フレンチブルドッグのしつけはいつから始める?褒め方や𠮟り方は?
公開日:2025年5月28日
更新日:2025年5月28日

「フレブル」の愛称でも知られるフレンチブルドッグは、家庭犬として非常に人気のある犬種です。そんなフレンチブルドックとの暮らしにおいて、しつけは非常に重要なポイントです。
いつから、どのようなことを、どのように教えれば良いのか、具体的なしつけ方や役立つ情報をご紹介します。
[目次]
フレンチブルドッグのしつけを開始する時期
フレンチブルドッグに限らず、子犬のしつけは可能な限り早くはじめることが推奨されます。
生後3~12週齢頃は「社会化期」と呼ばれ、様々なことを吸収しやすい非常に重要な期間です。この時期に多くの経験をさせ、人や環境に慣れさせることが、その後の成長に大きく影響します。
子犬を迎え入れるのは生後56日を過ぎてからと法律で定められているため、社会化期すべてを家庭で過ごすことは難しいかもしれませんが、迎え入れたらすぐにしつけを開始できるよう準備をしておくことが大切です。
成犬や社会化期を過ぎている場合でも、しつけは早めに始めるに越したことはありません。
フレンチブルドッグに教えたい基本のしつけ
フレンチブルドッグと安心して楽しく暮らしていくためには、まず基本となるしつけを知っておくことが大切です。ここでは押さえておきたい5つのしつけをご紹介します。
①トイレトレーニング
フレンチブルドッグのトイレトレーニングは、家に迎えたその日から始めるのが理想的です。
犬は寝床から離れたきれいな場所で排泄する習性があるため、サークル内にベッドとトイレを離して設置し、トイレの範囲を明確に認識させてあげましょう。
排泄のそぶりを見せたら速やかにトイレに誘導し、そこで成功したら大げさに褒めてご褒美を与える方法が効果的です。
失敗してしまっても叱らず黙って片付け、失敗した場所の臭いを完全に消すことが重要です。
成功体験を積み重ねることでトイレの場所を覚えていきます。
個体差はありますが、平均的に2~3週間でマスターできる子が多いようです。
②クレートに慣れさせる
クレートは犬にとって安心できる自分専用のスペースとなります。
災害時や病院に行く際など様々な場面で必要になるため、普段からクレートに慣れさせておくことは重要です。
最初はおやつやおもちゃを使ってクレートに良い印象を持たせ、扉を開けたまま自由に出入りできるようにします。慣れてきたら、クレートの中で食事を与えたり、短時間扉を閉めてみたりと、徐々に滞在時間を延ばしていきます。
決して無理強いせず、愛犬がリラックスして過ごせるように根気強く取り組みましょう。
③社会性を身につける
フレンチブルドッグが人間社会で快適に暮らすためには、社会性を身につけることが非常に大切です。
特に子犬の社会化期(生後3~12週齢)は様々な刺激に触れ、犬同士や人とのコミュニケーションを学ぶ重要な時期です。この時期に多くの人や他の犬、様々な音や環境に慣れさせることで、将来的な問題行動の予防につながります。
安全な範囲で多くの経験を積ませる方法として、日常の中で色々な音を聞かせたり、車や自転車など様々なものを見せたりすることが有効的です。
ワクチン接種が済み次第、パピークラスに参加したり、他の犬と触れ合う機会を設けたりすることで、社会化をより深めることができます。
④噛み癖や吠え癖の予防
フレンチブルドッグの噛み癖や吠えるといった行動は、適切な方法で対処することが重要です。
子犬の場合、歯の生え変わりで口がむず痒く噛んでしまうことがありますが、噛んでも良いおもちゃを与え、それ以外を噛んだ時には「ダメ」と低い声で伝え、代わりのおもちゃを与えましょう。
遊びの最中に強く噛んできた場合は「痛い」と伝えて遊びを中断し、噛んだらもう遊んでもらえないと学習させます。
無駄吠えに関しては、要求吠えの場合は無視を徹底し、吠えても要求が通らないことを教えます。
警戒吠えの場合は、吠える対象から遠ざけたり音に慣れさせたりする方法があります。
原因によって対処法が異なるため、愛犬がなぜ噛むのか、なぜ吠えるのかを観察し、適切な方法で根気強く教えていきましょう。
興奮しやすい子の場合、興奮を落ち着かせるトレーニングも効果的です。
⑤指示を聞かせる
「お手」や「おすわり」「待て」といった指示を聞けるようにすることも、フレンチブルドッグとのコミュニケーションを円滑にする上で役立ちます。
「お手」は必須のしつけではありませんが、飼い主の指示に意識を向けさせる練習になります。おやつを使いながら「お手」と言って前足に触れる、といった方法で教えていきます。
成功したらすぐに褒めてご褒美を与えることで、犬は指示と行動、そして良い結果を結びつけて覚えます。
短い時間で集中して行い、愛犬が飽きないように工夫することが継続のポイントです。無理強いせず、楽しく取り組むことを心がけましょう。
フレンチブルドッグへの適切な褒め方・叱り方
フレンチブルドッグのしつけにおいて、適切な褒め方と叱り方は非常に重要です。どのような対応が良いのでしょうか。早速見ていきましょう。
適切な褒め方
フレンチブルドッグは褒められることが大好きなので、しつけの際には積極的に褒めてあげましょう。
成功した瞬間に、高い声で明るく「良い子」「よしよし」などと声をかけ、優しく撫でたり、ご褒美を与えたりします。
大げさなくらいに喜びを表現することで、犬は何をすれば飼い主が喜ぶのかをより理解しやすくなります。
褒めることは、愛犬との信頼関係を築く上でも非常に効果的な方法です。たくさん褒めて愛犬の良い行動を強化していきましょう。
適切な𠮟り方
フレンチブルドッグを叱る際は、低い声で短く「ダメ」「いけない」といった言葉で、その行動の直後に伝えることが重要です。
時間が経ってから叱っても、犬は何に対して叱られているのか理解できません。
また、犬の名前を呼びながら叱ると、自分の名前に対してネガティブな印象を持ってしまう可能性があるため避けましょう。
体罰は犬との信頼関係を損ねるだけでなく、恐怖心から問題行動を悪化させる可能性もあるため、絶対にやめましょう。
叱ることは最小限にし、良い行動を褒めることに重点を置くように心がけてください。
フレンチブルドッグにしつけを行う際の注意点
フレンチブルドッグのしつけを行う際、いくつか気をつけたいポイントがあります。下記のポイントを意識しながら、無理なく楽しく愛犬と向き合っていきましょう。
- 根気強く教える:
フレンチブルドッグは賢い犬種ですが、時に頑固な一面も見せます。すぐにできなくても焦らず、根気強く教えていく姿勢が大切です。すべての犬に個体差があることを理解し、愛犬のペースに合わせて進めましょう。
- 短時間で集中:
フレンチブルドッグは集中力が長く続かない傾向があります。一度のトレーニングは5分から10分程度の短い時間で行い、飽きさせない工夫が必要です。もし集中が切れたら、休憩を挟んだり、簡単な指示に戻って成功体験を積ませたりするのも効果的です。
- ポジティブな雰囲気で:
飼い主のイライラは犬にも伝わってしまいます。しつけの時間は、飼い主も楽しみながら常にポジティブな雰囲気で行うことが、愛犬のモチベーション維持と成功に繋がります。
- 一貫性を持つ:
家族で協力して、しつけのルールや指示を統一することが重要です。バラバラの教え方では犬が混乱してしまいます。
フレンチブルドッグのしつけでやってはいけないことは?
フレンチブルドッグのしつけで絶対にやってはいけないことがあります。
それは体罰です。叩いたり怒鳴ったりすることは、犬に恐怖心を与えるだけで、何をいけないこととしているのかを理解できません。
また、飼い主との信頼関係を大きく損なう原因にもなります。
問題行動が見られた際には感情的に𠮟るのではなく、「ダメ」などの短い言葉を低い声で伝え、なぜいけないのかを根気強く教えることが大切です。
また、望ましくない行動を無視することも効果的な場合があります。
うまくいかないときは別のアプローチ方法を試してみよう!
フレンチブルドッグのしつけがうまくいかないときは、焦らず別のアプローチを試すことが大切です。
すべての犬に個性があり、同じ方法が効果的とは限りません。愛犬の性格やその時の状況をよく観察し、何が原因でうまくいかないのかを見極めましょう。
例えば、おやつへの興味が薄れてきたら遊びやおもちゃで誘導するなど、愛犬のモチベーションを高める工夫をすると良いでしょう。また、トレーニングの時間を短くしたり、場所を変えたりすることも効果的です。
どうしても改善が見られない場合は、ドッグトレーナーのような専門家に相談することも検討してみてください。
根気強く、愛犬に合った方法を見つけることが成功への鍵となります。
まとめ
たくさんご紹介してきましたが、しつけは必ずしもマニュアル通りに進むとは限りません。愛犬の性格やペースに合わせて、焦らず楽しみながら向き合っていくことが何よりも大切です。
小さな成長を一緒に喜びながら、愛犬に合った方法を見つけていきましょう。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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