可愛がられている犬の特徴とは?愛情不足のサインや愛犬との接し方も解説!
公開日:2025年6月11日
更新日:2025年6月12日

愛犬と暮らす人の中には、愛犬が本当に幸せなのか、自分の愛情が伝わっているのか不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
犬は言葉を話さない分、行動や態度に気持ちがあらわれます。
この記事では、可愛がられている犬の特徴や、反対に愛情不足の犬にみられる兆候、そして愛犬とのよりよい関係を築くための接し方について解説します。
[目次]
犬は自分を可愛がってくれる人がわかるの?
犬は非常に賢いため、自分に愛情を注いでくれる人を認識することができます。
言葉を理解している場面も多く、人間の表情や声のトーン、しぐさなどから相手の感情を敏感に読み取る力をもっています。
そのため、日常的に優しく接してくれる人や、自分に関心をもってくれる人のことを「安心できる存在」「好きな人」として認識しています。
また、犬は過去の経験をよく覚えていて「この人といると楽しい」「いつもごはんをくれる」「なでてくれる」といったポジティブな記憶をしっかり蓄積します。
こうした積み重ねが、信頼や愛着へとつながっていくのです。
犬は愛されている自覚がある?
犬に人間のような「愛されている」という明確な自覚があるかは定かではありません。
しかし、飼い主からの肯定的なかかわりや安心できる環境の中で、心地よさや幸福感を感じていると考えられます。
撫でられたり、一緒に遊んだり、穏やかな声で話しかけられたりすることで、犬は安心し、満たされた気持ちになるのでしょう。
可愛がられている犬は長生きする?
可愛がられている犬、つまり飼い主から適切なケアと愛情を受けている犬は、長生きする傾向があるといわれています。
飼い主が犬の健康状態を日々観察し、異変にいち早く気付くことができる点や、ストレスが少ない生活を送れる点などが長寿に繋がる要因として考えられます。
また、飼い主にたくさん話しかけられている犬は、あまり話しかけられていない犬に比べて、寿命が2〜3年ほど長くなるという調査結果もあるようです。
飼い主からの愛情を犬が感じているサイン
可愛がられている犬は、さまざまな方法で飼い主に愛情を感じていることを示しています。ここでは、犬が愛情を感じているサインを7つご紹介します。
①表情が豊か・口角が上がっている
可愛がられている犬はリラックスしている時間が多いため、表情が穏やかになります。
うれしいときには笑っているようにみえることもあります。
口角が上がっているようにみえるのは、犬がリラックスしている状態や満足している状態を示すサインの一つと考えられています。
②体をすり寄せてくる・寄り添ってくる
犬が飼い主に体をすり寄せたり寄り添ってきたりする行動は、安心感や愛情を求めているサインです。
飼い主のそばが一番安心できる場所だと感じており、甘えたい気持ちや愛情を伝えたいという気持ちのあらわれです。
特にリラックスしているときや眠たいときにみられることが多くなります。
③「へそ天」で寝ている
犬がお腹を見せて寝る「へそ天」は、急所であるお腹を無防備にさらけ出す体勢であり、完全に安心してリラックスしている状態を示す寝相です。
これは、犬が飼い主に対して絶大な信頼を寄せている証拠といえるでしょう。
④飼い主の顔や手を舐める
犬が飼い主の顔や手を舐めるのは、愛情や親愛を示す代表的な行動の一つです。
子犬が母犬の口元を舐めて食べものをねだったり、母犬が子犬の世話をすることに由来しているともいわれています。
犬が飼い主のことを信頼し、甘えたい気持ちや愛情を伝えたいという気持ちのあらわれと考えられています。
⑤飼い主が出かけるときに見送る
飼い主が出かける際に犬が落ち着いて見送る行動は、信頼の証です。
飼い主がかならず帰ってくると安心しているため、過度に吠えたり追いかけたりすることなく、落ち着いて見送ることができるのです。
⑥お気に入りのおもちゃを持ってくる
犬がお気に入りのおもちゃを飼い主の所に持ってくるのは、「一緒に遊びたい」という気持ちや、信頼している相手に大切なものを分け与えたいという愛情表現です。
飼い主との遊びの時間を楽しく感じており、その時間を共有したいという犬の気持ちがあらわれています。
⑦飼い主と一緒に寝たがる
犬が飼い主と同じ部屋やベッドで寝たがるのは、飼い主を群れの仲間、あるいは家族だと強く認識している証拠です。
寝ている間は無防備になるため、信頼できる相手のそばで安心して眠りたいという本能的な欲求からくる行動といえます。
お迎えしたばかりのころは自分のケージ内で寝ていましたが、今では人と同じ布団で寝ることが当たり前と思っているみたいです。眠くなると、私よりも先にベッドに向かって寝ていることも!枕をうまく利用して人のような寝方をしています。ベッドのど真ん中を占領されて困ることもありますが、安心しきった寝顔と、ときどき鼻を鳴らしながら熟睡している様子をみると許せてしまいます。(トイプードル・千葉県在住・30代女性)
愛情不足の犬にみられる兆候
反対に、愛情不足の犬は心身にさまざまな不調や問題行動を示すことがあります。ここでは、5つの兆候や行動をご紹介します。
①自分の手足を執拗に舐める
犬が自分の手足や尻尾を繰り返し執拗に舐めたり噛んだりする行動は、ストレスや不安のサインとしてあらわれることがあります。
愛情不足による寂しさや退屈さを紛らわせようとしている可能性も考えられます。
皮膚に炎症がおきるほど舐めつづける場合は、心の問題が体に影響を及ぼしている兆候といえるでしょう。
②同じ場所をぐるぐる回る
同じ場所を繰り返しぐるぐる回る行動は、常同行動と呼ばれるものの一つで、ストレスや不安、退屈などが原因で引き起こされることがあります。
愛情不足によって十分な刺激やかかわりが得られない場合に、このような行動がみられる可能性もあるでしょう。
心の中の「寂しさ」を、体を動かすことで解消しようとしているのかもしれません。
③分離不安になる
分離不安は、飼い主がいない時間に強い孤独や恐怖を感じている状態です。
飼い主と離れることに対して強い不安やストレスを感じる状態を指し、破壊行動や過剰な吠え、不適切な場所での排泄など、さまざまな問題行動を引き起こすことがあります。
飼い主の姿が見えなくなった途端に、過剰に鳴きつづけたり追いかけようとしたりする行動は、分離不安のサインの一つです。
④怯えている・警戒している
愛情不足や過去の嫌な経験から、人に対して怯えたり、常に警戒したりするようになることがあります。
これは、安心できる環境や信頼できる関係性が築けていないために起こる行動です。
新しい環境や見知らぬ人に対して強い不安を感じ、身を守ろうとしてこのような態度を示すことがあります。
⑤毛並みが悪くなる
愛情不足が直接的に毛並みを悪くするわけではありませんが、愛情不足によるストレスや心身の不調が、間接的に毛並みに影響を与えることがあります。
可愛がられている犬は、飼い主に日常的にブラッシングなどのケアをしてもらっていることが多く、そのため毛並みが良い傾向にあります。
犬が甘えてこない!原因は愛情不足?
犬が甘えてこない場合でも、かならずしも愛情不足が原因とは限りません。
犬にも人間と同じように個々の性格があり、甘え方もさまざまです。中には自立心が強く、ベタベタと甘えることをあまりしない犬もいます。
しかし、これまでに比べて急に甘えなくなった、飼い主と目を合わせようとしないなど、普段の愛犬の様子と異なる変化がみられる場合は、愛情不足やストレス、体調不良のサインである可能性も考えられます。
愛犬の些細な変化にも気付けるように、日ごろからよく観察することが大切です。
犬が愛情を感じるための接し方
犬が愛情を感じ幸せに過ごすためには、飼い主の接し方が非常に重要です。ここでは4つのポイントをご紹介します。
①穏やかな態度で接する
犬は飼い主の声のトーンや態度から多くの情報を読み取ります。
常に穏やかで優しい態度で接することで、犬は安心感を得て、飼い主への信頼を深めます。
大きな声で怒鳴ったり感情的に接したりすることは、犬を不安にさせ関係を損なう可能性があります。落ち着いたトーンで話しかけ、優しく撫でてあげることを心がけましょう。
②良い行動をしたときにたくさん褒める
犬は褒められることが大好きです。
良い行動をしたときに大げさなくらいにたくさん褒めてあげることで、犬は何が正しくて、何をすれば飼い主が喜ぶのかを学びます。
褒める際には優しく明るい声で「いい子だね」「すごいね」と声をかけながら、頭や体を優しく撫でてあげるとより効果的です。
ポジティブな経験を積み重ねることで犬は自信を持ち、積極的に良い行動をするようになります。
③毎日スキンシップの時間を設ける
毎日短い時間でも、愛犬とのスキンシップの時間を設けることは愛情を伝えるうえで非常に重要です。
優しく体を撫でてあげたり、マッサージをしてあげたりすることで、犬は安心感を得て飼い主との絆を感じます。
スキンシップは、愛犬の体をチェックする機会にもなり、健康状態の変化に気付くことにもつながります。
④安心して過ごせる環境を作る
犬が心身ともに安定するためには、安心して過ごせる環境が不可欠です。
愛犬にとって安全で快適な寝床や、落ち着ける空間を用意してあげましょう。
無理に構いすぎるのではなく、犬のペースに合わせ、休んでいるときにはそっとしておくことも大切です。
食事や散歩の時間を決め、一貫した態度で接することで、犬は予測可能な環境の中で安心感を得ることができます。
可愛がられている犬はどんなふうに育つ?愛犬に愛情を伝える重要性
愛犬に愛情を伝えることは、日々の健康や安定した暮らしを守り、飼い主との絆を深める大切な手段です。
飼い主からの愛情を受けて育つ犬はどんな犬になるか、簡単にまとめました。
自ら外に出かけることができない犬たちにとって、飼い主や家族からの愛情がすべてです。たっぷり愛情を注いであげましょう。
- 飼い主との信頼関係が深まる
- 犬のストレスが軽減される
- 問題行動が減少しやすくなる
- 寿命が延びる傾向がある
- 社会性が育ちやすくなる
- 分離不安がやわらぐ
- 学習能力が高まる
- 落ち着いた性格に育ちやすい
- 健康状態の変化に気付きやすくなる
- 飼い主との生活がより豊かになる
まとめ
ご紹介してきたように、可愛がられている犬にはいくつかの特徴があり、育て方によって性格や行動にも違いがあらわれます。
愛情をしっかり受け取った犬は、飼い主との信頼関係が深まり、安心して穏やかな日々を過ごすことができます。
愛犬の個性を大切にしながら日々の小さなコミュニケーションを積み重ねることが、愛される犬を育てる何よりの秘訣です。
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愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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