しぐさから分かる犬の気持ちをご紹介!犬の行動にはこんな意味が!

犬は言葉を話せませんが、様々なしぐさや行動を通して私たちに気持ちを伝えています。それらの意味を理解することで、愛犬との絆を深め、より良い関係を築くことができるでしょう。
この記事では様々な犬のしぐさと、その意味について詳しく解説していきます。
[目次]
犬の表情で判断できる気持ち
犬の表情は、その時の気持ちを読み取る重要な手がかりとなります。表情の仕草が持つ意味を理解することで、愛犬の心理状態をより深く把握できるでしょう。
①口角があがっている
犬の口角が上がっているように見える場合、嬉しい気持ちやリラックスしている状態を表していることがあります。
特に、飼い主と一緒にいて安心している時や、楽しいと感じている時にこのような表情を見せることがあります。
口元が緩んで軽く開いている場合も、リラックスや嬉しい気持ちを示していると考えられます。
しかし、緊張している時にも口が開くことがあるため、目や耳など他の部分の動きや体全体の様子も合わせて見ることが大切です。
②歯を見せている
犬が歯を見せている場合、状況によってその意味合いが異なります。
攻撃的な意図がなく、口角が上がった状態で歯を見せているのであれば、リラックスしていたり遊びに誘っていたりする可能性があります。
しかし、唸り声とともに歯を見せている場合は、威嚇や警告のサインである可能性が高く、不快な気持ちやこれ以上近づかないでほしいという意思表示かもしれません。
また、ストレスや不安を感じている際にこの仕草を見せる犬もいるため、歯が出ていないか、目はつり上がっていないかなど、表情全体を観察して判断する必要があります。
③目が細くなっている、見開いている
犬の目が細くなっている時は、リラックスしているか、甘えている気持ちを表していることが多いです。
安心できる環境にいる時や、飼い主に撫でられている時などにこのような表情を見せることがあります。
一方、目を見開いている時は、驚きや緊張、あるいは警戒心を示している可能性があります。特に白目が多く見えている場合は、強いストレスや不安を感じているサインかもしれません。
状況や他の体のサインと合わせて総合的に判断することが重要です。
④じっと見つめてくる
犬が飼い主をじっと見つめてくるのは、様々な気持ちの表れとして考えられます。
信頼や愛情を示している場合もあれば、何かを要求している場合もあります。例えば、散歩やおやつを期待している時に、期待の気持ちを込めて見つめてくることがあります。
逆に、目をそらす行動は不安や敵意がないことを示している場合もあります。
じっと見つめる行動だけでなく、尻尾の動きや体全体の様子も観察することで、より正確な気持ちを読み取ることができるでしょう。
犬の体全体の動きが示す感情
犬は体全体の動きを使って様々な感情を示します。体全体の行動が示す感情や意味を理解することで、愛犬が今どのような気持ちでいるのかをより正確に判断できます。
①体を震わせる、体を小さく丸める
犬が体を震わせている場合、寒さだけでなく、不安や恐怖、緊張を感じている可能性があります。特に、見慣れない場所や状況、大きな音に対して体を震わせることがあります。
体を小さく丸める仕草も、不安や恐怖を感じているときに見られます。これは体を小さく見せることで弱さを示し、相手に攻撃されないようにする防御的な行動と考えられます。
無理強いせず、安心させてあげることが大切です。
②体を伸ばしている、お腹を見せて仰向けになる
犬が気持ちよさそうに体を伸ばしている時は、リラックスしている状態を表しています。
また、お腹を見せて仰向けになるのは、最大の服従と信頼のサインです。犬にとってお腹は急所であり、そこを無防備に見せるということは、相手に対して敵意がなく完全に安心しきっている状態と言えます。
これは「撫でてほしい」「構ってほしい」といった甘える仕草でもあり、飼い主への深い信頼関係が築かれている証拠です。
③お尻を高く上げて前足を伏せている
犬がお尻を高く上げて前足を伏せているポーズは、「プレイバウ」と呼ばれ、遊びに誘っているサインです。この仕草は「さあ、遊ぼう!」という気持ちを表しており、尻尾を振ったり、楽しそうな表情をしていたりすることが多いです。
他の犬や人間に対してこのポーズをとることで友好的な意図を伝え、遊びたい気持ちを表現しています。
しかし、この体勢のまま固まっている場合は、「遊びたいけれど少し不安」といった複雑な気持ちを表していることもあります。
④尻尾を股の間に巻き込んでいる
犬が尻尾を股の間に巻き込んでいる時は、強い不安や恐怖、あるいは服従の気持ちを表していることが多いです。
特に、怖いと感じる対象が近くにいる場合や、飼い主さんに叱られている際にこの仕草が見られます。
このようなサインが見られた場合は、犬が安心できるよう、優しく声をかけたり怖いと感じるものから遠ざけたりしてあげましょう。
⑤顔や手、足を舐めてくる
犬が顔や手足を舐めるのは、甘えや愛情、信頼などの気持ちの表れです。
特に飼い主に対しては「大好き」「安心するよ」といった思いを伝えるサインで、子犬の頃に母犬の口元を舐めていた本能的な名残とも言われています。
手や足を舐める場合は「構ってほしい」「遊びたい」といった要求や、不安を和らげたい心理が関係していることもあります。
また、足を舐めるのは匂いへの反応である可能性もあります。
とてもかわいい仕草ですが口内には雑菌もあるため、気になる場合は一度行動をやめさせ、おもちゃを渡したり優しく撫でたりして甘えたい気持ちに応えてあげましょう。
犬の声の出し方でわかる気持ち
犬の鳴き声は、その気持ちを伝える重要な手段の一つです。声の出し方と、その時の他の仕草や状況を合わせて観察することで、犬の気持ちをより深く理解できるでしょう。
①「ワンワン」という吠え方
「ワンワン」という吠え方は、状況によって様々な意味を持ちます。
高く、短い音で繰り返し吠える場合は、喜びや興奮を表していることが多いです。例えば、飼い主の帰宅時や遊びの最中などに見られます。
一方、低く太い声で唸るような「ワンワン」は、警戒心や威嚇を示している可能性が高いです。不審者や知らない犬に対して、自分のテリトリーを守ろうとしている時に見られる吠え方です。
また、要求がある時にも「ワンワン」と吠えることがあります。
②「グルグル」という唸り声
犬が「グルグル」と唸る声は、不快な気持ちや威嚇を表している場合がほとんどです。
これ以上近づかないでほしい、触らないでほしいという警告の意味合いが強いです。唸り声は、攻撃に移行する前触れであることも少なくありません。
無理に近づいたり犬が嫌がっていることを続けたりせず、距離をとるなどして犬が落ち着けるように配慮することが重要です。
ただし、遊びの最中に興奮して唸り声を出す犬もいるため、状況判断が必要です。
③「キャン」という鳴き声
「キャン」という高い悲鳴のような鳴き声は、痛みや突然の出来事に対する驚き、恐怖を表しています。
どこかをぶつけたり踏まれたりした時など、予期せぬ痛みにキャンと鳴くことがあります。また、強い不安や恐怖を感じた時に助けを求めるようにキャンキャンと鳴くこともあります。
この鳴き声が頻繁に聞かれる場合は、体のどこかに異常がある可能性も考えられるため、注意深く観察し、必要であれば動物病院を受診することも検討しましょう。
④「クーン」と鼻を鳴らすような声
「クーン」と鼻を鳴らすような甘えたような声は、寂しさや甘え、何かをおねだりしている気持ちを表していることが多いです。飼い主に構ってほしい時や、おやつやご飯を求めている時にこの声を出します。
尻尾を下げながらクーンと鳴く場合は、悲しい気持ちや不安を表していることもあります。鳴き声だけでなく、尻尾や目、表情など他のサインも合わせて総合的に判断することが大切です。
犬の尻尾の動きが伝える気持ち
犬の尻尾の動きは、感情を読み取る上で非常に分かりやすい仕草の一つです。尻尾の高さや振り方だけでなく、振るスピードや体全体の他の仕草と合わせて観察することが、尻尾が伝える正確な気持ちを理解する鍵となります。
①尻尾を高く上げて速く振っている
犬が尻尾を高く上げて速く振っている場合、非常に興奮しているか、強い喜びを感じている状態を表しています。
飼い主との再会や、楽しい遊びの前に見られることが多いです。自信に満ち溢れている時や、自分の存在を誇示したい時にも尻尾を高く上げることがあります。
尻尾を高くピンと立てて小刻みに速く振っている場合は、不快感や威嚇、興奮が最高潮に達している可能性もあるため、他のサインと合わせて注意深く観察する必要があります。
②高い位置でゆっくりと振っている
尻尾を高い位置でゆっくりと振っている場合、リラックスしていて機嫌が良い状態や、穏やかな喜びを表していると考えられます。心が落ち着いていて、安心感を感じている時に見られる動きです。
尻尾を上にあげながら滑らかに円を描くように振っている場合も、心穏やかな状態を示しています。
この動きは、友好的な気持ちや挨拶の意味合いも含まれることがあります。
③尻尾が下がっている、股の間に巻き込まれている
犬の尻尾が下がっている、あるいは股の間に巻き込まれている場合、不安や恐怖、緊張、服従の気持ちを表しています。叱られた時や、怖いと感じる対象が近くにいる時に見られます。
悲しい気持ちや体調が優れない時にも尻尾が下がることがあります。
尻尾を股の間に巻き込むのは、自分を小さく見せ、相手に敵意がないことを示す防御的な行動です。
このようなサインが見られたら、犬が安心できるよう配慮が必要です。
④尻尾をピンと立てて小刻みに振っている
尻尾をピンと高く立てて小刻みに振っている場合、警戒心や緊張感が高まっているサインかもしれません。何か気になるものを見つけたり、状況を伺っていたりする時に見られます。
興奮や威嚇の気持ちが含まれていることもあり、尻尾を高く立てることで自分を大きく見せようとしている可能性もあります。
尻尾の動きの速さや体の硬さなども合わせて観察し、犬の気持ちを判断することが重要です。
犬は反省する?反省している時のしぐさは?
犬も人間のように叱られた後に反省しているような仕草を見せることがあります。これは、叱られた状況を理解し、飼い主さんの機嫌をうかがったり、これ以上怒られたくないという気持ちからくる行動だと考えられています。
叱った後や叱っている時に以下のようなしぐさがみえた場合には「悪いことをしてしまった」と自覚していると考えられます。
ダメなことはしっかりと伝えた上で、長時間叱ることは避けましょう。
- 目を合わせない
- あくびをする
- 体を震わせる
- 体を小さく丸める
- お腹を見せる
- ゆっくり近づいてくる
- 甘えるような仕草をする
犬の気持ちを理解するために
犬の気持ちを正確に理解することは、愛犬とのより良い関係を築く上で非常に重要です。犬は言葉を持たないため、彼らの示す様々な仕草や行動を通して、その内面を読み解く必要があります。
日頃の観察が重要
愛犬の気持ちを理解するためには、日頃から愛犬の仕草や行動を注意深く観察することが非常に重要です。
同じ仕草でも、その時の状況や犬の個性によって意味が異なることがあります。例えば、尻尾を振る仕草一つをとっても、嬉しさから力強く振る場合もあれば、緊張しながら小さく振る場合もあります。
表情、体全体の姿勢、声の出し方など、複数のサインを合わせて観察することで、より正確に愛犬の気持ちを読み取ることができます。
日々の生活の中で、愛犬がどのような時にどのような仕草をするのかを意識的に観察する習慣をつけることで、愛犬の些細な気持ちの変化にも気づけるようになるでしょう。
様々なサインを総合的に判断する
犬の気持ちを理解するには、ひとつの仕草や行動だけで判断するのではなく、複数のサインを総合的に判断することが不可欠です。例えば、尻尾を振っているからといって必ずしも喜んでいるわけではなく、その時の耳の動き、目の表情、体の緊張具合、声のトーンなど、他の要素と組み合わせて判断する必要があります。
耳が後ろに倒れていたり、目が泳いでいたりする場合は、尻尾を振っていても不安や葛藤を感じている可能性が考えられます。
このように、愛犬の体全体が示す様々なサインと、その時の状況を合わせて多角的に観察し、総合的に判断することで、愛犬の本当の気持ちや行動の正確な意味を理解できるようになります。
まとめ|愛犬とのより良い関係のために
愛犬とのより良い関係を築くためには、彼らの示す様々な仕草や行動に込められた気持ちや意味を理解することが不可欠です。
愛犬が私たちに伝えようとしているサインに気づき、適切に応えることで、お互いの信頼関係はより一層深まります。
日々のコミュニケーションの中で、愛犬の表情や体の動きなどを注意深く観察し、彼らが今どのような気持ちでいるのかを読み取る努力を続けましょう。

愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
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