柴犬は毎日散歩が必要!適切な距離や時間帯、注意点について
元々狩猟犬として飼われていた柴犬。運動量も多く、柴犬を飼う以上毎日の散歩が欠かせません。しかし、どのくらいの距離・時間をかけて散歩をすればいいかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、柴犬の散歩をするときの適切な距離や時間帯、注意点についてご紹介します。散歩をするときに気を付けるべきポイントがわかるので、これから柴犬を飼う予定の方はぜひ最後までご覧ください。
柴犬の散歩デビューはいつから行うべき?
柴犬の散歩デビューは、ワクチン接種が済む生後3~4ヶ月頃がおすすめです。生後3~4ヶ月頃は感受性が高まる時期なので、散歩をすることで外の環境に慣れさせ、社会性をつける良いトレーニングにもなります。それまでは室内や自宅の庭で遊ばせてあげるといいでしょう。
散歩をする時間の目安として、5ヶ月頃までは1日20分ほどの短い時間にし、6ヶ月目以降は成犬と同じ時間で大丈夫です。
柴犬に最適な散歩の回数・距離・時間・時間帯について
柴犬の散歩は1回30分、朝と夕方の2回に分けて行うとよいでしょう。ただ、これはあくまでも目安なので、時間が短かったり長かったりする日があっても構いません。
散歩に行く時間帯は、夏場は早朝や夜の気温が下がりやすい時間に、冬場は日が出てからと日が落ちる前の気温が高めな時間に行くといったように、季節に合わせて調整してみてください。また、きっちり同じ時間に散歩をしていると、その時間になるとわんちゃんがソワソワし出すようになるので、ランダムに時間を変えるのがおすすめです。
柴犬は毎日散歩に連れて行きましょう!
柴犬は、毎日散歩に連れて行く必要があります。元々小動物を捕獲する猟犬として野山をかけ回る生活をしてきたため、筋肉と骨格の維持のために毎日の散歩は必須です。そのため柴犬を飼う際は、散歩をする時間を確保できるかどうかも考慮してください。
なお、柴犬は身体を動かすことが大好きなので、ボールなどのおもちゃを使って毎日の散歩が楽しくなるよう工夫してあげましょう。
柴犬は体重の数値と同等の距離の散歩が必要
柴犬を散歩する距離は、体重によって調整しましょう。体重が10kgの場合、散歩をする距離は10kmといったように、体重と同じ分の距離を散歩するのが良いとされています。
ただし、この距離は目安なので、わんちゃんがまだ歩きたそうにうずうずしている場合は長めに歩いたり、気温が高い日には距離を短くしたりするなど、状況によって変えてみてください。
柴犬の1日の散歩時間は1時間以上がベスト
柴犬の1日の散歩時間は、1時間以上かけるのがおすすめです。散歩をあまりせず運動不足になってしまうと、筋肉量が低下して基礎代謝が落ち、肥満につながります。肥満になると病気にかかるリスクが上がってしまうので、しっかり散歩をさせる必要があります。
ただ、体調を崩しているときや、シニアになって足腰が弱ったときには無理に歩かせず、様子を見ながら時間を調整してみてください。
季節や環境によって散歩の時間帯を変えましょう
散歩の時間帯は、季節や環境によって変えてみてください。気温の高い夏は涼しい時間帯の早朝や夜、気温が低い冬は日が昇ってから、日が沈む前の時間帯に行くのがおすすめです。
また、大雨が降ったり台風が接近しているときに外出すると危険なので、雨が小ぶりになって風が収まったことを確認してから散歩に出かけるようにしましょう。
夏場の散歩でのおすすめな時間帯
夏場の散歩でのおすすめな時間帯は、朝は午前5~6時、夜は19時以降です。夏はアスファルトの温度が70℃以上になることもあり、人間より身長が低い犬はより熱が伝わりやすく、肉球がやけどをしてしまう恐れもあります。
なお、犬も炎天下を歩いていると熱中症になってしまう危険性があるので、日差しが弱く、比較的涼しい時間帯を選んで散歩をするようにしましょう。また、犬用のペットボトルを持ち歩き、こまめに水分補給をするのも忘れずに行ってください。
冬場の散歩でのおすすめな時間帯
冬場の散歩でのおすすめな時間帯は、朝は7時以降、夜は19時より前の時間です。柴犬は比較的寒さに強い犬種ですが、最近では室内飼いのところも多く、温かい室内からいきなり気温が低い外に連れ出すと、身体に負担がかかってしまいます。
そのため、比較的気温が高い時間帯を選び、ゆっくり歩いてウォーミングアップをしてから徐々にスピードを上げていきましょう。なお、犬用のダウンジャケットを着させるなどして体温調整するといいでしょう。
柴犬の散歩の注意点
ここからは、柴犬の散歩をするときの注意点についてお伝えします。
柴犬の散歩をするときは、下記の点に注意してください。
- 散歩に行く時間は固定しない
- 散歩は量より質を意識する
- 拾い食いをさせない
- 雨天時の散歩
散歩をするときの時間や、散歩方法、拾い食いの危険性など、それぞれ注意するべき点について詳しく解説します。
散歩に行く時間は固定しない方がおすすめ
柴犬の散歩に行く時間は固定せず、日によって変えるのがおすすめです。散歩の時間を決めると他の予定を立てやすくはなりますが、先ほどもお伝えした通り、季節によって散歩に適切な時間帯は変わります。
また、きっちり同じ時間に散歩に行くようにすると、わんちゃんも散歩の時間を覚え、その時間になると要求吠えをし出します。そのため、散歩に行く時間は早くしたり遅くするなど、ランダムに変えてみましょう。
散歩は量より質を意識しましょう!
柴犬の散歩は量ではなく質を重視しましょう。散歩はただ量をこなすのではなく、わんちゃんが楽しいと思えるような質の高いものにするといいでしょう。
例えば、行ったことのない公園に行ってみたり、散歩コースを変えてみたり、おもちゃを持って行って一緒に遊んだりなど、新しい刺激を与えるのがおすすめです。また、時々休憩しながら頭をなでてあげるとわんちゃんも喜びます。
このように質を意識すると犬も散歩を心から楽しめ、満足度が高まります。
拾い食いさせないために愛犬から目をそらさないこと!
柴犬を散歩するときは、拾い食いをさせないよう注意を払いましょう。柴犬は散歩中にタバコの吸い殻や、動物の死骸を拾い食いしてしまう場合があります。タバコには毒性があり、動物の死骸には寄生虫が付いている場合があるため、口に入れてしまうと嘔吐や下痢といった症状を引き起こす危険性があります。
拾い食いのクセを直す方法として、おやつを床に置き、「はなせ」と言ったときにくわえた物を口から出す訓練をしておくといいでしょう。
雨天時の散歩
雨が降っているときは犬の身体が濡れてしまい、飼い主の方も雨の中をあまり外出したくないと思うので、無理に散歩をする必要はありません。
しかし、雨が弱まりわんちゃんも散歩に行きたそうであれば、天候の様子を見ながら出かけましょう。その際、なるべく身体を濡らさないように犬用のレインコートを着させるのがおすすめです。また、傘をさしながらリードを引っ張るので、誤ってリードを離してしまわないようしっかり手に巻き付けておいてください。
柴犬が散歩を嫌がる・歩くのを拒否する原因と対処法
この章では、柴犬が散歩を嫌がったり、歩くのを拒否したりする原因と対処法について解説します。
散歩を嫌がるときに有効なリーダーウォークのやり方やコツ、散歩のマンネリ化を避けてわんちゃんが楽しく散歩できる方法などについてお伝えしますので、飼っている柴犬が散歩に行くのを拒否し始めたときに参考にしてみてください。
柴犬の散歩はリーダーウォークが有効
柴犬は飼い主に従順である一方、独立心が強く頑固な性格のため、気分が乗らないと散歩に行きたがらず、抵抗をするときもあります。そんなときは、犬の動きをコントロールするのに役立つリーダーウォークを取り入れるのがおすすめです。
ここからはリーダーウォークについて解説し、やり方とコツも併せてご紹介します。
リーダーウォークとは?
リーダーウォークとは、飼い主と犬の主従関係を作るためのトレーニング方法で、散歩のときに飼い主が主導権を握るよう訓練することです。わんちゃんに自由に歩かせてしまうと、人間や他のわんちゃんに飛びかかってケガをさせてしまう危険性があるので、リーダーウォークで動きを指示する必要があります。
リーダーウォークを習得させることにより、わんちゃんが飼い主の横について歩き、「とまれ」と言われたときにはきちんと立ち止まるようになります。
リーダーウォークのやり方とコツ
リーダーウォークの練習は、まず家の中で行いましょう。首輪とリードを付けたら、リードを短く持って部屋の中を一緒に歩きます。
そのときわんちゃんが自分よりも前に行こうとしたら、手前にリードを軽く引っぱって抑えます。自分が立ち止まってもわんちゃんが歩き続けたときも同様にリードを引っぱって止め、飼い主のペースに合わせて歩くよう訓練しましょう。
この練習を繰り返し行うと、飼い主の歩幅や動きに合わせて歩くようになり、だんだん散歩を拒否しなくなります。
お散歩コースのマンネリ化は避ける
柴犬の散歩をするときは、お散歩コースがマンネリ化しないよう、時々コースを変えてみましょう。同じコースばかり散歩していると犬も飽きてきてしまい、散歩が苦痛なものになってしまいます。
マンネリ化を防ぐ方法として、ドッグランや家から少し離れた大きな公園など、普段行かない場所に連れて行くのがおすすめです。ドッグランや公園では他の犬と触れ合う機会にもなり、一緒にかけ回って遊べば良いストレス発散になります。
散歩は楽しいものだと認識させる
柴犬を散歩するときは、散歩は楽しいものだと思ってもらうことが大切です。ただ歩いているだけだとつまらないので、ボールを持って行って一緒に遊んだり、おやつを持参して時々休憩を挟んだりと工夫してみましょう。
また、飼い主さんが自分が食べる分のお弁当を持って行って、散歩の途中にわんちゃんと一緒に外でご飯を食べるのもおすすめです。そうするとわんちゃんも散歩が楽しいものだと認識するようになり、散歩嫌いを解消できるでしょう。
散歩時の飼い主のマナーについて
最後に、散歩をするときの飼い主のマナーについて解説します。わんちゃんを外で散歩させるときには、飼い主としてのマナーが求められます。おとなしいわんちゃんでも必ずリードを付け、排泄物は放置せずに家に持ち帰ることは最低限守りましょう。
ここでは、リードを付けることの重要性や、排泄物を放置したときに問われる罪についてお伝えします。
犬を散歩に連れ出す際はリードの装着が義務化されている
動物愛護法では「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」のところで、犬の放し飼いを規制し、散歩をするときは原則としてリードをつなぐこととしています。
リードを付けないまま外を散歩させていると、他の人や犬に噛みついたり、道路に飛び出して事故に遭ってしまう危険性があります。周りに危害を加えることや、わんちゃん自身がケガをすることを防ぐために、散歩時は必ずリードを付けましょう。
愛犬の排泄物の処理は飼い主の責任
散歩のときに犬の排泄物を放置した場合、軽犯罪法または廃棄物処理法違反に問われる恐れがあります。犬の排泄物を道路や公園などに放置した場合は、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金が科せられる可能性があるので、必ず拾って自宅に持ち帰りましょう。
犬の排泄物の処理方法としておすすめなのが、生ごみ処理機を使うことです。生ごみ処理機を使えば犬の排泄物を肥料として再利用できるので、家庭菜園にも活用できます。
まとめ
今回は柴犬の散歩をするときの適切な距離や時間帯、注意点について解説しました。柴犬は活動量が多い犬種なので、毎日しっかり散歩をする必要があります。また、季節によって散歩の時間帯を替えたり、新しい散歩ルートを開拓するなどして、わんちゃんが快適に楽しく散歩できるよう工夫してみてください。
注意点も気を付けながら、わんちゃんと充実した散歩の時間を過ごしましょう!