キャバリアの性格は?特徴・飼いやすさ・注意点も徹底解説!
公開日:2025年10月31日
更新日:2025年10月31日

「キャバリア」の愛称で知られるキャバリアキングチャールズスパニエルは、多くの家庭で愛されている人気の犬種です。
この記事では、キャバリアの性格や特徴、飼いやすさから、一緒に暮らすうえで知っておきたい病気のことまで詳しく解説します。
これから新しい家族として迎えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
[目次]
キャバリアキングチャールズスパニエルってどんな犬種?

| 項目 | キャバリアの特徴 | 
| 原産国 | イギリス | 
| 平均体重/体高 | 約5.4〜8kg/約30〜33cm | 
| 平均寿命 | 約10〜14歳 | 
| 平均価格 | 約25〜45万円(血統・カラー・性別によって変動) | 
| 被毛の特徴 | シルクのような手触り。耳や胸、尾に飾り毛がある | 
| 毛色 | ブレンハイム、ルビー、ブラック&タン、トライカラーの4色が代表的 | 
キャバリアの特徴は、大きな瞳や短いマズル、そして絹のように滑らかな長い被毛が挙げられます。たれ耳と優しい表情が魅力で、歩く姿もどこか上品です。
小型犬でありながら、騎士を意味する「キャバリア」の名にふさわしい、優雅さと勇敢さを兼ね備えています。
公認されている毛色は、栗色の斑点がある「ブレンハイム」、黒・白・茶の3色の「トライカラー」、黒地に茶色の模様が入る「ブラック&タン」、そして鮮やかな栗色の「ルビー」の4種です。
キャバリアは性格が悪いの?

「キャバリアは性格が悪い」という声を聞くことがあるかもしれませんが、これは大きな誤解です。
実際のキャバリアは、どんな性格の持ち主なのでしょう。4つのポイントに分けて詳しく見ていきましょう。
1. 人懐っこく誰にでもフレンドリー
キャバリアは非常に社交的で、誰に対してもフレンドリーに接することができます。
家族はもちろん、初対面の人やほかの犬、さらには小さな子どもに対しても、警戒心を見せることなくしっぽを振って近づいていくでしょう。
その人懐っこさから、番犬としての役割はあまり期待できませんが、誰からも愛される家庭犬としての素質は十分です。
2. 穏やかで攻撃性が低い
基本的にはとても穏やかで、落ち着いた性格をしています。
そのため、無駄吠えや噛み癖といった攻撃的な行動に出ることは少なく、マンションなどの集合住宅でも飼育しやすい犬種です。
物静かで争いを好まないため、犬を初めて飼う方や、小さなお子さんがいるご家庭でも、安心して一緒に暮らすことができるでしょう。
3. 遊び好きで活発な一面も
穏やかな性格のキャバリアですが、遊び好きで活発な一面をもちあわせています。
もともと鳥猟犬だった歴史から、動くものを追いかけたり、ボール遊びをしたりするのが大好きです。
毎日のお散歩に加えて、室内での遊びやドッグランなどで適度に体を動かしてあげると、心身ともに満たされ、より良い関係を築くことができるでしょう。
4. 寂しがり屋で甘えん坊なところも
キャバリアは、飼い主のそばにいることを何よりも好む、非常に甘えん坊な犬種です。
常に誰かの気配を感じていたいタイプなので、ひとりで長時間過ごすことはあまり得意ではありません。
家族と過ごす時間を大切にし、たくさん触れ合ってあげることで、キャバリアは安心して幸せを感じることができます。
キャバリアは飼いやすい?後悔しないための基礎知識

キャバリアは社交的でしつけやすく、初心者でも飼いやすい犬種といえます。しかし、その特徴をよく理解しておくことが大切です。
ここでは、キャバリアと楽しく暮らすための基礎知識を紹介します。
ほかのペットや子どもとも仲良くできる社交派!
キャバリアのフレンドリーな性格は、多頭飼いを考えている家庭にとっても大きな魅力です。
ほかの犬や猫、さらにはウサギなどの小動物に対しても、寛容な態度で接することができます。
また、小さな子どもにも優しく対応できるため、良き遊び相手になってくれるでしょう。
しつけしやすく、飼育初心者にもおすすめ!
キャバリアは物覚えがよく、飼い主を喜ばせたいという気持ちが強いので、しつけがしやすい犬種です。
穏やかで賢いため、基本的なコマンドはすぐに覚えてくれるでしょう。
環境への順応性も高く、初めて犬を迎える家庭でも落ち着いて過ごせるのが魅力です。
寂しがり屋ゆえのストレスや問題行動に注意
飼い主と一緒にいることが大好きなキャバリアは、コミュニケーション不足や長時間の留守番が続くと、大きなストレスを感じてしまいます。
そのストレスが、無駄吠えやイタズラ、ものを破壊するといった問題行動としてあらわれることも少なくありません。
こうした行動は、飼い主への「もっと構ってほしい」というサインの可能性があります。
愛犬の様子に変化がみられたら、それは寂しさを感じている証拠かもしれないので、接する時間を増やすなどの対応を考えましょう。
キャバリアと楽しく暮らすためのコツ

キャバリアの魅力を最大限に引き出し、幸せな毎日を送るためには、その性格に合った接し方をすることが重要です。
ここでは、キャバリアとの信頼関係を深め、共に楽しく暮らしていくための具体的なコツをいくつか紹介します。
褒めて伸ばすしつけが効果的!
キャバリアはとても感受性が豊かで、飼い主の表情や声のトーンを敏感に読み取ります。
そのため、大きな声で叱りつけるような厳しいしつけは、萎縮させてしまい逆効果になる可能性があります。
おやつを使ったり、お気に入りのおもちゃで遊んであげたりと、子犬のころからポジティブな方法でトレーニングを進めることで、キャバリアは喜んで学習してくれます。
何かを教えるときは、できた瞬間に「えらいね!」と思いっきり褒めてあげましょう。
スキンシップで信頼関係を深めよう
キャバリアは、飼い主に撫でられたり抱っこされたりといった、身体的な触れ合いを非常に好む犬種です。
日々のブラッシングはもちろん、テレビを見ながら膝に乗せて優しく撫でてあげるなど、意識的にスキンシップの時間を設けましょう。
こうした触れ合いは、キャバリアに大きな安心感を与え、飼い主との間に強い絆を育みます。
また、日常的に体に触れる習慣は、しこりや皮膚の異常といった病気のサインを早期に発見することにもつながります。
抜け毛が多い?定期的にブラッシングしよう
キャバリアはシルクのような長毛が魅力ですが、ダブルコートと呼ばれる二重構造のため抜け毛はやや多めです。
特に換毛期(春と秋)は毛の生え変わりが活発になり、毎日のようにブラッシングが必要になることもあります。
普段は週2〜3回程度を目安に、スリッカーブラシやコームで毛のもつれや抜け毛をやさしく取り除きましょう。
耳や胸の飾り毛は絡まりやすいので、部分的にスリッカーを使うと良いでしょう。
キャバリアは短命なの?平均寿命は?

キャバリアの平均寿命は10~14歳といわれており、ほかの小型犬に比べるとやや短い傾向にあります。
これは、犬種特有の遺伝的な病気にかかりやすいことが一因とされています。
しかし、これはあくまで平均的な数字であり、すべてのキャバリアが短命というわけではありません。
体重管理と定期的な健康チェックで、できるだけ長く健康に過ごせるようサポートしましょう。
キャバリアが特に注意したい病気

キャバリアは遺伝的に特定の病気にかかりやすい傾向があります。詳しく見ていきましょう。
心臓の病気「僧帽弁閉鎖不全症」
僧帽弁閉鎖不全症は、キャバリアが最もかかりやすいとされる遺伝性の心臓病です。
心臓の弁がうまく機能しなくなり、血液が逆流してしまう病気で、進行すると心不全を引き起こします。
若くして発症するケースもありますが、多くは5歳以上の成犬になってから症状があらわれ始めます。
初期段階ではほとんど症状がみられず、乾いた咳が出たり、運動を嫌がったりするようになったときには、病状が進んでいるケースが多いといわれています。
定期的な動物病院での聴診が、この病気の早期発見には不可欠です。
目の病気「乾性角結膜炎」
乾性角結膜炎は、涙の量が減って目が乾いてしまう、いわゆるドライアイです。
目が充血したり、ネバネバした目やにが増えたり、目を痛そうにこすったりするしぐさがみられます。
キャバリアは目が大きく、マズルが短いという体のつくりから、もともと目にトラブルを抱えやすい犬種です。
この病気も遺伝的な要因がかかわっているとされ、放置すると角膜に傷がつき、視力障害につながるおそれもあるため、目の様子に異常を感じたらすぐに獣医師の診察を受けましょう。
脳や脊髄の病気「脊髄空洞症」
脊髄空洞症は、キャバリアに多くみられる遺伝性の神経疾患です。
頭蓋骨が小さすぎることにより脳脊髄液の流れが阻害され、脊髄の中に空洞ができて神経を圧迫します。
主な症状としては、首や肩のあたりを痛がる、空中で足をかくようなしぐさを見せる(ファントムスクラッチ)、ふらつきなどがあります。
根本的な治療法はありませんが、内科的な治療で痛みを和らげ、病気の進行を遅らせることが可能です。
疑わしいサインがみられたら、専門的な検査ができる動物病院に相談しましょう。
キャバリアの起源と歴史

キャバリアの歴史は、16世紀のイギリス王室にまで遡ります。
もともとは鳥猟犬「スパニエル」の小型タイプが祖先で、王侯貴族の膝の上でかわいがられる愛玩犬として親しまれていました。
中でも17世紀のイングランド王チャールズ2世は大の愛犬家として知られ、いつもスパニエルを連れていたことから、この犬たちは「キング・チャールズ・スパニエル」と呼ばれるようになります。
しかし18世紀以降、短い鼻をもつ犬種が流行し、スパニエルも短頭化が進みました。
その後1920年代に、アメリカ人のロズウェル・エルドリッジ氏が「昔の長いマズルのスパニエルを復活させよう」と呼びかけ、ブリーダーたちの努力によって復元が進みます。
こうして1945年、かつての姿を取り戻した犬種が「キャバリアキングチャールズスパニエル」として正式に登録されました。
キャバリアに関するよくある質問4選!

ここでは、キャバリアを飼ううえでよく疑問に思われるポイントについて、詳しく解説していきます。
キャバリアはなぜ心臓が悪いといわれているの?
キャバリアが「僧帽弁閉鎖不全症」を発症しやすい主な理由は、遺伝的な体質が大きく関係していると考えられています。
実際、多くのキャバリアが10歳までに何らかの形でこの病気を発症するという報告もあります。
ほかの犬種では高齢になってから見つかるケースが多いのですが、キャバリアは若齢で発症し、急速に進行するケースもあるため注意が必要です。
遺伝的要因に加えて、肥満や運動不足も心臓に負担をかけ、病気のリスクを高めます。
また、高血圧も心臓にかかる負担を増加させ、病状を悪化させる要因となります。
これらの要因が複合的に作用することで、キャバリアは心臓の病気にかかりやすいといわれています。
キャバリアはオスとメスで性格が違う?
キャバリアは、オスとメスで性格に大きな違いはほとんどないといわれています。どちらも穏やかで優しく、人懐っこい性格の持ち主です。
個体差はあるものの、一般的な傾向として、男の子は明るくおおらかで、遊び好きなタイプが多く、女の子は甘えん坊で少しデリケートな子が多いといわれています。落ち着きがあり、ほどよい距離感を保ちながら家族に寄り添うことができるのも魅力です。
どちらの性別でも、キャバリアは賢く、飼い主を喜ばせたいという気持ちが強いため、しつけはしやすい犬種です。
大切なのは、性別よりもその子の個性を見極め、愛情をもって接することです。
頭頂部の模様「ロザンジュ」ってなに?
キャバリアの頭頂部に見られるひし形の模様を、「ロザンジュ」または「ローゼンジーマーク」と呼びます。
ブレンハイムのキャバリアに見られるもので、ロザンジュがある子は希少性が高いといわれています。
「幸運を呼ぶマーク」ともいわれ、キャバリアの魅力をより引き立てる特徴のひとつになっています。
キャバリアに似た犬は?
キャバリアに似た犬としてまず挙げられるのは、祖先でもあるキングチャールズスパニエルです。
垂れた耳や、やわらかな被毛など見た目はよく似ていますが、キングチャールズスパニエルのほうがやや小柄でマズルが短く、頭がドーム型という違いがあります。
また、同じスパニエル系のアメリカンコッカースパニエル・イングリッシュコッカースパニエルもキャバリアとよく似た印象を与えます。
こちらの記事では、そのほかのスパニエル系の犬種も紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:【スパニエル犬種】15種類の性格・特徴・寿命やキャバリアに似た犬も!
まとめ|キャバリアは愛情深く、穏やかな性格の持ち主!
ご紹介してきたように、キャバリアは人懐っこくて優しい性格の持ち主です。
健康面にも気を配り、愛情をたっぷり注いであげれば、キャバリアは家族に笑顔をくれる最高のパートナーになってくれるでしょう。
愛犬ブリーダーでは、犬と人の幸せな暮らしをサポートするため、お役立ち情報をコラムとして発信しています。
キャバリアのかわいい子犬も紹介中です。新しい家族を迎えたいと考えている方は、優良ブリーダーの子犬たちをぜひチェックしてみてください。
 
            愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、少額短期保険募集人の資格を保有。
豊富な知識と経験を活かし、役立つ情報をお届けします。
運営会社はこちら
犬種の関連記事
犬種の記事一覧を見る人気の記事
新着記事
 
            













