい柴犬のミックスを紹介します。
ミックス犬とは、違う犬種の純血同志を掛け合わせて生まれた犬のことです。
今回紹介するのは、柴犬ミックスで人気の下記の5種類です。
- 柴プー
- 柴チワ
- 柴ックス
- ポメ柴
- シバーギー
それぞれどんな特徴や性格をしているのか見ていきましょう。
柴プー(柴犬×トイプードル)
特徴 | ・体格は小ぶり ・つぶらな瞳 ・しっぽは柴犬のようにカールしている |
性格 | ・飼い主に忠実 ・人懐っこい ・警戒心も強い ・好奇心旺盛 ・活発 |
価格相場 | ・10~25万円 |
柴プーは、柴犬とトイプードルのミックス犬です。海外では「Poo-Shi(プーシ)」と呼ばれ人気があります。特徴は、体格は小ぶりで、被毛はトイプードルに似ていることが多い傾向です。毛色は、赤・白・黒・胡麻など柴犬の毛色を受け継ぐ子が多いと言われています。
性格は、飼い主に忠実でしつけもしやすいでしょう。
柴チワ(柴犬×チワワ)
特徴 | ・大きな瞳 ・短いマズル(鼻先) ・立ち耳 ・体が小さい子が多い |
性格 | ・好奇心旺盛 ・神経質 ・元気いっぱい ・人懐っこい |
価格相場 | ・15~25万円 |
柴チワは、柴犬とチワワのミックスです。豆柴とチワワの親を持つ柴チワは、体が小さい子が多く、マンションやアパートでも飼育しやすいでしょう。特徴は、チワワのような大きな瞳と短いマズル(鼻先)をしています。耳は立ち耳の子が多い傾向です。
毛色は、赤・白・黒やチワワの毛色を引き継ぐブラックタンなどもいます。
柴ックス(柴犬×ダックスフンド)
特徴 | ・顔は柴犬、体型はダックス ・手足が短い |
性格 | ・忠実 ・勇敢 ・活発 ・甘えん坊 |
価格相場 | ・不明 |
柴ックスは、柴犬とダックスフンドのミックス犬で、あまりお見かけしない珍しいミックス犬です。顔は柴犬で体型はダックスに似て、手足の短い子が多いのが特徴です。
性格は飼い主には忠実なため、優れた番犬になってくれるでしょう。
柴ックスはダックスのように胴が長いので、椎間板の病気に注意が必要です。階段や段差などに気をつけましょう。
ポメ柴(柴犬×ポメラニアン)
特徴 | ・ポメラニアンのフワフワ毛と丸い目 ・ピンッと立った耳 ・外見は柴の特徴が強く出る ・毛質はフワフワ ・豆柴のようなサイズ |
性格 | ・社交的 ・従順 ・落ち着きがある ・甘え上手 ・警戒心が強い |
価格相場 | 15~30万円 |
ポメ柴は、柴犬とポメラニアンのミックスです。大きさは、ポメラニアンより少し大きめで豆柴ほどのサイズになります。見た目の特徴は、ポメラニアンのようなフワフワな被毛を持った柴犬という印象です。性格は、従順でときにポメラニアンのように甘えてきますよ。
シバーギー(柴犬×コーギー)
特徴 | ・コーギーのように大きいシュッとした顔立ち ・胴がやや長めで足が短い ・しっぽは巻いている |
性格 | ・勇敢 ・人懐っこい ・遊び好き |
価格相場 | ・20万前後 |
シバーギーは、柴犬とコーギーのミックスです。
コーギーのように足が短い遺伝子が強く、吠え癖がつくこもあるので子犬のうちからしっかりしつけが必要です。
明るい性格で、ボール遊びや追いかけっこなど大好きなので、愛犬と一緒にたくさん遊びたいかたにおすすめ。ただし、胴が長いので椎間板の病気に注意が必要です。階段や段差などは気をつけましょう。
柴犬の種類:しっぽの巻き方は15種類ある!
柴犬のしっぽには、種類があるのをご存知ですか?
柴犬のしっぽは、大きく下記の2種類に分かれます。
- 巻尾:巻いているしっぽ
- 差尾:巻いていないしっぽ
さらに、「巻尾」と「差尾」を細かく分けると柴犬のしっぽは15種類もあるんですよ。
そんなに種類があるのは驚きですよね?
ここでは、柴犬のしっぽの種類について解説します。
しっぽの巻き方15種類の特徴
しっぽの種類 | 特徴 |
巻尾:右巻・左巻 | ・しっぽが背骨より左右どちらかに巻いている ・多くの柴犬で見られるタイプ |
巻尾:右二重巻・左二重巻 | ・右巻、左巻の巻き具合が強い ・しっぽの先がほぼ一周まいている |
巻尾:車巻 | ・柴犬を真上から見たとき左右どちらにもよらず、背骨に沿って巻いている |
巻尾:半巻 | ・しっぽの先端部分が体から離れている ・ゆるく巻いている |
差尾:差尾 | ・柴犬を横からみたとき、しっぽの先が背中に届かず、半円を描ききれていない形 |
差尾:背叩き | ・尾の先が頭のほうを向き、半円になりきれていない形 |
差尾:太刀尾(たちお) | ・巻き尾で刀を立てたように立っている山陰柴犬に見られる |
差尾:薙刀尾(なぎなたお) | ・薙刀のような形 |
差尾:柳尾(やなお) | ・柳のように垂れたしっぽ |
差尾:茶筅尾(ちゃせんお) | ・短めのしっぽで先端が茶せんのような形 |
差尾:牛蒡尾(ごぼうお) | ・ごぼうのような形で細長い |
差尾:株尾(かぶお) | ・丸まった形状 |
差尾:無尾(むび) | ・かなり短いしっぽ |
柴犬のしっぽには「巻尾」が6種類、「差尾」が9種類あります。
柴犬の先祖は、縄文時代に存在した「縄文犬」とされており、縄文犬の発掘された骨を復元した模型は「太刀尾(たちお)」という巻いていないタイプのしっぽでした。
縄文時代は、狩猟犬として柴犬が飼われていたので、狩りの邪魔にならない形とされる「太刀尾」が一般的だったようです。
しかし、時代が進み柴犬は猟犬としての役割が終わり、愛玩犬として飼われれうようになると「太刀尾」の必要がなくなり、しっぽの筋肉が衰えて現在の丸まったしっぽになったと言われています。
柴犬のしっぽの役割は、バランスを取る役割や感情表現ツールとして使われています。
例えば感情表現では、しっぽを大きく左右に振っているときは、楽しいときを表し、しっぽが下がっているときは怖がっているサインです。また、しっぽをゆっくり振りながら唸っているときは警戒しているサインです。
このようにして、しっぽで柴犬の感情が分かります。
まとめ
最後に全体の要点をおさらいしましょう。
- 柴犬の読み方:正式な読み方は「シバイヌ」
- 柴犬の種類:信州柴犬・美濃柴犬・山陰柴犬・縄文柴犬
- 柴犬のサイズ:認定されていないが、豆柴・極小豆柴・小豆柴というサイズが小さな柴犬が存在する
- 柴犬の毛色:赤毛・黒毛・白毛・胡麻毛の4種類
- 柴犬の顔のタイプ:キツネ顔・タヌキ顔
- 柴犬のしっぽの種類:15種類
柴犬には、さまざまな種類があることが分かりましたね。
これから柴犬を迎えようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。