ポメラニアンは性格が悪い?毛色と性別による性格の違いや相性の良い人の特徴について
豊かな被毛とクリクリとした目が特徴のポメラニアンは、小型犬の中でも根強い人気がある犬種です。
ただ、吠え癖や気が強いといったイメージから、性格が悪いのでは?という疑問を抱く方もおられるのではないでしょうか。
そこで本記事では、以下のポメラニアンの性格についてさまざまな面から解説していきます。
- ポメラニアンの性格は本当に悪いのか
- 毛色や性別による性格の違い
- ポメラニアンと相性が良い人の特徴
ポメラニアンの性格をきちんと理解し、家族に迎え入れる準備をするためにもぜひ最後までお読みください。
ポメラニアンの性格が悪いと言われる5つの理由
ポメラニアンの性格が悪いと言われる理由は、主に以下の5つが挙げられます。
- 自立心が強くわがまま
- 甘えん坊
- 興奮しやすく吠えやすい
- 勇敢で気が強い
- 警戒心が強い
実際にどのような部分で性格が悪いと捉えられるのか、具体的に解説していきます。
理由①自立心が強くわがまま
ポメラニアンは、自立心の強い犬種の1つです。一人遊びもお留守番も上手にこなしますが、それでいて家族に対して忠実な面も持ち合わせています。
かまってほしいときは吠えてアピールすることも多いため、自分勝手でわがままだなと感じる部分もあるようです。
また、かわいがるあまりに物事の良し悪し(手を噛む、テーブルに乗るなど)をきちんと教えなかった場合は注意が必要です。全て自分が正しいと思い込ませないためにも、しっかりしつけを行いましょう。
理由②甘えん坊
ポメラニアンは、わがままなようでときより甘えん坊で愛らしい姿をみせます。
人によって甘えたり、そっけなかったりと態度をころころ変えることがあるため、それが理由で性格が悪いといわれています。
本来、見知らぬ人には必要以上に友好的な態度を示さないポメラニアンは、家族に対しての愛情や依存性が強い犬種といえるでしょう。
理由③興奮しやすく吠えやすい
ドイツで誕生したポメラニアンは、牧羊犬や番犬として活躍したスピッツ系の血を引く犬種です。そのため、動くものや気になるものを発見すると興奮しやすく、吠えやすい傾向にあります。
血統以外にも、環境によって興奮のしやすさや吠えやすさは異なります。
自分以外の世界を知る重要な時期(社会化期)に、さまざまな人や犬・物・音などに触れる機会が少なかった場合、何事にも過剰に反応し吠えてしまうことが少なくありません。
理由④勇敢で気が強い
ポメラニアンは小柄な体格ながら、家族を守るために自分より体の大きい犬にも立ち向かう勇敢な一面を持っています。かつての先祖である、牧羊犬としての気質も少なからず残っているため、気が強くとても活動的なのです。
家族の指示には従順ですが、見知らぬ人へは気が強い一面を強く感じさせる態度になりやすいといえます。気の強さをコントロールする適切なしつけは、より良い生活を送るために必須です。
理由⑤警戒心が強い
警戒心の強さも、ポメラニアンが持つ特徴の1つです。
チャイムや車の音はもちろん、ほんの些細な音でも敏感に反応して吠えることがあります。
また、家の外を見知らぬ人が通るだけでも反応することは少なくありません。
このような警戒心の強さから、ポメラニアンは家を守る番犬として活躍します。
ただ、警戒心の強さからくる吠えや威嚇としての噛みつきなどは、子犬のうちにコントロールできるようにしておくのが理想的です。たくさんの人や犬と触れ合うことで、警戒心が解けやすくなるでしょう。
ポメラニアンの性格:オスとメスで性格は違う?
ポメラニアンを家族に迎え入れるうえで、気になるポイントが性別です。
個体差はあるものの、ポメラニアンのオスとメスでは性格に多少違いがあります。
おとなしめの子がいい、元気でアウトドアも楽しめる子がいいなど、家庭によって要望はさまざまです。
そこで、ここからは性別による性格の違いを解説していきます。
オスの性格:元気いっぱいでやんちゃ
ポメラニアンのオスは性格もさっぱりとしている子が多く、しつけも比較的しやすいといえます。体力的にもメスよりも活発で元気、やんちゃに飛び回って遊ぶ子が多いでしょう。
ただし、オスはメスよりも強い縄張り意識を持っています。警戒吠えや威嚇行動などがあらわれやすいため、子犬のころから物事の良し悪しについてや、人やほかの犬に対する態度を学ばせることが大切です。
メスの性格:大人しく甘え上手
一方、ポメラニアンのメスは比較的おとなしく、家族に甘えるのが上手です。周りの状況や接する人によって態度を変えるなど、高い頭脳と観察能力を備えています。
自立や成長による落ち着きがオスよりも比較的早くみられるため、大人っぽく落ち着いた印象を受ける場合も多いでしょう。
また、興奮のしやすさから吠えや噛みつきなどのお悩みポイントが増えないよう、オスと同様に子犬時期からのしつけが重要です。
ポメラニアンの性格:毛色によって性格は違う?
毛色によって、ポメラニアンの性格に影響を及ぼすかについては不明確です。
毛色というよりは、持って生まれた資質や特性・生活環境によって性格は変化します。
ジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ポメラニアンの毛色は以下のような分類となっています。
- ホワイト
- ブラック
- ブラウン
- オレンジ
- グレーの色調
- クリーム・クリームセーブル・オレンジセーブルなどのそのほかの毛色
セーブルにおいては成長に伴い毛色が変わるタイプです。
ポメラニアンは毛色の種類によって変化を感じられる犬種でもあります。
ポメラニアンの性格:たぬき顔ときつね顔で性格に違いはある
公式基準ではありませんが、ポメラニアンの顔つきは以下のように大別されます。
- 鼻が短めでベビーフェイスな顔つきの『たぬき顔』
- ツンとした長めの鼻先とつぶらな瞳をもつ『きつね顔』
JKCによるポメラニアンの外貌には「フォクシーヘッド」との記載があることから、本来は『きつね顔』に近いポメラニアンが一般的だと分かります。
ここからはたぬき顔・きつね顔による性格の違いについて解説します。
たぬき顔の性格
『たぬき顔』のポメラニアンは、『きつね顔』よりも身体が小さく、比較的おとなしいといわれます。ですが、おとなしさなども含め、性格も個体差が大きいでしょう。
鳴き声の声量は一般的ですが、「キャンキャン」といった甲高い声で鳴く子の多いのが『たぬき顔』であるポメラニアンの特徴です。
特徴的な鳴き声から、よく鳴いて大変そうと感じられることがあります。
きつね顔の性格
祖先であるスピッツ系の顔つきが強く出ていることから、興奮のしやすさや気の強さも本来のポメラニアンらしい性格といえます。
『きつね顔』のポメラニアンは、『たぬき顔』のポメラニアンよりも身体が大きくなる傾向があるため、その分声も大きく感じるでしょう。
以上の理由から、顔つきによって性格に多少の違いがみられます。
また、顔つきの違いで優劣がつくわけではありません。迎え入れる子の個性を受け入れ、家族として大切に育てていくことが1番大切です。
ポメラニアンの性格から相性の良い飼い主の特徴
ポメラニアンとの生活を、より楽しむことができる方の特徴は以下のとおりです。
- 被毛のお手入れが苦にならない人
- 室内飼いできる人
- しっかり散歩に連れて行ける人
- 長時間お留守番させない人
これからポメラニアンを迎えるにあたり、家族で積極的に取り組める内容かどうか確認していきましょう。それぞれ順番に解説していきます。
被毛のお手入れが苦にならない人
ポメラニアンの被毛は、ボリューミーで絡まりやすい毛質です。そのため、定期的なブラッシングなどのお手入れが欠かせません。被毛のお手入れをコミュニケーションの1つとして、無理なく生活に取り込むことが大切です。
ポメラニアンは本来、被毛のカットを行う犬種ではありませんが、現在では様々なカットスタイルが定着しつつあります。
被毛のお手入れを楽しみながら行うことができれば、より良い関係を築けるでしょう。
室内飼いできる人
ポメラニアンなどの小型犬は、室内での飼育が一般的です。
小柄な体つきから環境の変化に敏感なため、室外の飼育は低体温症や熱中症のリスクがありおすすめできません。
また、室外飼育により首輪を繋いでいる状態では、ポメラニアンのシンボルでもある豊かな被毛が擦り切れてしまう可能性があります。
ポメラニアンを迎える際は、温度・湿度管理を十分に行える、適切な環境での室内飼育が望ましいでしょう。
しっかり散歩に連れて行ける人
ポメラニアンは、小柄な体格ながら活発さも兼ね備えています。散歩は犬にとって運動になるほか、ストレス発散の手段としても有効です。散歩は1日2回行い、1回あたり15分程度の散歩を行いましょう。
ポメラニアンは足の細い子が多く、長時間の散歩や激しい運動は身体へ負担がかかります。
体力は年齢・個体差が大きいため、それぞれにあった運動量を見極めて散歩時間を決めるといいでしょう。
長時間お留守番させない人
ポメラニアンは、自立心が強いことから比較的お留守番が苦にならない犬種です。
しかし、お留守番の時間があまりにも長い場合、ストレスや寂しさから無駄吠えにつながるおそれがあります。お留守番のあとは、しっかりと褒めてから触れ合って遊ぶことを心がけ、不安感を取り除いてあげましょう。
やむを得ず長時間のお留守番が必要になる場合は、普段からお留守番の練習をすることも効果的です。家族がいなくなる不安感で鳴き続ける『分離不安症』にならないよう、日頃のケアを大切にしましょう。
まとめ
ここまで、ポメラニアンの性格が悪いといわれる理由や、性別による性格の違いなどを解説してきました。
活動的なポメラニアンは、見知らぬ人からするとわがままで気が強い一面が強く印象に残るかもしれません。しかし、家族に対しては実に愛情深く忠実です。また、吠えや気の強さは適切なしつけによりコントロールが可能です。
長きにわたり共に暮らすパートナー選びに、悩みはつきものです。
本記事が、ポメラニアンを大切な家族に迎え入れるきっかけになれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。