ポメラニアンの種類は?毛色の種類、ミックス12種類の特徴や飼うときの注意点を解説
小柄な体にふさふさな毛とくりくりとした目が愛らしいポメラニアン。ポメラニアンはいろいろな犬種と掛け合わされており、血統書を発行しているJKCが認めている分で10種類、それ以外を入れると全部で20種類以上といわれています。
そこで今回は、ポメラニアンの特徴や、ポメラニアンのミックス犬の主な種類と特徴、ミックス犬を飼うときの注意点などについてご紹介します。掛け合わせの種類によってどのような違いがあるのかがわかるので、ポメラニアンを飼おうと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
ポメラニアンはどんな犬種?
ポメラニアンは、ドイツ原産のジャーマン・スピッツや、ロシア原産のサモエドといった大型犬を祖先に持ち、室内で飼いやすいよう小型に改良されてきました。オス・メス共に体高は18~22cm、体重は1.8~2.3kgが理想とされています。
ポメラニアンの性格は活発で、好奇心旺盛な傾向にあります。協調性が高くほかの犬とも上手く付き合え、甘えん坊で飼い主にべったりな子が多くみられます。一方で警戒心が強く、家に来客があったときにしばらく吠え続ける子もいます。
ポメラニアンの毛色の種類について
ポメラニアンは、毛色の種類が豊富なのも特徴です。ポメラニアンのJKC公認カラーは下記の13種類です。
- オレンジ
- レッド
- ホワイト
- クリーム
- ブラウン
- チョコレート
- ブラック
- ブルー
- ビーバー
- オレンジ・セーブル
- ウルフ・セーブル
- パーティー・カラー
- ブラック・タン
オレンジ・ホワイト・クリームは特に人気のある毛色です。ブルーはブラックに近い色で、グレーがかっているのが特徴です。ほかには濃いクリーム色のビーバー、オレンジがベースでブラックが混じっているオレンジ・セーブル、クリームがベースでブラックが混じっているウルフ・セーブルなどもあります。
パーティー・カラーはホワイトがベースで、ブラック・オレンジ・ブラウンなどの色が一色あるいは二色入っています。また、ブラックがベースで、眉のところや胸などに褐色(タン)が入っているブラック・タンもあります。
ポメラニアンを飼うときに気をつけるポイント
続いて、ポメラニアンを飼うときに気をつけるポイントについて解説します。ポメラニアンを飼う際に主に気をつけるべき点は下記の3つです。
- 室内環境を整える
- 定期的にブラッシングをする
- 無駄吠えを抑えるトレーニングをする
ロシア原産のサモエドを祖先に持つポメラニアンは、寒さに強い一方、乾燥や高温多湿の環境に弱い面があります。そのため加湿器やクーラーを使用し、心地良く過ごせる環境を作ってあげてください。
また、ポメラニアンは抜け毛が多く、毛玉ができやすいので、こまめにブラッシングをしてあげましょう。なお、警戒心が強く無駄吠えをする子も多いので、インターホンが鳴ったときに吠えたら注意をし、おとなしくなったらほめるなど、きちんとしつけをしておくのがポイントです。
ポメラニアンのミックス12種類の特徴を解説
ここからは、ポメラニアンと他犬種とのミックスの種類について解説します。ポメラニアンはミックスの種類が多く、それぞれ見た目や性格が異なります。それぞれの特徴についてお伝えしますので、ポメラニアンのミックス犬を飼う際の参考にしてみてください。
ポメプー(ポメラニアン×トイプードル)
トイプードルと掛け合わせたポメプーは「プーラニアン」とも呼ばれ、特に人気があります。ポメプーの顔つきはポメラニアンに近いことが多く、毛質はポメラニアン寄りなら直毛、トイプードル寄りなら巻き毛になります。
ポメプーの体型はトイプードルよりになることが多く、足が長いのが特徴です。性格は人懐っこく、甘えん坊な子が多い傾向にあります。
ポメチワ(ポメラニアン×チワワ)
チワワとのミックスのポメチワは「ポメチー」「チワポメ」「チワラニアン」などと呼ばれ、人気の高い種類です。大きな耳と、目鼻立ちがはっきりしているのが特徴で、個体によってはポメラニアンの純血に近くなります。
ポメチワの体型はチワワより大きめで、チワワの少し離れ気味のくりくりとした目と、ポメラニアンらしいふわふわとした毛質になることが多いです。性格は人懐っこく活発な子が多いですが、警戒心が高い傾向にあるので、無駄吠えを抑えるしつけが必要な場合もあります。
ポメマル(ポメラニアン×マルチーズ)
マルチーズとのミックスであるポメマルは「マルポメ」「ポメチーズ」とも呼ばれています。耳はポメラニアンの特徴である立ち耳で、顔はマルチーズに似て目が大きく鼻が低い傾向にあります。
ポメマルの首回りや胸の毛は長く、しっぽはボリュームがあり、胴の毛は短めなのが特徴です。性格は、マルチーズの天真爛漫で活発なところと似ている場合が多く、自分より大きな犬にも立ち向かう勇敢な一面もあります。
ポメ柴(ポメラニアン×柴犬)
柴犬とのミックスは、柴犬の人気の高まりも相まって注目されている種類です。中型犬である柴犬とのミックスなので、ポメラニアンより大きく、豆柴に近い大きさになります。柴犬の特徴の三角形の耳とシュッとしたマズル(鼻から口元の部分)をしており、目はポメラニアン寄りの丸い形になる傾向にあります。
ポメ柴の性格は、ポメラニアンも柴犬も気が強いので、ほかの犬にも果敢に立ち向かっていく子が多くみられます。柴犬の特徴が強く出ると、飼い主に従順である一方で頑固なため、しつけに苦労する場合もあるでしょう。
ポンスキー(ポメラニアン×シベリアンハスキー)
ポンスキーは、大型犬であるシベリアンハスキーとのミックスという珍しい種類です。ブルーアイを始め、全体的な見た目はシベリアンハスキーに似ている場合が多くみられます。ただ個体差もあり、シベリアンハスキーのワイルドな雰囲気を残しつつ、ポメラニアンの特徴が強く出る子もいます。
ポンスキーは中型犬に分類されますが、個体によっては小柄になるケースもあります。性格は穏やかで従順な子が多いため、比較的飼いやすいといわれています。また、とても賢いので、飲み込みが早いのも特徴です。
ポメックス(ポメラニアン×ダックスフント)
ダックスフントとのミックスであるポメックスは、がっちりした体型をしている子が多いといわれています。ポメラニアンよりは足が短めで胴は長め、しっぽ・耳・鼻の長さはダックスフント寄りです。体の大きさは個体差が大きく、首回りのふわふわとした毛とつぶらな瞳はポメラニアンに近いといえます。
ポメックスの性格は、社交的で甘えん坊なダックスフントと、活発で好奇心旺盛なポメラニアンの掛け合わせなため、フレンドリーな子が多い傾向にあります。
ポメヨン(ポメラニアン×パピヨン)
パピヨンとのミックスであるポメヨンは「パピポメ」とも呼ばれ、パピヨンの特徴である蝶々のような大きな耳と、ポメラニアン似のふわふわとした首回りの毛が魅力です。手足は小さめで短毛、しっぽはポメラニアンらしく巻いている子が多くみられます。
ポメラニアンとパピヨンはどちらも警戒心が強い犬種で、噛んだり吠えたりする子もいるため、小さいうちからしつけをしておきましょう。
ポメペキ(ポメラニアン×ペキニーズ)
ペキニーズとのミックスであるポメペキは、体が丸みを帯びていて、どちらかというとポメラニアンに近い見た目をしています。顔立ちもポメラニアンよりですが、ペキニーズ似のしわの寄った鼻をしている子が多くみられます。
ポメペキの性格は個体差があり、ポメラニアンに似ると遊び好きで活発な子に、ペキニーズに似れば自尊心が高くマイペースな子になる傾向があります。また、どちらも気が強いため、無駄吠えのトレーニングが必要な場合もあるでしょう。
ポメキー(ポメラニアン×ヨークシャーテリア)
ヨークシャーテリアとのミックスであるポメキーは「ポンキー」とも呼ばれます。個体差はありますが、小さいうちはポメラニアンに似ており、大きくなるにつれヨークシャーテリアの特徴が出てくることが多いといわれています。
ポメキーの毛質はポメラニアンのふわふわとした毛と、ヨークシャーテリアのさらさらとした毛が合わさった繊細な毛になることが多く、ヨークシャーテリアのシングルコートを受け継げば抜け毛は少なくなります。
ポメキーは、どちらに似ても活発で神経質な性格になる傾向にあるため、早いうちから興奮を落ち着かせるためのトレーニングが必要です。
ポメコギ(ポメラニアン×コーギー)
コーギーとのミックスであるポメコギは、三角形の耳と胴長な体型、短いしっぽといったコーギーの特徴を持っている子が多くみられます。毛質と毛色はポメラニアンの特徴を引き継ぐことが多いですが、模様はコーギーに似ている場合もあります。
ポメコギは中型犬のコーギーとの掛け合わせのため、ポメラニアンより少し大きめに育つことがほとんどです。頭の良い牧羊犬の血を受け継ぐので、教わったことをすぐに吸収できるとされています。
ポメパグ(ポメラニアン×パグ)
パグとのミックスであるポメパグは、引き締まった体やぺちゃんこな鼻、出っ張った大きな目といったパグの特徴を受け継ぐことが多く、体格もパグと同じ6~8kgくらいの大きさまで成長するとされています。
耳はポメラニアンの立ち耳になる場合があり、毛質はパグに近ければ短毛になります。ポメパグの性格はパグに似てマイペースでおっとりとした子が多い傾向にあります。
シーポメ(ポメラニアン×シーズー)
シーズーとのミックスであるシーポメは「ポメシー」「ポメシーズ」「ポメズー」「シーポン」など、さまざまな呼び名があります。顔立ちはシーズーに似ることが多いためか、間違われるケースもあるほどです。体型はポメラニアンのように丸みを帯びていて、しっぽが丸まっている傾向にあります。
どちらも長毛なので毛が伸びるスピードが速く、定期的なトリミングが必要です。毛質はシーズーに似てやわらかく、しっとりとした毛になることが多いです。
シーポメの性格は、シーズーの穏やかなところを引き継ぐことが多いですが、頑固な面もあるといわれています。
ミックス犬を飼うときの注意点について
最後に、ミックス犬を飼うときの注意点について解説します。ミックス犬を飼う際は、掛け合わせによって個体差が大きくなることを頭に入れておきましょう。子犬のころはまだ特徴がはっきりと出ない場合があり、成犬になってからどちらかの特徴が強く出たり、ちょうど混ざり合った見た目や性格になったりします。
また、神経質で短気といった両親の性格の悪い面を引き継ぐ場合もあります。なお、ミックス犬は血統書がないため親犬の情報がわからず、遺伝子疾患を持っているかどうか確認しにくいといったデメリットがあります。
そのため、可能であればブリーダーに親犬の性格や病歴、かかりやすい病気について聞いておくのがおすすめです。
まとめ
今回はポメラニアンの種類についてお伝えしましたが、まとめると以下の通りです。
- ポメラニアンの毛色の種類はJKC公認のものだけでも13種類
- ポメラニアンはほかの犬種と掛け合わされたミックスの種類が多い
- ミックス犬はどちらかの特徴が強く出る場合や、ちょうど混ざりあう場合もある
- ミックス犬は個体差が大きい
- ミックス犬は親犬の短所を受け継ぐ場合もある
ポメラニアンは毛色の種類が豊富にあり、カラーによって見た目が大きく変わります。また、ほかの犬種とミックスされた種類も多く、それぞれ見た目や性格が異なります。ミックス犬を飼う際は、親犬の性格やかかりやすい病気を調べ、これから長い間一緒に暮らしていけるかよく考えてから決断してみてくださいね。