良い動物病院の選び方は?犬に合った獣医の見分け方とは?
公開日:2025年5月27日
更新日:2025年5月27日

愛犬との暮らしを健康で幸せなものにするためには、信頼できる動物病院と獣医師を見つけることが非常に重要です。
病気や怪我の「もしも」の時に備えるだけでなく、日頃の健康管理や予防接種、しつけの相談など、動物病院は犬と飼い主にとって心強い存在となります。
良い動物病院の選び方や犬に合った獣医の見分け方について、様々な角度から掘り下げていきましょう。
動物病院を選ぶタイミング
動物病院選びの最適なタイミングは、新しい犬を家族に迎える前や迎えた直後です。
子犬は特に環境の変化で体調を崩しやすいため、緊急時に慌てないよう、事前にかかりつけの病院を決めておくことが重要になります。
病気や怪我をしてから動物病院を探し始めるよりも、事前に準備をしておくことで、万が一の事態にも迅速に対応できる安心に繋がります。
良い動物病院の見分け方
愛犬の動物病院選びで迷わないために、押さえておきたい7つの見分け方をご紹介します。
①院内の清潔さと環境
院内の清潔さと環境は重要な見分け方の一つです。
様々な病気の動物が来院するため、院内感染を防ぐための徹底した清掃や消毒が行き届いているかは非常に大切です。待合室はもちろん、診察室や入院室なども清潔に保たれているかを確認しましょう。
また、病院全体に不快な臭いがないかもチェックポイントです。清潔感のある病院は衛生管理への意識が高く、飼い主への配慮も行き届いていると考えられます。
加えて、犬が落ち着いて待てるような配慮(例えば、猫と待合室が分けられている、リードフックの設置など)がされているかどうかも、犬にとってストレスの少ない環境であるかを見分ける目安になります。
②飼い主やペットへの接し方
動物病院を選ぶ際は、獣医師だけでなくスタッフ全体の接し方にも注目しましょう。
診察中に無理に押さえつけるのではなく、優しく声をかけたり、動物のペースに合わせてくれる病院は信頼できます。
処置の際にも、恐怖やストレスを与えないよう配慮しているかがポイントです。
また、受付や看護師などの対応も重要です。電話や来院時に丁寧で親切かどうか、質問にきちんと答えてくれるかをチェックしましょう。スタッフの対応が良いと飼い主も安心でき、動物も落ち着いて過ごせます。
③診療科目や設備の充実度
動物病院の診療科目や設備の充実度は、愛犬が必要とする医療を提供できるかを見分ける上で重要な要素です。
一般診療だけでなく、外科手術や専門的な検査(レントゲン、エコー、血液検査など)に対応できる設備が整っているかを確認しましょう。
犬種や年齢によっては特定の病気にかかりやすい場合もあるため、その分野に詳しい獣医師がいるかどうかも選ぶポイントとなります。
また、夜間救急に対応しているかや、対応が難しい症例の場合に専門病院への紹介をスムーズに行っているかどうかも、設備の充実度と合わせて確認しておきたいポイントです。
④セカンドオピニオンへの柔軟な姿勢
信頼できる獣医師は、セカンドオピニオンを受けることに対して柔軟な姿勢を持っている傾向があります。
診断や治療方針に疑問や不安がある場合に、他の動物病院の意見を聞きたいという飼い主の希望を快く受け入れ、必要な情報提供や紹介状の作成に応じてくれる獣医師は、オープンで誠実な姿勢を持っていると言えるでしょう。
愛犬にとって最善の治療を選択するためには、時には複数の専門家の意見を聞くことも重要であることを理解している獣医師を選びましょう。
⑤治療や検査の説明の分かりやすさ
獣医師が治療や検査について、飼い主に対して分かりやすく丁寧に説明してくれるかどうかも、信頼できる動物病院を選ぶポイントです。
専門用語ばかりでなく、理解できる言葉で病状や治療の必要性、メリット・デメリット、考えられるリスクなどを丁寧に説明してくれる獣医師は信頼できます。
飼い主からの質問に対しても真摯に耳を傾け、分かりやすく答えてくれる姿勢があるかどうかも確認しましょう。
治療方針の選択肢を提示し、それぞれの治療にかかる費用や期間についても説明があると、飼い主として納得して治療を選択することができます。
⑥医療費の明朗さ
動物病院の医療費は自由診療のため、病院によって異なります。
治療にかかる費用について事前にしっかりと説明があり、明細を明確に出してくれるかどうかも重要な見分け方です。初診時や検査、治療前に、おおよその費用を提示してもらえると安心です。
また、ペット保険が利用できるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
不明瞭な請求がある場合は、遠慮せずに病院に問い合わせることが大切です。
⑦ネット上の評判や口コミ
動物病院を選ぶ際に、ネット上の評判や口コミは参考になる見分け方の一つです。
実際に利用した飼い主の率直な意見を知ることができますが、情報の信憑性には注意が必要です。口コミはあくまで個人の主観や経験に基づくものであり、古い情報や感情的な書き込みも含まれている可能性があるため、複数のサイトを見比べ、具体的なエピソードが書かれているものや、一貫性のある評価が多いかを参考にしましょう。
また、身近な犬仲間や知人から直接話を聞くことも、信頼性の高い情報を得る上で非常に有効な見分け方となります。
動物病院を選ぶポイント
良い病院の見分け方をご紹介してきました。ここからは、愛犬のかかりつけとなる動物病院を選ぶ際に重要なポイントを3つご紹介します。
①自宅からの距離とアクセス
動物病院を選ぶ上で、自宅からの距離とアクセスは非常に重要なポイントです。
特に緊急時には一刻を争う事態になることもあり、すぐに駆けつけられる距離にあることが大切です。
また、定期的な通院が必要になった場合も、自宅から無理なく通える距離であることは、飼い主と愛犬双方にとって負担軽減に繋がります。
車でのアクセスだけでなく、公共交通機関を利用する場合の利便性や、駐車場の有無なども選ぶポイントとして考慮しましょう。
②通いやすい診察時間か
動物病院の診察時間が、飼い主の生活サイクルに合っているかどうかも重要なポイントです。
平日の日中に仕事などで時間が取れない場合は、夜間診療や土日祝日の診療に対応している動物病院を選ぶと通いやすくなります。また、予約システムがあるかどうかも待ち時間の短縮に繋がり、通いやすさに影響します。
自身の都合に合わせて、無理なく定期的な健康管理や、必要な時に受診できる診察時間の動物病院を選びましょう。
③獣医師とのコミュニケーションの取りやすさ
動物病院を選ぶ際に、獣医師やスタッフと飼い主が円滑にコミュニケーションを取れるかどうかも重要なポイントです。
愛犬の些細な変化や健康状態について、気軽に相談できる雰囲気があるか、質問に対して丁寧に答えてくれるかなどを確認しましょう。
獣医師との信頼関係を築くことは、愛犬の健康管理において非常に大切です。病院の雰囲気やスタッフの対応などから、話しやすさや親身になってくれる姿勢を感じられるかどうかも選ぶポイントとなります。
動物病院選びのチェックリスト(10項目)
動物病院を選ぶ際のチェックリストを作成しました。
すべての条件を満たす必要はありませんが、多くの項目に当てはまる病院は安心できる選択肢と言えます。病院選びの参考に、ぜひチェックしてみてください。
✅院内が清潔で、においや雑然とした印象がないか
✅獣医師やスタッフの接し方が丁寧で、動物への配慮があるか
✅一般診療に加え、検査や手術などの設備が整っているか
✅セカンドオピニオンに柔軟に対応してくれる姿勢があるか
✅検査や治療内容について、わかりやすい説明があるか
✅診療費について事前説明があり、明細が明確に出されるか
✅ネットの口コミや周囲の評判が概ね良好で信頼できるか
✅自宅から近く、緊急時にすぐに駆けつけられる距離か
✅飼い主の都合に合わせた診察時間で通いやすいか
✅獣医師と気軽に話せる雰囲気があり、信頼関係を築けそうか
【Q&A】動物病院に関するよくある質問4点!
動物病院について、飼い主様からよく寄せられる質問にお答えします。
犬を迎えたら動物病院に行くべき?
犬を迎えたら、早い段階で動物病院に行くことをおすすめします。
特に子犬の場合は、お家に迎えてから1週間ほどして新しい環境に慣れた頃に健康診断を受けましょう。既にワクチン接種を終えている場合でも、一度健康状態をチェックしてもらうと安心です。
また、この時に今後のワクチン接種や予防に関するスケジュールについても相談できます。
動物病院は変えてもいい?
動物病院を変えることは、決して悪いことではありません。
診療方針に疑問を感じたり、獣医師とのコミュニケーションがうまくいかないなど、様々な理由で転院を検討する飼い主もいます。
現在の動物病院に不満や不安がある場合は、他の動物病院を受診してセカンドオピニオンを聞くことも可能です。
愛犬にとってより良い医療を受けるために、納得のいく動物病院を選ぶことが大切です。
ペットの医療費が高いのはなぜ?
ペットの医療費が高い主な理由は、日本の動物医療には人間のような公的医療保険制度がないため、診療費が全額自己負担となるからです。
また、動物病院は自由診療のため、病院によって料金設定が異なります。
さらに、獣医療の技術向上や高度医療機器の導入なども、医療費が高くなる要因として挙げられます。
犬の手術費用が払えない場合どうすればいい?
もし犬の手術費用が高額で支払いが難しい場合は、いくつかの対処法が考えられます。
まず、動物病院に相談し、分割払いに対応してもらえるか確認してみましょう。また、ペットローンやカードローンを利用するという方法もあります。
いざという時に備えて、普段からペット保険への加入や貯蓄をしておくことも重要です。
まとめ
ご紹介してきたように、動物病院の選び方には、いくつかの重要な見分け方と選ぶポイントがあります。
事前の情報収集と、実際に病院を訪れた際の雰囲気や対応の見分け方を組み合わせることで、愛犬の健康を安心して任せられるかかりつけの動物病院を見つけることができるでしょう。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
豊富な知識と経験を活かし、役立つ情報をお届けします。
運営会社はこちら